平成2974日目
1997/02/28
この日のできごと(何の日)
【プロ野球脱税事件】発覚
プロ野球やサッカーのJリーグの選手ら50人前後に、名古屋市の経営コンサルタントが「所得税を安くしてやる」などと持ち掛け、架空の経費を計上させるなどして税逃れを手助けしていた疑いが強まり、名古屋国税局は28日までに経営コンサルタントの強制調査に乗り出した。ごまかした所得の総額は約10億円に上るとみられる。
税逃れの指摘を受けていたのは若手が中心で有名選手も含まれているとみられ、公式戦を控えたプロ野球界やJリーグに大きな波紋を広げた。
国税当局は、キャンプ地などで聞き取り調査を進めているとみられ、セ・パ両リーグ12球団のうち巨人、中日のほかオリックスなど10球団の選手らが税務調査を受けているといい、10球団とも事実を認めた。関係者によると、野球やサッカー以外に競輪の選手もいたという。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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【新進党・細川護熙元首相】訪韓を中止
新進党の細川護熙元首相は28日、韓国・釜山のロッテホテル開業記念式典出席のため1、2両日に予定していた訪韓を中止すると発表した。細川事務所は理由について「多忙になったので取りやめた」と説明した。
しかし、オレンジ共済組合詐欺事件で起訴された友部達夫参院議員の比例順位繰り上げ疑惑が解消していないことに加え、旧日本新党枠で当選した水島裕参院議員の関係会社役員からの献金問題が発覚したことから、この時期の外遊は望ましくないと判断したものとみられる。《共同通信》
【与党】予算修正を拒否
自民、社民、さきがけ3党の幹事長、政調・政審会長は28日、国会内で民主党の菅直人代表、仙谷由人政調会長と会談、1997年度予算案の歳出削減問題などについて協議した。
民主党は(1)公共事業費のコスト削減など約3兆4000億円の歳出削減(2)1兆5000億円規模の所得税特別減税の継続ーを柱にした予算案の組み換え要求を提出する方針を説明。与党3党はあらためて予算修正を拒否した。《共同通信》
【政界談話室】
○・・・橋本龍太郎首相は28日の衆院本会議で、民主党の川内博史氏から昨年末の整備新幹線建設予算の決定過程について「王道を歩むべきなのに、人目を避けるようにコソコソと決めた」と批判されると、川内氏をキッとにらみつけながら「『人目を避けるように』と言うが、官邸は多くの人であふれ返っていた」と猛反発した。野党ながら民主党議員も新幹線問題で自民党本部や首相官邸にまで陳情に訪れたことを念頭に、皮肉を込めたようだ。風邪が治らずに体調不良を周囲にこぼす首相だが、平成9年度予算案の衆院通過のめども立って舌の方は滑らかなようす。
○・・・社民、さきがけ両党は定期協議を開いたが、肝心の土井たか子社民党党首は約30分も遅刻して党本部に到着。原因は朝寝坊のようで、待ち受ける伊藤茂幹事長に「あなたは夜は寝ているの?いつ電話しても起きていて感心だわ」と言い訳めいた一言。さらに、園田博之さきがけ幹事長にも「夜は強いし、よく食べるし」とにこやかに話し掛けた。閣外協力に転じて以来、政府、自民党にこわもてぶりを発揮する土井氏だが、この日は「春眠」を気にしたのか最後まで低姿勢。《共同通信》
【小泉純一郎厚相】郵政民営化法案「提出なら新進党に賛成」
小泉純一郎厚相は28日午後の衆院本会議で、持論の郵政三事業民営化を重ねて主張、新進党が民営化法案を提出すれば「賛成する」とまで言い切った。厚相は堀之内久男郵政相と衆院予算委で民営化論をめぐって激突、梶山静六官房長官が「閣僚は発言に注意する」と釈明したばかり。
橋本龍太郎首相は記者団に「閣僚一人ひとりが意見を持って、いろんな議論をすることは拘束しない。しかし内閣の方針とするか(どうか)は違う」と不快感を表明。自民党の加藤紘一幹事長も「厚相の郵政三事業論は止まらない」と困惑ぶりをのぞかせた。《共同通信》
【イラン・アルダビル州】M5.5の地震
国営イラン放送によると、イラン北西部アルダビル州で28日午後4時27分(日本時間同9時57分)ごろ、マグニチュード(M)5.5の地震があり、少なくとも100人が死亡、250人が負傷した。大きな被害を受けたのは、同州都アルダビル西方のメシュキンシャハルなどの村落。地震にもろい日干しれんがを積んだ構造の家が多く80%以上の家屋が破壊された村落は40に上った。
現地では救助活動が始まっており、犠牲者数はさらに増える見通し。揺れは約30秒間続いたという。米国の観測機関は、地震の規模をM6.1とし、震源地はアルダビルの約30キロ西方としている。
アルダビルは首都テヘランの北西約400キロに位置し、旧ソ連のアゼルバイジャンとの国境やカスピ海岸からいずれも50キロ前後と近い。カスピ海南部一帯は地殻構造が複雑なため地震が多く、1990年には今回の現場から約200キロ南東でM7.3の地震が発生、約3万5000人が死亡した。今年2月4日にもイラン北東部でM6.1の地震があり約80人が死亡したばかり。《共同通信》