平成3509日目

1998/08/17

【米・クリントン大統領】「不適切な関係」を認める

クリントン米大統領は17日、元ホワイトハウス実習生モニカ・ルインスキさん(25)との不倫もみ消し疑惑を捜査している連邦大陪審に対し、ホワイトハウスで4時間以上にわたり宣誓証言を行った。大統領は同日夜、国民向けのテレビ演説でルインスキさんと「不適切な関係」があったとして性的な関係を認め、国民やヒラリー夫人に「誤解を与えたことを強く後悔している」と謝罪した。

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一方で、自らの偽証やルインスキさんにうそをつくよう仕向けた偽証教唆の疑惑については全面的に否定した。ルインスキさんとの性的関係を一貫して否定してきた大統領が「告白」に踏み切ったことにより、今年1月から米国を揺るがしてきた同疑惑は、大きな転機を迎えた。

大統領証言を受けた今後のスター特別検察官の捜査展開や、大統領弾劾権限を持つ米議会の共和党を中心とする政局の行方は、大統領の政治生命を大きく左右しよう。 現職の米大統領が自らにかけられた犯罪の嫌疑について大陪審で証言したのは、米国史上初めて。大統領はこの日の「謝罪演説」で米国民の許しを得た上で、高支持率を追い風に疑惑を乗り切る戦略とみられるが、シナリオ通りにことが運ぶかは不明だ。

大統領は演説で、ルインスキさんとの関係を否定したセクハラ訴訟での証言(今年1月)は「法的には正しかった」としながらも、不十分な内容だったと説明。ルインスキさんとの関係は「不適切だっただけでなく、間違っていた。すべての責任は私にある」と述べた。

また、4年間に及ぶ特別検察官の捜査は「私の部下や友人をはじめ、私の生活にまで及んできた」と指摘。「この問題(不倫疑惑)は、私の妻と娘、そして神が取り組むべきものだ」として、捜査が既に本来の目的を大きく逸脱していることを批判した。その上で、疑惑をめぐる騒動を早く沈静化させ「21世紀に向けた試練に取り組もう」と訴え、国民にとって最も重要な政策遂行に全力を挙げる決意を表明した。

証言後、大統領のケンドール弁護士が発表した声明文によると、大統領はルインスキさんとの関係は明確に認めながらも、検察官が繰り返して聞いた「関係の具体的な内容」については「捜査の趣旨から懸け離れている」として、証言を拒否した。《共同通信》



【第80回全国高校野球選手権大会】第12日

第80回全国高校野球選手権大会第12日は17日、甲子園球場で2回戦の残り3試合を行い、星稜(石川)のほか、今春の選抜大会ベスト4のPL学園(南大阪)と佐賀学園(佐賀)が3回戦に進んだ。PL学園は岡山城東(岡山)を2−1で破り、佐賀学園は初出場の埼玉栄(東埼玉)を4−2で下した。《共同通信》

【民主党・菅直人代表】小渕首相と初対決

民主党の菅直人代表は17日午後の衆院予算委員会で野党質問のトップにたち、小渕首相と初めて直接対決した。菅氏は内閣の正当性や金融再生6法案の不備を追求したが、首相は「謙虚に対応しなければならない」と抽象的な言い回しで巧みにかわし論戦は最後までかみ合わなかった。

終了後、菅氏は記者団に「首相は本来答弁すべきことをしなかったし、あいまいだった」と批判した。ただし、政権獲得を意識する菅氏は従来の攻撃型の質問態度から「信頼、安定型に変身しつつある」(鳩山由紀夫幹事長代理)とされ、結果的に迫力不足に終わった。橋本龍太郎前首相と激論を交わした「菅龍対決」とは趣を異にした。《共同通信》

衆議院予算委員会は、17日から総括質疑が始まり、民主党から菅直人代表、横路孝弘総務会長が質問にたち、経済政策を中心に政府の見解をただした。

小渕首相と初めて直接対決した菅代表は、まず「小渕首相は国民が選んだ総理ではない。国民に改めて政権選択の機会を与えるのが議会制民主主義のあり方」と衆院解散、総選挙を行うよう要求。さらに菅代表は、「今回の選挙で、国民は自民党型の政治・経済運営では日本の現状を救うことはできないと気づいた」として、官僚支配をうち破るために「せめて閣議前日の事務次官会議を、政務次官会議にかえてはどうか」と提案。しかし首相は「できる限りトップダウンで議論していきたい」と、抽象的な姿勢を示すにとどまった。

次いで厚生省エイズ研究班のテープが東京地検の家宅捜査で発見された問題で、宮下厚相が「調査が不十分だったのは申し訳ないが、最大限の努力はした。今回の問題はやむを得ない。聞き取り調査の限界もあり、追加的な処分は考えていない」と答弁したため、菅代表は「やむを得なかった、仕方なかったではすまない問題。こんな政権でまともに官僚コントロールができるのか」と厳しい口調で攻撃した。

質疑の後半は、今国会焦点の金融機関の不良債権処理策。菅代表は「ブリッジバンク方式を実際に大手銀行が破綻したときにも適用できるのか」とただした。これに対して首相と宮澤蔵相は「法的には大手には適用可能」と述べたのに対し、参考人の速水日銀総裁は「大手19行は平均で1行あたり130兆円程度のデリバティブ(金融派生商品)取引をやっている。海外の金融市場へ及ぼす影響を考えると、大手銀行の破綻にはよほど慎重に、なるべく早め早めに手を打つべき」と述べ、ブリッジバンク方式の適用を避けるべきとの考えを示した。

さらに菅代表は、今年3月に「優良銀行」との前提で、貸し渋りを防ぐために公的資金が投入された大手銀行が破綻した場合、公費投入の責任問題はどうなるのかを尋ねた。宮澤蔵相は「そういうケースがあるかどうか存じていない。責任があるかどうか、仮定の話には答えられない」と逃げの答弁。

さらに菅代表は「大規模な破綻に備え、政府による強制的な銀行株の買い取り、リストラをさせ、清算するものは清算するが、再生できるものは再生させるべき」と主張し、野党案への蔵相の見解を求めた。宮澤蔵相は「良い案であれば、国会で政府案を修正することにこだわりはない」と答えた。《民主党ニュース》

【政界談話室】

民主党の石井一国対委員長は17日の記者会見で、小渕内閣への対応について「自民党は野党時代、(細川内閣を)スキャンダル攻撃したが、わが党はあんな下品なことをすべきではない」と「責任野党」ぶりを強調した。ところが話が個別の閣僚に及ぶと「野中広務官房長官は首相のような顔をしてモノを言っている。小沢一郎自由党党首にはいつくはってでも協力を求めるとか言っているが、思い上がりも甚だしい」とトーンが上がり、最後は「小渕恵三首相の金脈問題も取り上げるべきだ」とスキャンダル攻撃宣言。《共同通信》



8月17日のできごと