平成3351日目
1998/03/12
この日のできごと(何の日)
【民有連】新「民主党」で合意
民有連をつくる民主党、民政党、新党友愛、民主改革連合の4党は12日夜、都内のホテルで党首会談を開き、新「民主党」を結成することで正式合意した。4党は来週にも「統一準備会」を設置し、新党の基本理念や政策に関する協議を開始、遅くとも4月末から始まる連休前の旗揚げを目指す。
旧新進党の解党に伴い、細分化していた野党勢力は、衆参合わせて140人規模の「大野党」に再編された。新「民主党」は自民党の参院過半数阻止を掲げ、橋本政権への対決姿勢を一層強め7月の参院選に挑む。
同時に、次期総選挙で野党結集による政権奪取に向け、旧公明党グループとの「政党連合」を模索する方針を確認、近く新党平和の神崎武法代表らと会談する。自民党も社民党の与党離脱を想定して同グループに協力を呼び掛けており、新党結成は政界流動化の要因となりそうだ。
民友連各党の幹事長らによる政権戦略会議は12日夜の会合で、議長の細川護煕元首相が示した①4党は理念・政策をまとめた上で対等合併する②市場万能主義とも福祉国家至上主義とも異なる「民主中道」を新党の政治路線とする③日本経済の再建を最優先課題とし、減税を先行実施する―などを柱とする議長報告を了承。これを受けて細川氏が4党党首に報告した。
細川氏は記者会見し「共同で政権の選択肢をつくったことが最大のメッセージだ」と意義を強調した。
新「民主党」結成で最大の焦点となるのは、党首(首相候補)選び。民主党の菅直人代表、民政党の羽田孜代表らを軸に調整が進む見通しで、主要ポストをめぐる各党間の駆け引きも激化するのは確実だ。
戦略会議に先立ち、新党方針の決定を持ち越していた民主党、新党友愛は相次いで議員総会を開き、三役一任などを取り付け、新党結成方針の受け入れを決定した。来週発足する統一準備会の下に①理念・政策の組織②規約・財政③選挙対策−の3作業部会を設置。さらに、速やかに首相候補を擁立するための手順をまとめる。《共同通信》
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【日銀・松下康雄総裁】辞意
橋本龍太郎首相は12日午前、松下康夫日銀総裁が前日、同行幹部による接待汚職事件の責任を取って辞任する意向を電話で伝えてきたことを明らかにした。首相は基本的に了承する方針を固めており、松下総裁は内部調査による実態把握に見通しをつけた上で、改正日銀法が施行される4月1日までに引責辞任するのは確実となった。
これを受けて、政府は後継日銀総裁人事の本格検討作業に着手した。福井俊彦副総裁の昇格が有力視されているが、与野党から日銀生え抜き組の筆頭である福井氏の責任を問う声も浮上。不祥事による中央銀行トップの引責辞任という前代未聞の事態を受けた候補者選びは難航、場合によっては日銀法の規定に従い、福井氏を暫定的な総裁代行とすることも視野に調整を急ぐ方向だ。《共同通信》
【政界談話室】
○・・・橋本龍太郎首相は12日午後、人事院が発表した国家公務員のセクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)に関するアンケート結果に関して、記者団から「公務員の間でもセクハラ被害が広がっているが」と尋ねられ、「広がっているというがそれは過去と比べてか」と逆質問。記者が「いいえ」と答えると「それでは広がっているとは言えないね」と得意の“揚げ足取り”に出た。でもすぐに「その(アンケートの)数字自体は重く受け止める」と公式見解。相次ぐ汚職に加え、公務員の新たなお粗末ぶりに、もううんざりといった様子。
○・・・新党友愛の伊藤英成幹事長は、新「民主党」の結党を決めた幹事会後の記者会見で、幹事会でのやりとりの一部を紹介。「(民主党との)対等合併を保証するため『新党のトップに中野寛成代表が就くべきだ』との意見も出された」と説明。すかさず記者から「党首ですか、首相候補ですか」との質問が出ると、部屋の隅で会見を聞いていた当の中野氏がすっと立ち上がり「僕はどっちでもいいよ」とやる気満々。本命視される菅直人民主党代表への対抗意識もあらわだが、友愛以外から中野氏を推す声が出るのかどうか。《共同通信》
【大相撲春場所】5日目
大相撲春場所5日目(12日・大阪府立体育会館)綱とりの大関武蔵丸が小結魁皇の左小手投げに敗れ、序盤戦で痛い2敗目を喫した。大関若乃花は千代大海を押し出して5連勝、単独トップに立った。横綱曙は安芸乃島を寄り倒して2連敗後は3連勝。大関貴ノ浪は琴の若の寄りに屈し、貴闘力に敗れた関脇栃東とともに3連敗。関脇武双山は敷島を下し白星を先行させた。若乃花を追う1敗は、貴闘力と湊富士の2人。横綱貴乃花は肝機能障害でこの日から休場。十両は増健ら4人が4勝1敗で並んだ。《共同通信》
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大相撲の西横綱貴乃花(25)=東京都出身、二子山部屋=が春場所5日目の12日から休場した。
貴乃花はこの日朝、師匠の二子山親方(元大関貴ノ花)と大阪市東成区の大阪府立成人病センターを訪れ「肝機能障害で約2週間の静養が必要」と診断された。この後、日本相撲協会に休場届を提出した。貴乃花は「治して頑張ります」と言い残し、東京都内の病院に入院するため帰京した。二子山親方は「これを機に体を万全に持っていってほしい」と話した。
貴乃花の休場は2場所連続で通算3度目。5日目の対戦相手、琴錦は不戦勝。貴乃花は先場所も体調を崩し13日目から休場。今場所も初日から覇気のない相撲が続き4日目(11日)は初対戦の敷島に完敗し1勝3敗。同日夜に師匠と話し合ったが、結論を持ち越していた。《共同通信》