平成2950日目

平成9年2月4日(火)

1997/02/04

【オレンジ共済組合事件】新進党、捜査に全面協力

新進党は4日午前の役員会で、オレンジ共済組合詐欺事件をめぐる東京地検特捜部の捜査に積極的に協力する方針を決めた。参院議員の友部達夫容疑者(68)=新進離党、詐欺容疑で逮捕=が平成7年の参院選出馬に際し、共済組合で集めた巨額資金を政界工作に流用したとされる疑惑で、東京地検から新進党の小沢一郎党首に対し、弁護士を通じて当時の党内情勢などについて説明や資料提出の要請があったのを受けたものだ。

小沢党首は「党首が共済組合から資金提供を受けた」と報じた写真週刊誌の発行出版社を1月中旬、名誉棄損で東京地検に告訴。この件での捜査協力になるとみられる。当時の名簿順位や友部容疑者の公認を決定した過程などが焦点になるのは必至で、友部容疑者をめぐる政界工作疑惑の解明につながりそうだ。

問題の記事は新潮社発行の写真週刊誌「フォーカス」1月15日号に掲載。「オレンジ共済幹部が暴露『新進党8人に10億』」のタイトルで、組合幹部らの話として、7年参院選をめぐり小沢党首へ1億円など、組合から新進党の政治家らへ総額10億円が流れた、などの内容になっている。

西岡武夫幹事長は役員会で、週刊誌報道をめぐる名誉棄損の告訴に絡み東京地検から協力要請があったと説明し「個別に地検に聴かれる前に党として取り組む姿勢を示さねばならない」と提案した。野田毅政審会長も「党として全面的に協力すると表明すべきだ」と賛成した。同党は4日昼の両院議員総会でも地検への捜査協力を確認する。《共同通信》

新進党は4日、オレンジ共済組合詐欺事件で東京地検の捜査に全面協力するとの方針決定を受け、今後、捜査当局から関連資料の提出要求があれば応じる方針だ。

また西岡武夫幹事長は同日午後の記者会見で、細川護煕元首相ら関係者の証人喚問について「国会で必要と判断され、真相究明に資するなら応じる」と表明した。捜査協力に関して西岡氏は「あらかじめ党の姿勢を明確にする必要がある」とあくまで自主的なものであることを強調した。

真相解明の焦点は平成7年の参院選比例名簿順位や友部達夫参院議員の公認をめぐる決定の経緯。西岡氏は「書類提出の要請があれば判断する」と述べた。疑惑解明に向けた党内プロジェクトチーム座長の神崎武法総務会長は「順位の決定過程に不正が入り込む余地はないが、さらに確認する」と今後も独自調査に全力を挙げる考えを強調した。《共同通信》



【トヨタ自動車】部品工場火災で大半の工場が操業停止に

トヨタ自動車は4日、系列部品メーカーのアイシン精機刈谷第一工場(愛知県刈谷市)の火災でブレーキ部品の調達が困難になったため、系列会社を含めた約20か所のほぼ全工場の操業を停止した。

これだけの規模で操業を止めるのは95年1月の阪神大震災以来。車両の生産で稼働したのは全30ライン中、ダイハツ工業の本社工場(大阪府池田市)だけで、この日一日で約1万5000台の減産を強いられた。

トヨタは従業員については有給休暇が取れる臨時の措置を取った。このため、同社の拠点、愛知県豊田市の7工場に出勤したのはラインの点検などにあたる従業員だけで、工場内は閑散としていた。《読売新聞》

【自民党・村岡兼造国対委員長】新進党・西村議員の発言を問題視

自民党の村岡兼造国対委員長は4日、新進党の西村真悟議員が3日の衆院予算委員会で朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)へのコメ支援問題に関連して、「加藤(自民党)幹事長は売国奴」などと、他人の発言を引用する形で発言したことについて「引用とはいえ、一党を代表する幹事長への重大な侮辱。西村氏への懲罰を含めた対応を検討する考えを示した。国会内で記者団に明らかにした。《読売新聞》

【橋本龍太郎首相】予算編成に新ルール

橋本竜太郎首相は4日の衆院予算委員会で、財政再建について「今の概算要求基準(シーリング)方式に代わる次年度予算編成のルールづくりを平成10年度予算概算要求に間に合うよう固めたい」と述べ、今夏までに新たなルールを打ち出す意向を表明した。

首相は「歳出総額を設定する、個別政策について削減目標を設定するなどの手法があり得る」と説明した。太陽党の粟屋敏信政調会長の質問に答えた。

首相は医療保険制度改革に関連し、諸外国に比べ高いとされる薬価の見直しを進めることを表明。小泉純一郎厚相は新薬の価格決定などについて「基準見直しに積極的に取り組んでいく。薬価の透明性は重要なので今後検討していきたい」と答えた。共産党の志位和夫書記局長への答弁。

首相は、沖縄米軍基地問題について「安全保障環境がさらに改善され、日米両政府が日本や地域の平和と安定を確保しながら、沖縄の負担を一層軽減するための展望が開けるよう強く願い、そのための努力は継続していきたい」と述べ、国際環境が改善されれば海兵隊など在沖縄米軍の見直しも検討課題となるとの考えを示した。社民党の伊藤茂幹事長の質問に答えた。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・自民党の加藤紘一幹事長は4日の記者会見で、5日に活動を再開する自らが率いる「グループ・新世紀」への出欠を問われ「出席しないつもり」。先の森喜朗総務会長らとの会合も欠席したため、「旧小渕派包囲網」などといろいろ取りざたされた経緯があるだけに、「新世紀」復活については「党内にいろいろさざ波が立つような話では本質的にはない」と強調した。ただその後に「誤解でさざ波が立っているような気がするから、慎重にする」とも付け加え、旧小渕派や長老グループへの配慮がありあり。

○・・・新進党の小沢一郎党首はこの日、オレンジ共済組合詐欺事件で逮捕された友部達夫参院議員の比例名簿順位をめぐる疑惑での捜査協力を決めた両院議員総会を、落選議員の応援のため欠席。西岡武夫幹事長は会見で「(小沢氏も出席した)五役会議の方針諮った。党首がいなくても支障はない」と強調した。もっとも小沢氏の欠席は「昨日(3日)の夕方、間接的に耳に入った。正式には今朝早い時点で話があった」と、小さい声に。西岡氏は「お互い細かい日程は分からない」と釈明したが、党首のスケジュールが当日まで執行部に伝わらないところなど、党内の意思疎通の悪さは相変わらずのよう。《共同通信》

【O・J・シンプソン氏】民事裁判で有罪に

前妻ら二人を殺害したとして殺人の罪に問われ、1995年10月、無罪評決を受けた米フットボールの元スター選手、O・J・シンプソン氏に損害賠償などを求めた「不法死訴訟」の民事裁判で、ロサンゼルス地裁サンタモニカ支部の陪審は4日、事件をめぐるシンプソン氏の不法行為に対し有罪と認定。被害者の一人、ロナルド・ゴールドマンさんの遺族へ850万ドル(約10億4000万円)を支払うよう命じる原告側全面勝訴の評決を言い渡した。もう一方の被害者で、シンプソン氏の前妻、ニコルさんへの懲罰的損害賠償は、同じ陪審が引き続き評議を行い、金額を決める。《共同通信》

【米・クリントン大統領】一般教書演説

クリントン米大統領は4日夜(日本時間5日午前)議会両院合同会議で、今年の包括的施政方針を示す恒例の一般教書演説を行った。大統領は21世紀に向かう米国にとって「情報化時代」と「グローバル経済」への備えが「課題」になると強調。二期目の「最重要課題」として、減税措置による大学教育の一層の普及など10項目の教育改革で米国の活力を一層強めることを表明した。

外交面で大統領はアジア重視を打ち出し、米国内の雇用を確保するため、外国市場を開放させる交渉を促進する考えを示した。先月20日の再任演説で議会多数派の共和党に協調を訴えた大統領は「未完の課題」として、2002年までの財政均衡のほか、2000年までの200万人の福祉受給者削減、独立記念日であることし7月4日までの選挙資金規制法改正の実現―に取り組むよう共和党に呼び掛けた。

約1時間の演説で大統領は「米国の現状は強固である。米国に差し迫った脅威はない」と述べ、過去4年間の米経済の活況と冷戦後の対外的脅威の減少を誇示。「行動しないことこそ、われわれの敵である」と述べ、国民の行動を求めた。《共同通信》

【イスラエル軍】ヘリが空中衝突

イスラエル軍の大型兵員輸送ヘリコプター、米シコルスキー社製CH532機が4日夜(日本時間五日未明)、レバノン国境まで約8キロのイスラエル北部で空中衝突し墜落、シャハク参謀総長によると、乗っていた将兵73人全員が死亡した。現場付近の住民に死傷者はなかった。

同軍史上最悪の事故で、イスラエル放送は操縦ミスが原因らしいと伝え、空軍司令官は「故障は見つかっていない」と述べた。特別員会がつくられ、事故原因の調査を始めた。

ネタニヤフ・イスラエル首相はテレビで「われわれの最良の子供たちが今夜、死亡した」と演説、5日に予定されていたヨルダン訪問と6日のアラファト・パレスチナ解放機構(PLO)議長との会談を延期すると語った。

ヘリはイスラエル軍が「安全保障地帯」として占領しているレバノン南部に兵員や弾薬を運ぶ途中で、離陸直後だった。現場は雨が降り霧も出て、視界が悪かった。犠牲者は将校が13人、兵士が60人で、うち8人は乗務員。《共同通信》



2月4日のできごと