平成3113日目

1997/07/17

この日のできごと(何の日)

【カンボジア】フン・セン体制固まる

北京滞在中のカンボジアのシアヌーク国王は17日、東南アジア諸国連合(ASEAN)3カ国外相とカンボジア情勢について協議し、実権を握っているフン・セン第二首相がイン・フオット外相の第一首相起用を決めたことについて「反対するつもりはない」と述べ、追認する姿勢を明確にした。

国王がイン・フォット第一首相を事実上承認したことで、カンボジア情勢はフン・セン第二首相が実権を握る体制で固まる見通しが強まった。

タイのプラチュアップ外相が会談後、本国の記者団と電話で会見したところ、国王は「カンボジアには健康上の問題で帰れず、国家元首としての仕事はチア・シム国家元首代行(国会議長)に任せてある」と述べたという。

この日の会談は午前10時から4時間行われ、タイ外相のほか、アラタス・インドネシア、シアゾン・フィリピンの各外相が出席。北京で記者会見したアラタス外相によると、ASEAN側は国王にカンボジアのASEAN加盟延期決定について説明するとともに、ASEANとしては内政に干渉せず問題解決を手助けする姿勢を伝えた。これに対し国王は感謝の意を表したという。

アラタス外相らは17日中にバンコクに入り、18日にラナリット第一首相と会談、翌19日にはプノンペンに向かいフン・セン第二首相とも会談し事態打開に向け「貢献する」(同外相)予定。《共同通信》

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【大相撲名古屋場所】12日目

大相撲名古屋場所12日目(17日・愛知県体育館)1敗の横綱貴乃花は、激しい相撲の末、関脇玉春日を押し出し、単独トップを守った。横綱曙は、かど番脱出へあと1勝の大関若乃花の下手投げに危なかったが、寄り倒して2敗を堅持、ただ一人1差で貴乃花を追う。大関武蔵丸は安芸乃島を寄り切って、平幕の貴闘力と並び9勝3敗。大関貴ノ浪は琴錦に押し出され、5敗目を喫した。関脇土佐ノ海は武双山をはたき込み7勝目を挙げた。十両は、3敗をキープした旭里が単独首位に立った。《共同通信》

【新進、民主、太陽党】3党有志が「改革会議」設立で合意

新進党の左藤恵元法相、鹿野道彦広報企画委員長、民主党の鳩山由紀夫、菅直人両代表、太陽党の羽田孜党首ら3党有志が17日午前、新政治勢力結集を目指す勉強会「改革会議」の設立で合意、来月20日前後に初会合を開くことを決めた。

設立趣意書は「総与党化現象など、今の政治は閉そく状況に陥っている。改革と新しい日本の将来を築くためには、既存の枠組みを越えて新しい日本の政治の流れをつくりたい」として自民党に対抗する勢力の結集をうたった。

非自民・反保保連合の色彩が強く、野党再編に向けた一石となる可能性もありそうだ。《共同通信》

【酒鬼薔薇聖斗事件】通り魔も無差別襲撃

神戸の連続児童殺傷事件で、殺人、殺人未遂容疑などで再逮捕された中学3年の少年(15)が兵庫県警須磨署捜査本部の調べに対し、今年3月に発生した連続通り魔事件について、「だれかを狙おうと思って家を出た。(襲擊相手は)だれでもよかった」などと供述していることが17日、分かった。少年はA君(11)殺害についても、「だれでもいいから殺してやろうと思った」などと供述しており、捜査本部は一連の事件は、無差別に児童を襲った犯行とみて調べている。

調べによると、少年は3月16日正午すぎ、A君殺害現場近くの市立竜が台小学校前路上で、金づちで同小4年、Bちゃん=当時(10)=の頭を殴り1週間後に死亡させ、約200メートル離れた路上でもナイフで女児(9つ)の腹を刺し重傷を負わせた。2人を襲った理由について、少年は「たまたま通り掛かったから狙った」としたうえ、「Bちゃんでもだれでもよかった」などと話しているという。

捜査本部はこうした供述から、通り魔事件の約1カ月前に起きた女児殴打事件も同様に無差別に襲ったとみている。《共同通信》

【第117回芥川賞・直木賞】選考会

第117回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が17日夜、東京・築地の新喜楽で開かれ、芥川賞に沖縄県宮古島在住の高校教師、目取真俊さんの「水滴」が決まった。沖縄在住の作家の受賞は第114回(96年1月)の又吉栄喜さんに続いて通算4人目。

直木賞には篠田節子さん(41)の「女たちのジハード」(集英社刊)、浅田次郎さん(45)の「鉄道員」(集英社刊)の2作が決まった。《読売新聞》

【自民党・加藤紘一幹事長】「総裁選告示は9月」

自民党の加藤紘一幹事長は17日午後、北京市の釣魚台迎賓館で同行記者団と会談し、今後の政治日程について(1)9月上旬に予定されている橋本龍太郎首相(総裁)の訪中後に総裁選を告示する(2)橋本氏が無投票再選なら9月末に臨時国会招集ーとの見通しを明らかにした。

加藤氏は帰国後の19日にも首相と会談、総裁選日程などを調整する意向だ。総裁選告示日について、自民党内には首相訪中が9月5日前後になる可能性があるため、同8日との見方が強まっている。

加藤氏は内閣改造、党役員人事について「極めて常識的に進めるのがいい」と述べ、総裁選後直ちに人事を断行すべきだとの考えを示した。《共同通信》

【橋本龍太郎首相】在任期間が大平氏と並ぶ

橋本首相は17日、在任期間が554日となり、故大平正芳首相と並んで戦後の首相では歴代15番目となった。24日には前任の村山首相(561日)、8月8日には竹下首相(576日)とも肩を並べることになる。《読売新聞》

【政界談話室】

○・・・橋本龍太郎首相は17日、エリツィン・ロシア大統領が夏季休暇中にも首相と会談する意向を示したことについて、記者団に「会うことは決まっているんだから。週末を使って」と素っ気ない反応。当初は11月の大統領訪中の際ともみられていただけに、記者団が「寒い時期にやるよりいいか」と尋ねても「暑いも寒いも関係ない。日程の問題だから」とつれない返事。秋の自民党総裁選や党役員人事、内閣改造を控えて外交日程が政局スケジュールに直結するためか、口は重いままだった。

○・・・一昨年秋に大阪で開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)での村山富市首相(当時)のあいさつが大学生向けの経済英語の教材に引用され、編集者の東京農大教授からこの日、本人にテキストがプレゼントされた。「これで学生が首相当時の業績をずっと学んで卒業する」という教授に、村山氏も「もっと国際的に通用する英語教育が大事」とご満悦。もっとも「サミット(主要国首脳会議)でも英語の話せる首脳同士は自由にしゃべっていたが、こちらは通訳がいなければ話せないので不自由だった。そんな立場に立つと思って英語の勉強なんかしなかったもの」とほろ苦い思い出話も。《共同通信》

【航空自衛隊・C130輸送機】那覇に帰還

カンボジアの邦人救出に備えて政府がタイに派遣していた航空自衛隊のC130輸送機3機は17日夕、那覇空港に到着した。12日に出発して以来、5日ぶりの帰還。午後6時30分、那覇空港に最初の輸送機が着陸。続く2機も相次いで到着した。

航空自衛隊那覇基地の中司崇司令ら隊員約300人が滑走路わきに並んで拍手で出迎えると、派遣隊員らは疲れた様子も見せずに笑顔でこたえていた。田中淑智隊長が中司司令に「全員異常なく帰りました」と報告。司令は「ご苦労さん」とねぎらった。

3機は航空自衛隊小牧基地(愛知県小牧市)の所属で9日、同基地から那覇空港に移動。12日朝、自衛隊員約70人を乗せてタイのウタパオ海軍基地に向かい、待機していた。カンボジア情勢が沈静化したことから、政府の撤収命令を受け17日午前、現地を離れた。那覇では給油などをし、18日朝、小牧基地へ向けて出発する予定。《共同通信》



7月17日 その日のできごと(何の日)