平成2978日目

平成9年3月4日(火)

1997/03/04

【石垣泰司駐レバノン大使】日本赤軍5人の身元確認

石垣泰司駐レバノン大使は4日、日本大使館で記者会見し、レバノン当局が偽造旅券所持などの容疑で身柄拘束したのは岡本公三(47)、和光晴生(48)両容疑者ら日本赤軍メンバー5人と確認された、と発表した。レバノン政府から提供された5人の指紋と写真を日本の警察庁が照合した結果分かった。5人の氏名が公式に確認されたのは身柄拘束以来17日ぶりになる。

アドゥーム検事総長は「5人が日本赤軍との連絡が日本大使館からあった」と認めた。大使の会見には中東に急きょ派遣された平林博内閣外政審議室長も同席した。日本の警察庁でも同時会見となった。

5人の身元確認を受け日本政府と警察庁は、レバノン政府に対し、外交ルートを通じて正式に早期身柄引き渡しを要求するとともにリーダーの重信房子容疑者(51)ら残るメンバーの追跡への協力を求めていく。

一方、レバノン政府は5人を国内法の手続きに沿って裁判にかける方針を強調、日本への引き渡し交渉は長期化する可能性が出ている。

身柄拘束されたのは、岡本、和光両容疑者のほか、足立正生(57)、戸平和夫(44)、山本万里子(56)の各容疑者。日本側とレバノン側との折衝が長引いたため指紋照合ができず、和光容疑者については当初の写真照合によって一時、松田久容疑者(48)と伝えられたが、指紋を照合した結果、判明した。

レバノン当局の調べによると、5人はマレーシアなどアジア各国の偽造旅券を所持した上、この旅券を使ってレバノン国内に入った密入国と不法滞在の疑い。岡本容疑者は、テルアビブ空港乱射事件(1972年)、和光容疑者はオランダ・ハーグのフランス大使館占拠事件(74年)やマレーシア・クアラルンプールの米大使館占拠事(75年)
で、他の3人も有印私文書偽造容疑などで警察庁が国際手配している。《共同通信》



【新日本プロレス】小川直也氏の参戦を発表

新日本プロレスリングの坂口征二社長は4日、柔道の元世界王者、小川直也氏(28)が4月12日の東京ドームでの試合に出場することを明らかにした。日本人の元柔道チャンピオンがプロレスのリングに上がるのは初めて。

かねてプロレス転向が取りざたされていた小川氏は、2月末に中央競馬会を退職。明大柔道部の先輩で、全日本選手権優勝の経験がある坂口社長は「新日本プロへの入門ではないが、フリーとして参戦する」と話した。永島勝司企画部長によると、現時点での契約予定は1試合。小川氏はこのほど渡米し、アントニオ猪木会長と合流したという。

小川氏は1987年から、世界選手権無差別級で3連覇、95キロ超級も一度制覇した。全日本選手権では5連覇を含む7度の優勝を飾った。92年バルセロナ五輪で2位になり、アトランタ五輪(5位)を最後に引退した。《共同通信》

【韓国】新首相に高建氏

韓国の金泳三大統領は4日、李寿成首相を更迭し、高建・元ソウル市長(現明知大学総長)を新首相に指名した。高氏は全斗煥政権で交通相、農水相、内相を、盧泰愚政権でソウル市長を務めた清潔で有能な行政マンとして知られる。伊汝雋・青瓦台(大統領官邸)スポークスマンは「高建氏は多才で豊かな行政経験を持った清潔な人で、当面する国政課題を惑行する最も適切な人物」と起用理由を語った。

金大統領は同日、国会に高新首相の任命同意案を提出し、国会がこれを採決した後、早ければ5日にも内閣の大幅改造に着手する。《共同通信》

【自民、社民、さきがけ】予算案で合意

自民、社民、さきがけ3党は4日、国会内で幹事長、政調・政審会長会議を開き「平成9年度予算案の衆院通過に関する3党合意」をまとめた。

合意では、社さ両党が求めていた予算執行段階での節減を明確化のための数値目標の設定の代わりに、「効率的な予算の執行の必要性は一層強まっている」とした上で(1)従来の実績額を超えるよう最大限の節減の取り組みを行う(2)予算成立後の閣議で経費節減合理化の努力目標を明らかにするよう政府に申し入れる–ことなどをうたった。具体的な節減目標については、今国会会期末までに財政構造改革会議企画委員会で決定し、政府に確認するよう求める方針で一致した。3党は5日午前、梶山静六官房長官に申し入れる。

3党合意を受け、社さ両党は両院議員総会などで予算案に賛成することを決めた。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・梶山静六官房長官は4日の閣議前の雑談で、小泉純一郎厚相が郵政事業の民営化を主張した問題に触れ「小泉さんは性格的にフジモリ大統領みたいだな」と、フジモリ氏の行動力を引き合いに大いに皮肉たっぷり。小泉氏が「誠実に答えるのが悪いのか」と応じると、亀井静香建設相は「あの発言は閣内不統一ではない」とエール送ったが、郵政省出身の岡野裕労相は「郵政相がいるのにフェア発言ではない」と反論。亀井氏は「だれが乱入して、拉致すれば」と集約しだが、さながら「閣内不統一」の番外編。

○・・・新進党の中野寛成国対委員長はこの日、記者団と懇談し「わが党は友部達夫参院議員に辞職勧告しているのに、辞職を求めていないとテレビでキャスターが間違って伝えている」と報道をやり玉に。小泉純一郎厚相の発言に関しても「評論家がテレビで、新進党が郵政事業の民営化に反対しているように解説していたが、事実は違う。問題は閣内不統一だ」と反発。「私も評論家になりたいよ」とこぼしながら、最後には「善意で記事を書いてとは言わないが、せめて善意にとらえたらどうかとの視点を持ってほしい」と懇願調。《共同通信》

【在ペルー日本大使公邸占拠事件】

フジモリ大統領「近く包括的な提案を確定」

ペルーのフジモリ大統領は4日、日本大使公邸人質事件の政府とトゥパク・アマル革命運動(MRTA)武装グループの交渉で「政府は近く包括的な提案を確定できる」と述べ、予備的対話の段階から本格的交渉に局面が移り始めていることを示唆した。視察先のペルー南部アレキパで、記者団に語った。

大統領は2月28日の共同通信との会見で「最終的交渉」あるいは「本格交渉」では、包括的提案を受け入れるかどうかが協議されることを明らかにしており、同提案が用意されることは最終的な交渉が近づいていることを意味している。

武装グループの出国の方法や刑務所の待遇改善などを盛り込むことになるとみられる「包括提案」が提出されれば、MRTA側の対応によっては、解決に向けて交渉が前進することが期待できる。

大統領は「これまでの予備的対話の結果として、政府は包括的な提案を準備している。今後数回の対話でいくらか前進があれば、確定できる」と語った。

大統領はこの日、大統領府に事件の政府交渉担当のパレルモ教育相を呼び、MRTAの受け入れを表明したキューバ政府の意向を、MRTA側に「5日(の9回目の予備的対話)か、適切なときに伝えなければならない」と指示した。また、日本政府現地対策本部の寺田輝介顧問を招き、キューバのカストロ国家評議会議長との3日の会談内容について説明した。《共同通信》



3月4日のできごと