平成3367日目

1998/03/28

この日のできごと(何の日)

【自民党訪朝団】平壌入り

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の農業事情を視察する自民党訪朝団は28日深夜、北京経由で北朝鮮の首都平壌に到着した。平壌の順安空港では、35年前に日本海で行方不明となり、現在は平壌に暮らす寺越武志さん(48)=石川県志賀町出身=が出迎え、訪朝団に同行した母親の友枝さん(67)=金沢市在住=と3年ぶりに感激の対面を果たした。

午後10時40分、エアーコーリョ機が着陸すると友枝さんはもどかしげにタラップを降り、暗やみの中で妻玉順さん、二男南哲君とともに待ち受けた武志さんに駆け寄り、手を握った。この日、67歳の誕生日を迎えた友枝さんが「最高の誕生日になりました。泣くまいと思いましたが、涙が出て止まりません」と声を震わせると、武志さんは「うちでお祝いをしよう」と母親の肩を抱いた。この後、友枝さんば平壌市内にある武志さんのアパートに泊まり込み、親子水いらずの時を過ごした。

中山正暉元総務庁長官を団長に沓掛哲男参院議員らが加わる訪朝団は、31日までの滞在期間中、水害干ばつ被災地を視察するほか、朝鮮労働党の金容淳書記らと懇談し、拉致疑惑や日本人妻など日朝国交正常化の障害となる諸問題について意見を交わす予定である。《北國新聞》

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【第70回選抜高校野球大会】第3日

第70回選抜高校野球大会第3日は28日、甲子園球場で2回戦3試合を行い、横浜(神奈川)が報徳学園(兵庫)との強豪対決を制し、東福岡(福岡)郡山(奈良)とともに3回戦に進んだ。横浜は注目の右腕松坂が守り支え、打線も好機をそつなく生かして得点、6−2で報徳学園を破り、春夏通算20勝目を挙げた。初陣対決となった第2試合は東福岡が岡田の本塁打などで小刻みに得点してリードを広げ、村田が出雲北陵(島根)を完封、5−0で勝った。福岡県勢は大会通算40勝。郡山は同点の七回、好投の竹村が自ら決勝打を放ち、3−2で北照(北海道)を振り切った。郡山は全員安打。《共同通信》

【Jリーグ第1ステージ】第3節

Jリーグ第1ステージ第3節(28日・平塚競技場ほか=9試合)鹿島アントラーズが柳沢の決勝ゴールで清水エスパルスを3−2で下し、開幕3連勝の勝ち点9で首位を守った。連勝同士の対戦は、セレッソ大阪が森島の延長Vゴールで浦和レッズを破ったが、勝ち点9で2位、ヴェルディ川崎、名古屋グランパス、ジュビロ磐田がそれぞれ2勝目を挙げ、勝ち点を6とした。ガンバ大阪も2勝目ながら、勝ち点は5。2連敗のジェフ市原は、1−0で2連勝のベルマーレ平塚を破り、横浜マリノスはサリナスが全4得点を挙げ、ともに今季初白星。新加入のコンサドーレ札幌は柏レイソルにPK戦で敗れ、初勝利はならず、柏は2試合連続のPK勝ち。《共同通信》

【北陸新幹線】長野〜上越間着工

整備新幹線で1997年度に新規着工する3区間のうち、東北新幹線八戸ー新青森と北陸新幹線長野ー上越の起工式が28日、JR新青森駅(青森市)と脇野田駅(新潟県上越市)で行われた。

九州新幹線鹿児島ルートの船小屋ー新八代は21日に行われており、これで3区間で着工。3区間の総事業費は1兆2400億円(95年4月価格)で、工事期間は約20年を見込んでいる。《共同通信》

【世界種目別スケート男子500メートル】清水宏保選手、世界新記録で優勝

2月の長野冬季五輪スピードスケートで日本スケート界に史上初の金メダルをもたらした清水宏保(24)=三協精機=が28日、カナダ・カルガリーの室内リングで行われた世界種目別選手権の男子500メートルで、自らが2年前に作った世界記録35秒39を大幅に更新する34秒82の世界新記録をマークして、世界チャンピオンとなった。

2レースの合計タイムで争う500メートルで、清水は1回目に35秒36の世界新。2回目はさらに記録を伸ばして史上初の34秒台突入を果たし、合計タイム1分10秒18で「世界最速の男」の実力を存分に示した。《共同通信》

【ロシア・パノフ駐日大使】北方領土問題の急速な進展はない

ロシアのパノフ駐日大使は28日午後、都内で開かれたシンポジウムに出席し、日ロ平和条約締結交渉について「今、交渉は始まったばかりだ。条約交渉のプロセスは長い。一度や二度の首脳会談で解決できる問題ではない」と述べ、4月11日から静岡県伊東市川奈で開かれる橋本龍太郎首相とエリツィン大統領の日ロ首脳会談では、領土問題の急速な進展はないとの見通しを明らかにした。

川奈会談について大使は「準備は順調に進んでいる。ロシアは日本との関係をよくしたいと思っている」と強調し、エリツィン大統領の来日は予定通り行われるとの見解を表明。(昨年11月の)クラスノヤルスク会談でよい合意を達成した。(川奈会談では)新しい合意は必要ない」と述べた。《共同通信》

【カンボジア】投降派、本拠地制圧

カンボジアの反政府ゲリラ組織ポル・ポト派から投降したグループの幹部ヤム・サン氏は28日、北西部オバイタプの政府軍最前線にある投降兵キャンプで共同通信記者に対し、今回政府軍に投降した反タ・モク参謀総長派が本拠地アンロンベンの大部分を制圧、タ・モク氏、キュー・サムファン幹部会議長ら最高幹部はポル・ポト元首相を連れてタイ国境まで約4キロの地点まで逃れたことを明らかにした。

ヤム・サン氏はアンロンベンに残って戦っている投降グループと逐次、無線で連絡を取っている。

同氏によると、ポト派兵士計2000人のうち、タ・モク派は約500人しか残っておらず、あとはすべて投降側を支持している。投降側の拠点はアンロンベン南部。同氏は「われわれがアンロンベン全域を支配するのは時間の問題だ。タ・モクらは近いうちにタイに逃げ込むだろう」と語った。

オバイタプの投降兵士や市民を収容するキャンプには、25日から約1000人が集まった。28日午前中にも投降者が続々と集まっていた。

政府軍は同日、ヘリコプターでアンロンベン上空を旋回、投降を呼び掛けるビラ約1万枚をまいたが、地上からの攻撃は一切なかった。《共同通信》



3月28日 その日のできごと(何の日)