平成3236日目

平成9年11月17日(月)

1997/11/17

【北海道拓殖銀行】経営破綻

政府・日銀は17日午前、巨額の不良債権を抱え経営危機に陥っていた都市銀行下位の北海道拓殖銀行(本店札幌市、河谷禎昌頭取)について自主再建は困難と判断し、営業基盤である北海道内の預金や貸出金を今後半年から一年をめどに北洋銀行(同、武井正直頭取)に譲渡する破綻処理に踏み切ることを決め、三塚博蔵相と松下康雄日銀総裁がそれぞれ記者会見し、発表した。

蔵相は拓銀に業務改善を命令、「預金は全額保護されるので冷静な対応を求める」と強調した。

拓銀は営業譲渡するまでの間、平常通り営業を継続する。日銀は預金の払い戻しに備え日銀法25条に基づき特別融資(日銀特融)を発動する。経営責任を明確化するため河谷頭取ら役員全員が辞任する。

関西の中小金融機関に続き、日本の金融システムは「つぶすことはない」(三塚蔵相)としていた大手銀行の経営破たんに直面、政府は今後、財政資金など公的資金の投入も視野に入れた抜本的対応を迫られるのは必至だ。《共同通信》



【エジプト・外国人観光客襲撃事件】

エジプト南部の古代遺跡観光地のルクソールで17日午前、新婚旅行中の日本人を含む約250人の観光客らに、武装した約10人の男が自動小銃を乱射した。治安筋によると、日本人観光客と同添乗員計11人のうちの男女9人、ドイツ人やフランス人ら計約70人が死亡、約20人が負傷した。地元旅行社によると、死亡者以外の邦人1人も重傷を負ったという。

エジプトでは9月、カイロの博物館前で外国人観光客が乗ったバスが襲撃され、ドイツ人ら10人が死亡する事件があった。今回の事件は観光客を巻き込んだ過去最悪の銃撃テロとみられ、政権の打倒を目指すイスラム原理主義過激派「イスラム団」による犯行とみて背後関係を調べている。

地元旅行社の情報なを総合すると、観光客約150人がルクソールのナイル川西岸の古代エジプト遺跡「女王の谷」近くにあるハトシェプスト女王葬祭殿の観光を終え、葬祭殿前のテラスに集まっていたところ、待ち伏せしていた男約10人がエジプト人ガイドを離れさせた上、無差別に乱射を始めた。

日本人11人を含め、米国、ドイツ、イタリア、スイス人ら外国人観光客50人以上が銃撃され、現場で次々と倒れた。男たちはそのまま駐車中の観光バスを乗っ取って逃走。追跡した警官隊がバスを停車させて激しい銃撃戦となったが、容疑者グループのうち6人を射殺するなどして間もなく制圧した。現場から容疑者5人が逃走しており、警察が行方を追っている。

葬祭殿前のテラスには血まみれの死体があちこちに放置され、負傷した人々はうめき声を上げ、古代エジプト文明の遺跡観光は一瞬のうちにせい惨な無差別大量殺人現場と化した。

イスラム団は、外国人観光客を襲撃することにより、エジプトの政情不安を見せつけ、ムバラク政権を弱体化させることを狙って再三テロを起こしている。治安当局は、今回のテロがこれまでになく大掛かりなことから、組織的に武器を調達していた計画的犯行の疑いがあるとみて徹底的に捜査している。《共同通信》

【サッカー日本代表・岡田武史監督】「選手に感謝」

サッカーのワールドカップ(W杯)フランス大会アジア第3代表決定戦でイランを破り、初のW杯出場を果たした日本代表の岡田監督と選手らは17日午前11時(日本時間正午)すぎから、ジョホールバルの宿舎で、感激の勝利から一夜明けての喜びなどを口にした。

岡田監督は、各方面からの祝福であまり眠れなかったという。記者会見ではまず「チャンスがある限り戦ってくれた選手に感謝したい」と切り出した。快挙達成の理由について「サッカーを愛する日本の人々のワールドカップに行こうという気持ちが力を与えてくれたからだと思う」としみじみとした口調で語っていた。《共同通信》

【大相撲九州場所】9日目

大相撲九州場所9日目(17日・福岡国際センター)全勝の大関貴ノ浪と武蔵丸に土がつき、1敗を堅持して勝ち越した横綱貴乃花と三人が8勝1敗でトップに並んだ。貴ノ浪は小城錦の左下手投げに、武蔵丸は関脇貴闘力の押しにそれぞれいいところなく敗れた。貴乃花は魁皇を危なげなく寄り切り、単独での年間最多勝を決めた。大関若乃花は初挑戦の千代大海に突き出されて4敗目を喫した。三大関がそろって負けたのは平成7年秋場所13日目以来、2年ぶり。関脇栃東は玉春日に敗れて5勝4敗となった。《共同通信》

【新進党・小沢一郎党首】衆院補選に候補擁立

新進党の小沢一郎党首は17日夕、遊説先の大阪市内のホテルで記者会見し、参院宮城補選での敗北について「はなはだ残念だ」としながらも「必ず勝てるところしか立てないなら、いつまでたっても野党だ。可能な限り自らの主張を訴え、政治活動に参加することが大事だ」と述べた。

来月の衆院宮城6区補選への対応についても「具体名は固まっていないが、チャンスを生かす努力をしたい」と述べ、公認候補の擁立に前向きな姿勢を示した。

細川護熙元首相らが小沢氏抜きの野党共闘を模索しているとの見方に関しては「国民のために何をなすべきかが明確でなければ烏合の衆でしかなく、権力やポスト欲しさの集まりでしかなくなる」と批判した。

年末の党首選への対応については「国会の対応が優先されるべきで、その区切りがついたところで考えればいい」と、来月12日の国会閉幕後に判断する考えを示した。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・行政改革会議の集中審議が始まった17日、橋本龍太郎首相は記者団から「夏の中間報告では『まだ1合目か2合目』と言っていたが、今はどれくらいか」と聞かれ、「そんなこと考えていなかった」と苦笑い。「全力を尽くします」と決意を述べると、口をへの字に後はだんまりを決め込んだ。記者団が「そのひと言ですべてか」と挑発しても、首相は「決意というのはそんなに長ったらしいものじゃない」と言うだけ。橋本行革の成否がこの集中審議にかかっているだけに、言質を取られまいと逃げの一手。

○・・・連合第3代会長の鷲尾悦也氏は、この日の講演で「売り家と唐様で書く3代目」の川柳を引用して「3代目というのは、ややもするとそうなりがちだ」と、自重自戒の姿勢を強調した。鷲尾氏は、10月の連合定期大会でも「この言葉を使ったが、その時は『売り家』を『貸家』と間違えて、先輩から注意された」とのエピソードも恐縮しながら披露。日ごろ、口八丁手八丁と評判の鷲尾氏も、これで少しは口を慎むのかと思いきや、「徳川幕府でも3代目が優れていた。できれば家光を目指したい」と、懲りない一面をチラリ。《共同通信》



11月17日のできごと