平成3108日目

平成9年7月12日(土)

1997/07/12

【チェ・ゲバラ】死後30年を経てキューバに帰国

キューバ革命の英雄エルネスト・チェ・ゲバラの遺骨が12日夜、ボリビアからの特別機で、ハバナ郊外のサンアントニオ・デロスバーニョス空軍基地に到着した。遺骨を納めた棺は、儀仗兵に抱えられて降ろされ、フィデル・カストロ国家評議会議長ら革命の同志たちの出迎えを受けた。

アルゼンチン生まれのゲバラは、キューバ革命後の1966年秋、ゲリラ戦のためボリビアに入り、翌年10月、同国政府軍に射殺された。キューバ出国から31年、死亡から30年ぶりの帰国となった。

ゲバラの遺骨は長く、所在不明となっていた。キューバとアルゼンチンの合同調査団が95年12月に、ボリビア南部で捜索を開始し、最近発掘して確認。ボリビア政府は、遺骨を、遺族が住むキューバに返還することを決定した。

キューバは、遺骨を埋葬してゲバラをまつる霊廟を建設、ゲバラを経済危機などを乗り切る革命精神のシンボルに位置づける構えだ。《読売新聞》



【大相撲名古屋場所】7日目

大相撲名古屋場所7日目(12日・愛知県体育館)横綱貴乃花と平幕の巌雄はともに勝ち、6勝1敗でトップを守った。大関武蔵丸が敗れ、この日も上位の波乱は止まらなかった。貴乃花は小結栃東を右四つで危なげなく寄り切った。前日2敗目を喫した横綱曙は琴稲妻を一方的に押し出した。大関陣は、かど番の若乃花は肥後ノ海を肩透かしで破り5日目から3連勝、貴ノ浪は関脇土佐ノ海を逆転の引き落としで下したが、武蔵丸は貴闘力にはたき込まれた。3大関はいずれも4勝3敗。新小結の小城錦が初日を出した。1敗の二人を2敗で追うのは曙、貴闘力、琴の若、栃乃洋、浜ノ島の五人。十両は旭里がただ一人7戦全勝。《共同通信》

【Jリーグ第1ステージ】第15節

Jリーグ第1ステージ第15節(12日・横浜市三ツ沢球技場ほか=8試合)首位の横浜フリューゲルスが0−1で横浜マリノスに苦杯。鹿島アントラーズは後半8分、柳沢の決勝ゴールで3−2とサンフレッチェ広島を下し、トップに返り咲いた。16日の第16節で、鹿島が福岡戦で勝ち点3(90分間での勝利)を挙げ、横浜Fが清水に負けると、最終節を待たずに鹿島の第1ステージ優勝が決まる。3位の柏レイソルは敗れ、優勝争いから大きく後退。セレッソ大阪は試合なし。《共同通信》

【青森・田代平】訓練中の自衛隊員3人がガス中毒死

12日午後8時50分ごろ、青森市の八甲田山系の田代平の牧場付近で、レンジャー訓練中の陸上自衛隊第9師団(同市)の第5普通科連隊の23人のうち18人がガス中毒のような症状を起こして倒れた。

うち12人が青森県内の病院に運ばれたが、間もなく第5普通科連隊のA士長(22)ら3人が死亡した。

隊員らは催涙ガスなどの武器は携行していない。現場付近では亜硫酸ガスが噴き出している所もあるといい、青森県警で原因究明を進めている。《共同通信》

【カンボジア・シアヌーク国王】第一首相排除を黙認

カンボジアのシアヌーク国王は12日、滞在先の北京で「政府の構成を変更する勅令に、チア・シム国家元首代行が考名することに反対しない」と述べ、息子のラナリット第一首相の排除を、事実上黙認する姿勢を示した。カンボジアでは、実権を握ったフン・セン第二首相の下で、ラナリット第一首相を交代させる動きが進んでおり、有力後継候補である北西部シエムレアプ州のトン・チャイ知事が同日、第一首相就任受け入れを表明した。

さらに国王が無抵抗の態度を明らかにしたことで、現行の「二人首相制」を維持し、パリ和平協定(1991年)の枠組みを崩さずに全権掌握をもくろむ「フン・セン戦略」は一層加速しそうだ。

今月5日以降のフン・セン派の権力奪取について、国王が見解を明らかにしたのは初めて。国王の発言は、文書で公表された。《共同通信》

【日本政府】自衛隊機をタイに派遣

日本政府は12日、カンボジアの邦人救出に備え、沖縄の那覇基地に待機していた航空自衛隊のC130H輸送機3機をタイに派遣した。邦人救出の準備として自衛隊機を海外に派遣するのは初めて。輸送機は同日夕、タイ中部のウタパオ海軍基地に到着した。

橋本龍太郎首相の指示に基づき「自衛隊法100条の8(在外邦人などの輸送)の準備行為」(与謝野馨官房副長官)として実施したが、中国国営新華社が12日「訓練目的でない軍用機の派遣」と伝えるなど、人道上の措置とはいえアジア諸国の一部に警戒感が出ている。

輸送機は当面ウタパオ基地に待機。カンボジアで緊急事態が発生した場合、同基地とプノンペンのポチェント国際空港の間をピストン輸送し、邦人を救出する。カンボジアには約370人の日本人が滞在している。《共同通信》

社民党の土井党首は12日、千葉県市川市内での講演後、記者団に対し、政府が航空自衛隊の輸送機をタイに派遣したことについて「準備行為は自衛隊法に書いてないし、民間航空機の運航も再開されている。邦人救出は必要だが、それに名を借りて拡大解釈されないかと、自衛隊法100条の改正時に議論を呼んだ経緯もある。与党3党で議論していないし、首相の一存で万事決められるのなら、法律はいらない」と厳しく批判した。《読売新聞》

民主党の鳩山邦夫副代表は12日、鳥取県米子市で開かれた後援会の質疑の中で、憲法問題について「党内には憲法を変えることにつながることは一切してはいけないという人がいるが、そういう人には再び『排除の論理』を取ってもいいと考える」と述べ、憲法についての議論に消極的な社民党出身議員らの姿勢を批判した。

また、同じ講演会に出席した鳩山由紀夫代表も「憲法を『不磨の大典』とすべきではない」と述べた。《読売新聞》

【酒鬼薔薇聖斗事件】ハンマーも発見

神戸市須磨区のA君(11)殺害事件で、兵庫県警須磨署捜査本部が、逮捕された少年(15)の供述に基づき捜索していた現場近くの向畑ノ池で、ハンマー1本を発見、押収していることが12日、分かった。少年が2月の女児殴打で使ったとしている凶器と形状が一致、捜査本部は女児殴打の凶器とほぼ断定し詳細な鑑定を急いでいる。

ハンマーは、少年の供述通り、3月の連続通り魔事件で使われたとされる金づちや短刀形ナイフと一緒に、白いテープで束ねて捨てられていた。池の捜索では、A君の遺体を切断したとみられる金のこも発見されており、捜査本部はA君殺害、連続通り魔、女児殴打の3事件すべてについて少年供述が裏付けられたとしている。

発見されたのは打突部の先端を強化ゴムで覆い、使用する際に手への衝撃を吸収するよう工夫されたハンマー。調べでは、ハンマーは9日の捜索で見つかった。連続通り魔で使用されたときれる金づちと、柄の部分を重ね、その上から白いテープを巻いて2本をつなげていた。重ねた柄の部分には、同事件で使われたとされる短刀形ナイフもテープで一緒に束ねてあった。

少年は女児殴打について「ハンマーで殴った」と犯行を認めた上で、通り魔事件で使った金づちなどと一緒に「池に捨てた」などと供述していた。《共同通信》

【東海銀行】コンビニにATM設置へ

東海銀行は12日、都市銀行で初めてコンビニエンスストア(CVS)内に現金自動預払機(ATM)を設置することを明らかにした。ユニー系のCVSチェーン、サークルケイ・ジャパンの名古屋市内の直営店舗で14日朝から稼働する。

来年4月の外為法改正でCVSの外貨両替業務への進出が可能になるなど、日本版ビッグバン(金融制度改革)の具体化に伴い、CVSとの関係強化を図る狙いもあるとみられ、東海銀の設置を受けて都銀各行の追随も予想される。

ATMの稼働時間は従来通り最大限午後9時までだが、CVS側では24時間フル稼働への要望が強く、市街地以外での24時間化につながる可能性もある。

設置されるのは名古屋市東部の住宅街の交差点に立地するサークルケイの店舗内「出張所」で、東海銀星ケ丘支店が母店。最寄り駅からは約1キロ。駅周辺以外に金融機関の店舗がなく「母店などとの相乗効果や、集客が見込めることから設置を決めた」(同行広報部)とし、特にCVSを対象に設置を計画したのではないとしている。

ただ公共料金の支払いなど店内サービスの多様化でCVSに対する消費者の認知が向上。ヤング中心に集客力が高まっているほか、低コストのCVS内設置で採算性の向上が可能で、東海銀では今後の利用状況を見極めて設置計画に反映させる見通しだ。CVSへのATM設置は、地元密着を強める一部地方銀行などが先行していた。《共同通信》

7月12日のできごと