平成3235日目

平成9年11月16日(日)

1997/11/16

【ジョホールバルの歓喜】サッカーW杯出場決定

初挑戦から43年、日本がついに世界のひのき舞台の扉を開けた。サッカーの1998年ワールドカップ(W杯)フランス大会アジア第三代表決定戦は16日、マレーシアのジョホールバルで行われ、アジア最終予選B組2位の日本が、延長の末、岡野がVゴールを決め、3-2でA組2位のイランを下し、悲願のW杯初出場を決めた。

アジアからはA組1位のサウジアラビア、B組1位の韓国が既にW杯出場を決めており、2002年のW杯を共催する日本と韓国は初めてそろって出場する。

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スタンドの大部分が日本人の応援団で埋まった中、日本は前半39分に中山(磐田)のシュートで先制した。後半、2点を入れられ、逆にリードされたが、30分、城(横浜M)のゴールで追いついた。延長後半13分には岡野(浦和)の得点で突き放し劇的な勝利を挙げた。

加茂周前監督の突然の更迭など、最終予選の日本は曲折を経て、終盤、韓国、カザフスタンに連勝して2位を確保。イラン戦は、その勢いを保ち、苦しみながらもついに夢を実現した。《共同通信》

中田が大一番で、真骨頂を発揮した。前半39分、中山の先制点をおぜん立てした絶妙のパス。1点を追う後半30分に城の同点ゴールを演出したクロス。その後も次々に好機を生み出し、岡野のとどめのゴールも生み出した。

日本サッカー新世代の代表だ。持ち味は幅広い視野と、速く正確な「世界に通用するパス」。確率は多少低くとも、通れば1点につながるようなパスの能力は折り紙つき。今予選通算の得点も、5点を数えた。

受け手に高いレベルを要求するパスだから、代表でさえ味方が呼応しないことはしばしば。だが、中田は「仕方がない。僕が合わせるしかない」とあっさりしたもの。「当たり負けしない強さも一番。あいつがいなかったらと思うと、ぞっとする」と、日本協会の大仁強化委員長に言わせた。

日本の本格強化の軌跡を象徴する選手でもある。1993年のU-17(17歳以下)世界選手権から2年後の世界ユース選手権(20歳以下)、昨年のアトランタ五輪(原則23歳以下)と、サッカーの年齢別世界大会すべてに出場したただ一人の日本選手。今年5月に代表入りし、W杯の切符も手にした。

周囲のあらぬ誤解を受けることもあるが、異様なまでの落ち着きは、高校2年の時のU-17世界選手権から同世代の世界のレベルを肌で感じてきたからこそ。本大会での期待は高まるが、やはりあっさりと「まあ、高ぶりとかいうのはないなあ」と言った。《共同通信》



【大相撲九州場所】8日目

大相撲九州場所8日目(16日・福岡国際センタ−)武蔵丸、貴ノ浪の両大関が土つかずで8連勝。栃乃和歌を押し倒した武蔵丸は、通算43場所(幕内37場所)連続勝ち越しで北の湖の50場所に次ぐ2位の記録を更新した。貴ノ浪は琴錦をはたき込んで給金を直した。横綱貴乃花は1敗を堅持。この日の白星で4年連続5度目の年間最多勝を決めた。大関若乃花は魁皇に押し出され5勝3敗。関脇栃東は4日ぶりの白星で5勝目。新関脇の出島はこの日から休場。小錦は好調の琴竜に勝ち星を五分に戻した。《共同通信》

【競馬・第14回マイルCS】タイキシャトルV

競馬の第14回マイルチャンピオンシップ(GI)は16日、京都競馬場1600メートル芝コースに18頭が出走して争われ、二番人気のタイキシャトル(横山典弘騎乗)が1分33秒3でG1初勝利を挙げ、賞金9400万円を獲得した。横山騎手、藤沢和雄調教師は、このレースともに二度目の勝利。

キョウエイマーチがレースを引っ張り直線へ。4番手を追走したタイキシャトルは徐々に差を詰め、末脚を伸ばして、粘るキョウエイマーチを差し切った。3着にはトーヨーレインボーが入った。一番人気のスピードワールドは12着に終わった。タイキフォーチュンは途中で競走を中止した。《共同通信》

【参院宮城選挙区補選】民主・岡崎トミ子氏が初当選

参院宮城選挙区補欠選挙は16日投票が行われ、即日開票の結果、新人で民主党公認の前衆院議員岡崎トミ子氏(53)=太陽推薦=が、諸派で前新進党宮城県連副会長の土井喜美夫氏(54)=新進、公明推薦、共産党公認の党中央委員遠藤いく子氏(48)、社民党公認の同党県連副代表佐藤芳博氏(49)の3新人を大差で破り、初当選した。

10月の宮城県知事選に市川一朗前参院議員が立候補したのに伴う補選。知事選に続き敗れた新進党は、宮城県連会長を兼ねる小沢一郎党首の責任論が出るのは必至で、12月の党首選に向け党内対立が激化しそうだ。《共同通信》

【中国・李鵬首相】唐招提寺を訪問

中国の李鵬首相夫妻は、日本での6日間の日程をすべて終え、16日夕、中国国際航空の特別機で関西空港を出発、北京に向かった。

この日午前中、夫妻は中国の高僧鑑真が創建した奈良市の唐招提寺を訪れ、遠藤証円長老(59)らの案内で鑑真和上の墓を参拝。李鵬首相と朱琳夫人は金堂にある国宝の本尊盧遮那仏などの仏像を鑑賞した後、御影堂に安置されている鑑真像に白いコチョウランの花束を供え、長老の説明に耳を傾けながら像を興味深そうに眺めた。

李鵬首相はこの後、奈良市内のホテルで開かれた午さん会に出席し「幾多の困難を乗り越えて、中日友好に尽くした鑑真和上ゆかりの唐招提寺を参拝でき、大変光栄に思う。両国が今後も一衣帯水の隣国として、ともに発展していくことを願う」とあいさつした。《共同通信》

【中国政府】魏京生氏を釈放

中国政府は16日、民主化運動の象徴的指導者で服役中だった魏京生氏を病気治療を理由に釈放した。魏氏は米東部標準時間で同日午前(日本時間17日午前)、空路で米デトロイトに到着し、地元の病院で診察を受けている。魏氏の健康状態は不明。

中国の江沢民・国家主席は10月末の米中首脳会談で「国情により相対的なものだ」として人権面での向上を求めるクリントン米大統領と真っ向から対立したが、関係改善を狙って米国に対して一定の譲歩姿勢を示したとみられる。

米政府は対中関与政策の具体的成果として歓迎を表明、ボウルズ大統領首席補佐官は、クリントン大統領が病気治療後の魏氏との会見を期待していることを明らかにした。

今回の釈放は事実上の国外追放であり、これをきっかけに中国の人権状況が大幅に改善されるかどうかについては疑問視する向きが多く、今後も人権問題が両国間の火種であり続けることは間違いない。中国の政治犯釈放の焦点は来春とみられるクリントン大統領の訪中に向け、もう一人の獄中の反体制指導者、王丹氏の処遇に移った。《共同通信》



11月16日のできごと