平成3208日目

平成9年10月20日(月)

1997/10/20

【酒鬼薔薇聖斗事件】少年、関東医療少年院に

神戸の連続児童殺傷事件の少年審判で、医療少年院への送致が決定した中学三年の少年(15)は20日午前6時ごろ、護送用バスで神戸少年鑑別所を出発し、同日午後2時前、収容先の関東医療少年院(東京都府中市)に到着した。同少年院は26歳に達するまで収容可能で、少年は精神科医の治療を受けながら更生を目指すことになる。

同少年院は、精神科医4人が常駐。内科医や看護婦ら医療スタッフは計69人おり、協力して治療・矯正に当たる。少年は今後、中学に代わる教育を受けながら、陶芸や園芸なども学ぶ。

神戸家裁は17日「今後重い精神障害に陥る可能性がある」として、医療少年院送致を決定。「落ち着いた静かな環境に置き、最初は一対一の人間関係の中で愛情をふんだんに与え、人との交流の中で価値観の偏りを是正する」よう求めた。《共同通信》



【皇后陛下】63歳の誕生日

皇后さまは20日、63歳の誕生日を迎えられ、同日、皇居・宮殿で祝賀行事が行われる。ことしは5、6月のブラジル、アルゼンチン公式訪問後に帯状ヘルペスのため入院するなどしたが、その後回復し、行事への出席、国内各地の訪問など多忙な日々を送った。

誕生日にあたり宮内記者会の質問に文書で答えた皇后さまは、この一年で印象に残ったこととして「ペルーの日本大使公邸人質事件、ロシアタンカーの重油流出事故、神戸の少年犯罪、インドネシアの森林火災」を挙げ「ダイアナ妃、マザー・テレサ、『夜と霧』の著者フランクルの死が思い出されます」と述べた。

ダイアナ元英皇太子妃の死去については「ご遺族の悲しみに心を寄せ、残された二人の王子の健やかな成長をお祈りする」と弔意を表明。皇族の葬儀不参列に一部で批判があったことには「政府が検討し結論したことであり、私もこの決定でよろしかったと思います」と答えた。

外国訪問の過密日程で体調を崩したことに関しては「移動に時間がかかることが疲労を多くする原因の一つで、これはだれの責任でもない」とし「日程の中ほどに、一日の休養があるとよかったと思います」と付け加えられた。《共同通信》

【プロ野球・沢村賞】西武・西口文也投手

伝説の大投手、故沢村栄治(巨人)を記念、その年の最高のプロ野球先発投手に贈られる沢村賞の選考委員会が20日、都内のホテルで開かれ、今年の受賞者は西武の西口文也投手(25)に決まった。西口は初の受賞。

パ・リーグの投手が選ばれたのは1990年の野茂(近鉄)、92年の石井丈(西武)に次いで3人目。《読売新聞》

【橋本龍太郎首相】財政出動認めず

衆院財政構造改革特別委員会は20日、政府が臨時国会の最重要法案と位置付けている財政構造改革法案の総括審議を行った。

橋本龍太郎首相は財政再建と景気てこ入れ策の関連について「(補正予算の支出を緊急の項目に限る)財政法の解釈が緩やかなケースがこれまであったが、私は厳しい解釈の蔵相と同じ考えだ」と述べ、1997年度補正予算では、景気浮揚のための追加財政出動を認めない考えを示した。

三塚博蔵相も「災害など緊急的なものに限った財政法の基本に忠実、厳正に対応しなければならない」と補正での財政出動を重ねて否定した。新進党の野田毅氏、自民党の甘利明氏らの質問に答えた。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・自民党の塚原俊平前組織本部長は20日、札幌市内で開かれた政経セミナーで講演し「社民党を連立政権から逃がさないために、ウルトラCとして中選挙区制を復活させる話が出ているが、冗談じゃあない。あんまり無責任な選挙制度(改革)は絶対すべきではない」とぶち上げ、保保派の立場をアピールした。しかし、同時に「中選挙区制度に戻って、また(旧選挙区が同じ茨城1区の梶山(静六)さんと戦えと言われても大変です」と漏らし、場内は爆笑の渦。本音は反自社さ路線というより、わが身の大事にあった?

○…新進党の野田毅政審会長はこの日、衆院財政構造改革特別委員会で質問に立ち、「経済企画庁は『景気は緩やかな回復基調にある』と言い続けているが、国民の実感と違っている。ずれた認識で処方せんを書くと薬害が発生する」と、ばっさり。「気象庁は素直に天気予報を出せるが、景気判断は土砂降りでも小雨としか言えない。景気対策の雨具がないからだ」と皮肉った。三塚博蔵相の答弁には「そういうことを言えば言うほど株価が下がる」と政府批判のボルテージを上げ、新進党きっての毒舌家ぶりを発揮していた。《共同通信》

【タイ】首相退陣求め1万人集会

タイ連立与党は19日夜に会議を開き、チャワリット首相を除く48人の閣僚全員が辞任する方針を決定した。バンコクのオフィス街で20日、開かれたチャワリット首相辞任要求集会には1万人以上の市民が参加、経済再建のため政治の安定を求める声は一層高まっている。政局不安定でタイ・バーツも急落しており、チャワリット首相は自らの去就も含め、早急な決断を迫られている。

与党会議に参加しなかった首相は20日、すべての予定をキャンセルし、表面上、政治の動きは止まっている。

タイ政府は14日、営業停止になっている58の金融会社の不良債権処理を中心とする金融部門再建策を発表。併せて国際通貨基金(IMF)融資の条件である財政黒字実現のため、石油やぜいたく品に対する増税を発表した。これに対し、首相返り咲きを狙うチャチャイ元首相率いる連立第二党・国家開発党は政権離脱をちらつかせて石油への増税に反対。実施三日目に撤回させ、タノン蔵相の辞任を招いた。

一丸となって経済再建に取り組むべき時期に政争が続いているため「経済再建に向けての最優先課題」(日本商社支店長)である政治の信頼性は完全に失墜、国民の怒りと政治不信は高まっている。《共同通信》



10月20日のできごと