平成3112日目

平成9年7月16日(水)

1997/07/16

【酒鬼薔薇聖斗事件】

さらに10日間拘置

神戸の連続児童殺傷事件で、神戸地裁は16日、3月の連続通り魔と2月の女児殴打の殺人、殺人未遂などの容疑で再逮捕された中学校3年の少年(15)について、神戸地検が請求した同日から20日まで10日間の拘置を認めた。拘置場所は兵庫県警須磨署。少年は6月28日の逮捕以来、同署での取り調べが続いており、少年事件としては異例の代用監獄での長期拘置となる。神戸地検は、拘置期限の25日をめどに、A君殺害事件を合わせて3事件を一括して家裁に送致する方針。

弁護団は「捜査は裏付けを残すだけで警察署での拘置は必要ない。観護措置で十分」として、拘置決定の取り消しを求め同地裁に準抗告した。一方、弁護団がA君殺害事件の拘置決定をめぐり、11日に最高裁に申し立てていた特別抗告は15日付で棄却された。

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少年法は、検察官と裁判官に対して「やむを得ない場合」を除き、安易な拘置請求や決定を制限。通常の少年事件の場合は、観護措置(10日間)となり、身柄は少年鑑別所に置かれる。

神戸地検は今回の拘置請求について、これまで同様、「少年法のいう(拘置の)やむを得ない場合に当たる」としている。少年の身柄は16日午後、拘置手続きのため、一時須磨署から神戸地検と神戸地裁に移された。《共同通信》

灰谷健次郎さん、新潮社から全版権を引き揚げ

神戸の小学生殺害事件で逮捕された少年の顔写真を写真週刊誌「フォーカス」が掲載した問題で、作家の灰谷健次郎さんは16日、出版元の新潮社から全著作の版権引き揚げを決め、新潮社に通知したことを明らかにした。

この問題で、灰谷さんは、新潮社に非を求めるよう求めていたが、新潮社は灰谷さんの抗議文をフォーカスに載せたものの、謝罪には応じなかった。灰谷さんは「新潮社の役員と4回話し合ったが、意見は一致しなかった。読者が本を手にできなくなることがいいかどうか迷ったが、児童文学で出発した私が、このまま新潮社から本を出していては読者の信頼を失うことになると思い、版権引き揚げを決断した」と語った。《読売新聞》



【Jリーグ第1ステージ】第16節

Jリーグ第16節(16日・カシマスタジアムほか=8試合)第1ステージの優勝争いは鹿島アントラーズと横浜フリューゲルスに絞られた。首位の鹿島はアビスパ福岡に増田の先制点などで2−0で勝って勝ち点を34に伸ばした。勝ち点1差で鹿島を追った横浜Fも、延長9分バウベルのPKで4−3で清水エスパルスを破った。このため3位以下のチームは優勝の可能性が消えた。

第17節は鹿島、横浜Fともアウエーでの試合となり、鹿島はセレッソ大阪に延長になってもVゴールで勝てば優勝。鹿島が敗れた場合、横浜Fはサンフレッチェ広島に延長戦ででもVゴールで勝てば、勝ち点で並び、得失点差で上回るため初の優勝を決める。《共同通信》

【大相撲名古屋場所】11日目

大相撲名古屋場所11日目(16日・愛知県体育館)横綱貴乃花は巌雄を寄り切って10勝1敗。横綱曙も肥後ノ海を寄りで下し9勝目を挙げた。貴闘力は3敗目を喫し、貴乃花を1差で追うのは連覇を狙う曙一人になった。大関同士の一番は、武蔵丸が若乃花を寄り切り通算4場所(幕内35場所)連続勝ち越しを決めた。かど番の若乃花は7勝4敗。大関貴ノ浪は小結小城錦を小手投げで倒し7勝4敗とした。両関脇は土佐ノ海が蒼樹山を押し出して6勝5敗、玉春日は出島に敗れて5勝6敗。新小結の栃東は4連勝で7勝目を挙げた。十両は千代大海、旭里、彩豪が8勝3敗でトップに並んだ。《共同通信》

【日本テレビ郵便物爆破事件】94年に続き2度目

16日午後0時10分ごろ、東京都千代田区二番町、日本テレビ放送網本社西館3階の総務局で、同局視聴者サービス部長のMさん(52)が郵便物の中身を取り出したところ爆発、Mさんが左手などに軽いけがをした。

郵便物は夜のニュース番組「きょうの出来事」のキャスターを努める看板アナウンサーの井田由美さん(39)あて。現場から乾電池やリード線が見つかり、警視庁は封筒の中に爆発物を仕掛け、井田さんを狙った悪質な事件とみて、爆発物取締罰則違反、傷害の容疑で捜査している。

日本テレビでは1994年12月、人気タレント安達祐実さんあての郵便物が爆発、未解決となっているが、捜査本部は同一人物の犯行の可能性もあるとみて調べている。《共同通信》

【新進党】「再構築プラン」大筋了承

新進党は16日、都内のホテルで両院議員懇談会を開き、基本政策や理念をまとめた「日本再構築プラン」を大筋了承した。この日の議論では同プランに対する激しい反発が出なかったことから、小沢執行部としては今後、都議選の惨敗や離党者が相次ぐ事態から立ち直るため、同プランをてこに党内の結束を図りたい考えだ。

しかし、反執行部の議員は、あえて路線問題を持ち出さなかったものの、17日には小沢党首が進める「保・保連合」路線に対抗する超党派勉強会の世話人会を開く予定で、党内対立は依然深刻だ。《読売新聞》

【自民党・加藤紘一幹事長】中国の次代ホープと会談

加藤自民党幹事長は16日、北京市内の人民大会堂で、ポスト江沢民時代の中国共産党書紀候補と言われる胡錦濤・同党政治局常務委員と会談し、今後、両者で対話を続けていくことで一致した。加藤氏自身も橋本首相後継をうかがう位置にあり、将来の「日中首脳会談」を見越した顔合わせとも言えそうだ。

2人の会談は、晩さんを含めて3時間近くに及び、加藤氏が「今後ずっとあなたと話し合っていきたい。今日はその第一回」とラブコールを送り、「桜の花の咲くころ」の来日を招請した。胡氏も「ぜひそうしたい。訪日もなるべく早くしたい」と応じた。

会談は、訪中目的の柱に「若手指導者との人脈作り」を挙げる加藤氏にとって、大成果だったようだ。《読売新聞》

【大韓航空撃墜事件】東京地裁、大韓航空に賠償命令

1983年9月の大韓航空撃墜事件をめぐり、死亡した被害者の遺族7人が大韓航空(本社韓国)に総額5億1000万円の損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁は16日、大韓航空に総額約1億3000万円の賠償を命じる判決を言い渡した。国外の航空機事件で、日本の裁判所が航空会社に賠償を命じたのは初めて。

判決理由で、伊東剛裁判長は大韓機が旧ソ連領空に侵入した原因について「INS(慣性航法装置)の自動操縦が機能せず、乗務員がそれに気付かなかった」と認定。

「米ソ冷戦下で、サハリン島など(旧)ソ連の軍事施設上を飛行すれば、撃墜される恐れがあることは予見可能であり、航路逸脱と事件発生の間には因果関係がある」として、過失責任を認めた。《共同通信》

【韓国・江原道】「北」兵士が越境、銃撃戦

韓国国防省は16日、韓国と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の軍事境界線中部戦線である江原道鉄原郡で同午前11時(日本時間同)ごろ、北朝鮮軍兵士数人が同境界線を越えて韓国側に発砲し、韓国軍もこれに対して銃撃したと発表した。負傷者の有無は確認されていない。

YTNテレビによると、同日午前10時50分ごろ、北朝鮮の兵士5人が軍事境界線を越えたため、韓国軍側では北朝鮮軍兵士に北側に戻るよう警告する放送を行った。しかし、北朝鮮軍側が同11時5分ごろ、韓国側に発砲したため韓国側がこれに応戦して銃撃した。詳細は不明だが、韓国国防省によると、南北の銃撃は一応収まった。韓国側は北朝鮮の意図的な休戦協定違反の可能性が高いとしている。《共同通信》

【政府】自衛隊機の撤収決定

橋本竜太郎首相は16日夕、池田行彦外相、梶山静官房長官、外遊中の久間章生防衛庁長官代理の堀之内久男郵政相と首相官邸で協議し、カンボジアの邦人救出に備えタイに派遣している航空自衛隊のC130輸送機3機を撤収させることを決定した。

防衛庁長官(代理)は外務省の要請を受け、同日夜「待機態勢を解く」との撤収命令を出した。3機は17日午前、タイのウタパオ海軍基地を出発、同日夕沖縄の那覇基地に帰還する予定。「遅すぎる」などの批判の中で派遣された自衛隊機は、邦人救出任務を果たさないまま6日間で帰国することになった。

協議終了後、橋本首相は撤収決定について「カンボジア情勢は軍事、治安面でも、政治的にも正常化しつつあり、邦人の安全にかかわる大きな脅威は予見されない」と、現地情勢の沈静化に伴い邦人救出に備える必要性はなくなったとの判断を示した。

首相は撤収決定の理由として①シアヌーク国王が今川幸雄前駐カンボジア大使に対し、情勢正常化の見通しを示した②フン・セン第二首相が内藤昌平駐カンボジア大使との会談で、事態が悪化した場合の自衛隊機による邦人救出を了承した③武力衝突発生時には約570人いた邦人は約270人に減り、希望者はほぼ出国を完了した−ことを挙げた。

自衛隊法100条8(在外邦人などの輸送)には「待機派遣」の明文規定がなく、政府は同条文の「準備行為」と説明。社民党などから「法的根拠がない」などとの批判が出ていた。《共同通信》



7月16日のできごと