平成3586日目

1998/11/02

この日のできごと(何の日)

【和歌山保険金詐欺事件】2回目の拘置理由開示

和歌山市のヒ素を使った保険金詐欺事件で、殺人未遂と詐欺の疑いで再逮捕された林真須美(37)、夫のB(53)両容疑者の拘置理由開示が2日、和歌山地裁であった。真須美容疑者は「長時間の取り調べで疲れている。早く拘置所に移してはしい。暴力行為をやめてほしい」などと涙声で訴えた。同容疑者の拘置理由開示は、別の毒物保険金詐欺事件で逮捕されたことに絡み10月13日に行われたのに続き2回目。

真須美容疑者は2日午前10時半に黒いトレーナーとスエットパンツ姿で出廷。人定質問に続き、馬渡香津子裁判官が「証拠隠滅や逃亡の恐れがある」などと拘置理由を説明した。

この後、弁護人が「本件はヒ素化合物入りカレー事件の検挙を目指した別件逮捕、拘置であることは、捜査官から『カレーまで行くぞ』と言われていることからも明らかだ。容疑者に逃亡や証拠隠滅の恐れはなく、直ちに釈放されるべきだ」などと述べた。

続いて真須美容疑者が、弁護士の質問に答える形で意見を陳述。二人の刑事が同時に机をたたいたりけり上げたりし、何回もひっくり返りそうになった。腕をこぶしで何回も殴られた。子供の写真で顔を20回以上たたかれ、『自宅にヒ素を置いていたことを認めろ』と言われた」などと、取り調べに対する不満を涙声で話した。

B容疑者は真須美容疑者の拘置理由開示後、車いすに乗り、白いジャンパーに緑色のポロシャツ姿で出廷。疲れた表情で「私はやっていない」と述べ、容疑を否認した。

同地裁では同日朝から拘置理由開示の傍聴希望者632人が37の一般傍聴席を求め列を作った。倍率は約17倍で前回(約14倍)を上回った。

両容疑者は10月26日、B容疑者の手足の障害の症状を重く偽って生命保険会社4社から高度障害保険約1億3700万円をだまし取った疑いがあるなどとして和歌山東署捜査本部に再逮捕されたが、一一貫して容疑を否認している。

20日ぶりに公の場に姿を見せた林真須美容疑者は取り調べに対する不満を早口でまくし立てた。2日、和歌山地裁で開かれた保険金詐欺事件の拘置理由開示の法廷。出廷した真須美容疑者は10月13日の前回同様、時折、笑みを浮かべるものの、前髪は乱れ疲れた表情も見せた。

「取調官の一人でたばこを吸う人がいて煙で頭が痛い」。弁護人に促されて証言台に立った真須美容疑者は硬い表情と震えて上ずった声で取り調べへの不満を矢継ぎ早で訴え始めた。

「足を乗せているいすを刑事が何回もけり、ひっくり返りそうになった」「子供の写真で顔や体を20回以上たたかれた」とも。しかし容疑事実に対する認否は最後までなかった。《共同通信》

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【巨人・原辰徳コーチ】初指導

選手から指導者へ。巨人に復帰した原辰徳・野手総合コーチが2日、宮崎での秋季キャンプで指導を始めた。久々にそでを通した巨人のユニホームは現役時代につけた「8」の隣に「0」が加わった「80」。グラウンドでは3年間の評論家生活とは違った緊張感を感じたようで「気分がいいね」と笑顔を見せた。

長嶋監督と言葉を交わした時間は短かった。長嶋監督の観察では「割合冷静にじっくり見ていたようです。動きが出てくるのはこれから。まだ初日ですから」。

原コーチも「まずは個々の力を見極めたい」と言い、堀田や大野倫らの若手に簡単な打撃指導をしただけで静かな一日だった。《共同通信》

【日本生命・福留孝介内野手】中日を逆指名

社会人野球、日本生命の福留孝介内野手(21)は2日、大阪府吹田市の日本生命寮で会見し、中日を逆指名した。福留は「三年間常に変わらず高い評価をしてくれたのが一番」と逆指名に至った理由を説明。「目標は立浪さんです」と話した。

3年前のドラフト会議では7球団が競合の末、近鉄が交渉権を獲得。だがこれを拒否して社会人入りした。それだけに固い決意があるのか「定位置を取れる自信は」との問いに「絶対にそうしないといけない。回り道と言われますから」と強い口調で答えた。《共同通信》

【小渕恵三首相】自自公連携へ意欲

小渕恵三首相は2日午後、大阪府豊中市で記者会見し、今月末に召集予定の臨時国会に関連して「(全国会では)各党間で(法案をめぐる協議に)若干の時間を必要とした。国会がはじまる前に、あらかじめ話し合いができるものはしてもいい」と述べた。

自民党が参院で過半数を大きく割り込んでいる事態を踏まえ、円滑な国会運営を目指して与野党連携の枠組みづくりに再優先で取り組む考えを示したものだ。首相は既に旧公明党グループ、自由党と政策協議を進めていることを強調。「各党との話し合いを積極的に進めたい。野党にも協力を得る形のもの(政策)をつくる努力をしたい」とあらためて表明した。《共同通信》

【福島県・佐藤栄佐久知事】「プルサーマル」受け入れ

東京電力が福島第一原子力発電所3号機(福島県大熊町)に来年秋導入を目指しているプルサーマル計画について、福島県の佐藤栄佐久知事は2日午前会見し「計画を了解するとの結論に至った」と語り、受け入れを正式に表明した。

ウランとプルトニウムの混合燃料を軽水炉で燃やすプルサーマル計画では、関西電力も福井県の高浜原発への導入を計画。同県は国が安全審査をすることを認めたが最終的な同意はしていないため、受け入れを表明した地元自治体には福島県が初めてとなる。

東京電力は今年8月、福島県や地元町と結ぶ安全確保協定に基づいて同県などに計画の事前了解願を提出。佐藤知事は受け入れについて「議会と地元町の意向を踏まえて判断する」としていたが、県議会は10月に議員協議会で集中審議し、受け入れに賛成の意見が大勢を占めたほか、地元町も同知事に受け入れの意向を伝えていた。

福島県は今後、東電に計画の事前了解を出し、東電は原子炉設置変更許可申請を国に提出、国の安全審査を受けることになる。安全審査が順調に進めば、同3号機で来年10月から行われる定期検査に合わせて新燃料を運び入れる予定。《共同通信》



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