平成3486日目

1998/07/25

この日のできごと(何の日)

【和歌山毒物カレー事件】

25日午後7時10分ごろ、和歌山市園部の住宅街で開かれた夏祭りに参加した住民約60人が、吐き気や腹痛など食中毒症状を訴え病院に運ばれた。住民の中には小学生以下の子供がかなり含まれている。

同市保健所は集団食中毒とみて、原因食材の特定などを急いでいる。患者が運ばれた病院によると、夏祭りでカレーライスを食べた住民が発症した。《共同通信》

25日夜、和歌山市園部の住宅街の空き地で開かれた自治会主催の夏祭りで、手作りのカレーライスを食べた幼児を含む60人以上が吐き気などを訴えて病院に運ばれ、入院患者のうち自治会の正、副会長と小学四年の男児ら4人が26日、死亡した。

和歌山県警捜査一課は食べ残しのカレーから青酸化合物を検出、毒物が故意に混入された殺人事件の疑いが強いとみて和歌山東署に捜査本部を設置した。入院患者は40人以上に上っており、和歌山市も対策本部を置いた。

死亡した同市園部の無職Aさん(64)の遺体解剖の結果、血液と胃の内容物から青酸化合物が検出され、死因は青酸中毒と判明。捜査本部は残る3遺体も司法解剖するとともに、毒物の混入ルートや住民の間でトラブルがなかったかなど調べている。当初集団食中毒とみられていた騒ぎは、無差別殺人事件に発展する可能性が強まった。

死亡したのは、Aさんのほかにいずれも同市園部の自営業Bさん(53)、市立有功小四年のC君(10)、私立開智高一年の鳥居幸さん(16)。Aさんは祭りを主催した園部第14自治会(65世帯、約200人)の会長で、Bさんは副会長。a 捜査本部によると、病院に運ばれたのは死亡した4人を含め66 人。40人が入院している。

調べによると、発泡スチロール製の容器に付着した食べ残しのカレーと、患者が吐き出したものから青酸化合物を検出。容器は昨年購入され、Aさんが家で保管していた。

カレーは自治会の女性メンバーら約20人が、25日午前8時半から近所のガレージと民家の2カ所で100食分以上を3つのなべに分けて調理、正午ごろ出来上がった。味見をした人には異常がなく、捜査本部は調理後に毒物が混入された可能性が高いとみている。

出来上がったカレーのなべはラップをかけ、段ボールでふたをして常に2、3人で番をしており、午後5時ごろに会場に持って行った。一つのなべはほぼ空で、残った二つのカレーからは今のところ青酸化合物は検出されていないという。

夏祭りは25日午後6時ごろから開かれ、調理したカレーライスやおでんを住民に配った。このうちカレーライスを食べた住民が、吐き気や嘔吐、手のしびれ、不整脈などの症状を起こした。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

情報量が少ない日は随時加筆中です。

引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。

外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)

古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。

このサイトについて

【プロ野球】後半戦開幕

プロ野球は25日、セ、パ両リーグでペナントレースを再開、セ、パ各2試合が行われた。セは38年ぶりの優勝を目指す横浜が甲子園で阪神に8−1と楽勝し、30年ぶりの9連勝。2位中日が巨人に3−4で敗れたため、ゲーム差は5.5と広がった。

パは近鉄が中村の2本塁打などでダイエーに6−3で勝ち、オリックスはロッテを6−1で破った。イチローは2安打し、打率を3割8分8厘にまで引き上げた。ヤクルト−広島(神宮)、西武−日本ハム(西武ドーム)は降雨中止となった。《共同通信》

【Jリーグ第1ステージ】第13節

Jリーグ第1ステージ第13節(25日・平塚競技場ほか=9試合)ワールドカップ(W杯)フランス大会の中断を挟み、5月9日以来の再開。首位のヴェルディ川崎が1−3で柏レイソルに敗れ4位に後退し、5チームが勝ち点27で並んだ。ジュビロ磐田は4−1でガンバ大阪を下し、得失点差で、第9節以楽部の首位に返り咲いた。横浜マリノスは城が2得点するなど、中田が抜けたベルマーレ平塚に快勝し、得失点差で2位となった。鹿島アントラーズも柳沢の2得点などでヴィッセル神戸を3−2で破り、総得点で川崎を上回り3位。《共同通信》

【自民党】新幹事長に森喜朗氏

小渕恵三自民党総裁は25日午前の臨時総務会で、党三役人事を正式に決めた。幹事長は三塚派の森喜朗総務会長、政調会長には宮澤派の池田行彦前外相、総務会長は旧渡辺派の深谷隆司元自治相がそれぞれ起用された。挙党体制を理由に、三役人事は三塚、宮澤、旧渡辺三派による均衡が今回も維持された。

また、国対委員長には古賀誠総務局長(宮澤派)、森氏を補佐する幹事長代理には村岡兼造官房長官(小渕派)の起用も決まり、森執行部を小渕、宮澤両派が支える体制となった。

小渕総裁は総務会で、「責任の重さを痛感している。現下の厳しい状況に懸命に努力を重ねていくつもりだ」と決意を表明した。

自民党の森喜朗幹事長、池田行彦政調会長、深谷降司総務会長は25日昼、新執行部体制の発足を受け、党本部でそろって記者会見し、今後の党運営への抱負などを明らかにした。

この中で、森氏は臨時国会への対応について「各党と法案の提出前に話し合うか、法案をまとめた後に協議するか(は別にして)、柔軟にやっていくことが大事だ」と述べ、参院の過半数割れの現状を踏まえ、野党各党と柔軟に協議していく意向を示した。

深谷氏は総務会の今後の運営について「活発に議論して国家・国民のためにどうするか、その一点に絞って運営していきたい」と強調した。《共同通信》



7月25日 その日のできごと(何の日)