平成3065日目

1997/05/30

この日のできごと(何の日)

【米エネルギー省】臨界前核実験場を公開

米エネルギー省は30日、米国が核兵器の性能を維持するため6月に臨界前核実験を行うネバダ核実験場の施設を来内外の報道陣に初めて公開。過去繰り返された地下核実験の1回分の約3分の1に当たる1.5キロのプルトニウムを使用することなど実験の全容を明らかにした。

模擬核実験の中心となる同実験については広島、長崎両市長や反核団体などが中止を求めているが、今回の公表で過去と同一の地下核実験場でかなりの核物質を使うことが判明し、「包括的核実験禁止条約(CTBT)を空洞化させる」と指摘する米内外の反発が予想される。

6月の第1回実験では、1960年代に造られ、90年に実際に地下核実験が行われた地下坑(深さ約290メートル)に据え付けられた実験装置に約1.5キロの核兵器用プルトニウムを装荷し、約75キロの高性能火薬を爆発させて、プルトニウムが臨界に達する直前に実験を停止する。この実験で得られた衝撃波を最先端装置で分析して核兵器の劣化状態などを調べる。

30日の内外報道陣への公開では、無数の大きな穴が現在も無残にあいたままの地下核実験跡に隣接する地下坑への立ち入りが認められた。坑内に備え付けられた使用装置は異なるものの、暗く長く続く坑道は過去の核実験場と全く同じ。臨界前核実験実施時には過去の実験並みの400人近くが参加する。

記者会見でスタフィン・エネルギー副次官補は「新型核兵器の開発を狙ったものではなく、CTBTの目的に沿っている。公開して実験内容の『透明性』も徹底させている」と強調した。しかし「核廃絶の国際世論を無視している」と5月1日に実験の差し止めを求めてワシントンの連邦地裁に提訴した反核団体の一部メンバーは、この日もネバダ実験場のゲート付近で抗議行動を展開した。《共同通信》

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【東京地検】野村證券元社長を逮捕

野村證券が総会屋のK容疑者(54)へ利益供与していた事件で、同證券元社長、S容疑者(61)が関与していた疑いが強まり、東京地検特捜部は30日早朝、同容疑者を商法違反(総会屋への利益供与)と証券取引法違反(損失補てん)の両容疑で逮捕した。

同日午後1時すぎから、野村本社など関係個所の家宅捜索にも乗り出した。S容疑者は、すでに逮捕されている元同證券総務担当常務のF容疑者(54)から、事前に利益供与の報告を受け、了承していたことが明らかになっており、特捜部では共謀が成立すると断定した。利益供与事件で、一部上場企業のトップが逮捕されたのは初めて。《読売新聞》

【日本会議】設立

経済界や学会、宗教界を中心に新憲法制定の推進などを訴える「日本会議」(会長・塚本幸一ワコール会長)の設立大会が30日、都内のホテルで開かれ、国会議員ら約1000人が出席した。

宗教界を中心に74年に発足した「日本を守る会」と、学者・文化人中心に81年に発足した「日本を守る国民会議」を統合して発足した。《読売新聞》

【韓国・金泳三大統領】選挙資金公開を拒否

韓国の金泳三大統領は30日、韓宝事件、二男の賢哲氏逮捕事件などで混乱する政局の収拾に向け、国民談話を発表したが、自らに疑惑が向けられている「92年大統領選挙資金問題」については具体的に言及せず、かえって野党、国民の反発を招いている。

金大統領は12月の大統領選について、「もっともきれいで、法を守る選挙にする」として、政治改革断行の方針を強調、与党・新韓国党は、与党候補者を選出する党大会を7月21日に開催することを決めるなど、韓国政局は年末の大統領選挙をにらみ、波乱含みの展開になってきた。《読売新聞》

【自民党・森喜朗幹事長】「橋本ー加藤」体制に理解

自民党の森喜朗総務会長は30日昼、野中広務幹事長代理が橋本龍太郎総裁(首相)と加藤紘一幹事長体制の継続を支持する意向を示したことに関して「橋本氏を先頭に、行革をはじめ6つの改革をやろうというのが党内の大勢だ。秋の総裁選が(改革の)妨げになってはいけない」と記者団に述べ、理解を示した。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・橋本龍太郎首相は30日、首相官邸で石井道子環境庁長官から12月に京都で開催される地球温暖化防止のための国際会議に向け、政府の支援を要請された。厳しい注文だったようで、記者団には「彼女、環境のことしか頭にないから」と憎まれ口。もっとも「デンバー・サミット(先進国首脳会議)で(環境問題について)僕を手助けする人を出せと(言った)」と交換条件を付けたことも明かした。諫早湾の干拓問題では環境保護派からやり玉に挙がっているだけに、首相としてはサミットの舞台で環境問題に熱心な姿勢を誇示したいところ?

○・・・野田毅新進党政審会長はこの日の記者会見で、政府与党による財政構造改革会議をめった切り。「ここ数年の歳出をどうするかに奔走しているが、その後の構造(問題)をより深刻化させる。先送りしているだけ」。さらに「見せ掛けの構造改革はかえって障害になる。構造改革という言葉は使わないでもらいたい」とけなしっ放し。しかし最後には「市町村に対する補助金を包括的な交付金にすべきだ」と持論の抜本改革をPRするあたり、自分も議論に加わりたいというのが本音かも。《共同通信》

【伊良部秀輝投手】ヤンキース入団会見

米大リーグ、ヤンキースと大リーグ契約を結んだ前ロッテの伊良部秀輝投手(28)の入団発表が30日、ヤンキースタジアムで行われた。契約条件は4年契約(球団の1年延長選択権付き)で総額は推定1280万ドル(約14億8000万円)と破格。さらに成績に準じたボーナス付きというビッグ待遇での移籍となった。《共同通信》



5月30日 その日のできごと(何の日)