平成3478日目

1998/07/17

【自民党総裁選】小渕外相、梶山前官房長官が出馬表明

橋本龍太郎首相(自民党総裁)の後継を決める総裁選で、三塚派は17日夜、総会を開き、小泉純一郎厚相(56)の擁立を正式に決めた。小泉氏は同日深夜、厚生省で記者団に「若い人たちから出てくれと言われ、それにこたえたい」と出馬を表明した。18日夕、正式に記者会見する。

総裁選は17日午前に出馬表明した小渕恵三外相(61)、梶山静六前官房長官(72)と小泉氏の三つどもえの戦いとなることが確定。24日の両院議員総会での投票決着に向け、各陣営の多数派工作が激化してきた。

小渕氏と梶山氏は17日夕、相次いで記者会見して景気回復策を中心とする政権構想を発表。小渕氏は「橋本外交」の継続を強調する一方、経済政策では橋本内閣が掲げた財前構造改革路線の転換を明確にした。梶山氏は金融システム再生が緊急の課題だとして、不良債権処理に全力を挙げる考えを示した。

小渕氏は「あらゆる手だてて景気を回復し、力強い経済と安定したアジア経済を再構築する」と強調。景気対策として①総額6兆円超の所得税、法人税などの恒久減税②財政構造改革法の凍結③事業費ベースで10兆円以上の平成10年度第二次補正予算編成−などを掲げ、減税の財源には赤字国債を充てるとした。

外交ではロシア外交に力を入れるとし「橋本・エリツィン関係を引き継ぎ、2000年までの日ロ平和条約締結に向け努力したい」と述べた。

梶山氏は会見で、現在から3年間にわたり「日本経済緊急事態宣言」を行い、その間財政構造改革法を凍結するとともに、2年以内の金融システム大手術の敢行を強調。減税ではでは、景気刺激のため「恒久的かつ戻し税的な」減税と、法人事業税の引き下げを行う考えを示した。

政府、自民党がまとめた金融再生トータルプランについては「完全無欠のものとは思っていない」と指摘。金融機関の情報開示と経営者の責任追及徹底を行った上での、公的資金投入を提言した。

会見に先立ち、梶山氏は河野洋平前総裁と会談。河野氏は15人分の推薦人名簿を渡した。梶山氏は、小渕派に退会する意向を伝えた。

三塚派は断続的に開いた幹部協議で、亀井静香前建設相らが「派閥の締め付けを行わず、自首投票にすべきだ」などと反発したが、三塚博会長は小泉氏に出馬を求める考えを示し、了承された。《共同通信》



【政界談話室】

○・・・自民党の河野洋平前総裁は17日午後、自民党総裁選への出馬を決めた梶山静六前官房長官を個人事会所に迎えると「私の仲間はみな若い議員ばかりです」と紹介。さらに「梶山さんは長老に支持が多いと言われるが、実は平均年数は極めて若い議員の支持がある。だからちょっと派手めのネクタイをしない…」と、まずはネクタイからイメージチェンジを図るよう促した。ところが梶山氏の隣に「極楽鳥のような」派手なネクタイで知られる佐藤信二前通産相がいるのを見つけた麻生太郎前経企庁長官は慌てて「佐藤さんほどではなくても…」

○・・・伊吹文明労相はこの日の閣議後の記者会見で、総裁選について聞かれると「前回は橋本(龍太郎)首相の推薦人になり、今は内閣の一員。橋本さんだけに責任を負わせるということは私の生き方、生きざまにはない」と一言。さらに「橋本さんの苦しみを一緒に背負っていくのが私の生き方だ」とまで語り静観する姿勢を強調した。故渡辺美智雄元副総理の側近として知られ、過去の政局では重要な役割を果たしたこともある労相だが「首相と静かにしてあげる人がいてもいい」とも述べるなど、党内の大騒ぎをよそに淡々とした様子。《共同通信》

【 JAS、JAC】国内線全席禁煙化

日本エアシステム(JAS)は17日、同社が運航する国内線の全便で全席禁煙に踏み切った。国内航空会社の全席禁煙は4月にエアーニッポンが実施しているが、大手3社では初めて。

日本航空は9月、全日空が10月から、系列会社を含め国内線全便で喫煙席廃止を決めており、欧米などに比べ遅れていたとされる旅客機内の禁煙化が大幅に進む。

禁煙となったJASの国内線は88路線で、最も飛行時間が長いのは羽田ー沖縄の片道約2時間25分。系列会社の日本エアコミューター(本社鹿児島)も同日から全便で喫煙席を廃止した。《共同通信》

【大相撲名古屋場所】13日目

大相撲名古屋場所13日目(17日・愛知県体育館)横綱貴乃花が新関脇千代大海を引き落としで退け13戦全勝。14日目のきょう、2敗の大関武蔵丸に勝つと、千秋楽を残して5場所ぶり19度目の優勝が決まる。武蔵丸は栃東を寄り倒して2敗を堅持。新横綱若乃花は琴の若を突き落として10勝目を挙げた。琴の若は3敗となり、優勝争いから脱落した。横綱曙は大関貴ノ浪を寄り切り9勝目。貴ノ浪も4敗となった。十両は安芸ノ州が敗れたものの11勝3敗でトップ。《共同通信》

【メッツ・野茂英雄投手】移籍後初勝利

野茂がドジャースからメッツに移ってようやく初勝利を挙げた。17日(日本時間18日)のフィリーズ戦に先発し、7回を3安打無失点の力投で、4月28日以来の白星(3勝8敗)を飾った。フォークボールが面白いように決まり、毎回の9奪三振。七回限りで降板して、一昨年9月のノーヒットノーラン以来の完封はお預けとなったが、トルネード投法はよみがえった。

「限界説」を吹き飛ばす、充実の91球だった。実に80日ぶりの勝利。「調子自体は変わらないけど、結果が変わった。役目を果たしたことに満足している」。チームメートの祝福に野茂のポーカーフェースが崩れた。

四球からの自滅が続き、がけっぷちに立たされた背番号16は悩み苦しんでいた。制球力を取り戻すために投球フォーム改造に踏み切った。ステップの幅を狭め、ひねりの角度を小さくした。テンポもゆっくり。ひたすら走り込み、土台の足腰も強くした。「自分で考え、壁を打ち破った。野茂であることを証明した」(アポダカ投手コーチ)。

四球はわずか1だった。直球が走り、フォークボールが生きた。速球は最高94マイル(約150キロ)を記録した。バレンタイン監督は「グッドコントロール。ヒデオにとっても、チームにとっても、ビッグデーだ」と喜んだ。

「環境を変えたい」と新天地に移って1カ月半。野茂は自分を見失っていた。腰痛も襲った。「日本でも2カ月ぐらい勝てないことはあったので、気にはしてなかった。ベストピッチ? そんなことはない」プライド高き29歳は淡々としていた。

全盛期と比べるとまだ物足りないが、メッツで待望の勝ち星。「少しでも長いイニングを抑え、チームの勝利に貢献したい」。トンネルを脱出した野茂が自信を取り戻したのが何よりも大きい。《共同通信》



7月17日のできごと