平成2907日目

平成8年12月23日(月)

1996/12/23

【ペルー日本大使公邸占拠事件】

橋本首相、各党に協力を要請

橋本龍太郎首相は23日、首相官邸で社民党の土井たか子党首ら各党党首と会談し「人質の安全第一でフジモリ大統領と連絡を取りながら対応にあたっている」と全員解放に向け最大限の努力を尽くす考えを表明、各党の協力を要請した。新たな人質解放について首相は「残りが100人程度で、日本の商社の人が含まれていることがポイントだ」と、テログループが日本企業の恐喝などに出ることに懸念を示した。

土井党首は「年末年始でも大事なことは連絡してほしい」と全面協力を表明、民主党の菅直人代表も「平和的解決を目指して粘り強く努力してほしい」と理解を示した。ただ、新進党の西岡武夫幹事長は、池田行彦外相が未解決のままペルーから帰国することに「日本は当事者ではないか」と批判した。《共同通信》

橋本首相、池田外相と協議

政府は23日、ペルー・リマの日本大使公邸人質事件で新たに225人の人質の解放という事態を受け、橋本龍太郎首相が同夜帰国した池田行彦外相と外務省で今後の対応を協議、人質全員の解放に向け、引き続き交渉当事者のペルー政府を側面支援していく方針を確認した。

この後、記者会見した池田外相は「これからの方が難しい対応が必要になってくるが、ペルー政府に全幅の信頼を置いてわが国として対応していく」との立場を表明した。外相はまた、関係国の駐在大使などとの接触の結果、ペルー政府の対応に対する各国の理解が深まったとの認識を示した。《共同通信》



【天皇陛下】63歳に

天皇陛下は23日、63歳の誕生日を迎えられた。陛下はこれに先立つ19日午後、皇居・宮殿で記者会見に臨み、リマの日本大使公邸人質事件について「深く心を痛めています」と述べた。予定されていた一般参賀を含む祝賀行事は、事件を憂慮する陛下の意向もあって、宮中祭祀を除きすべて中止になった。

陛下は会見の冒頭、質問に答える前に「私の誕生日の祝賀に訪れた人々が人質になっていることに深く心を痛めていることをお伝えしたいと思います」と異例の発営。現地のこう着状況を踏まえ、一時も早い人質の無事解放を願われた。

また陛下は、この一年を振り返って、老人福祉施設をめぐる汚職事件など公務員の不祥事が相次いだことに触れ「地道に国民のために力を尽くしている公務員や、福祉に携わる人々の心が傷ついたことを心配しています」と話した。

さらに米軍基地など沖縄問題について、沖縄が戦争で大きな被害を受けたことなどを挙げ「このような沖縄の歴史を深く認識することが、沖縄の人々に対する本土の人々の務めであると思っています」などと述べられた。

今年4月に秋篠宮妃紀子さまの父である川嶋辰彦学習院大教授が御所に陛下を訪ね苦言を呈した、などという一部週刊誌の記事について、陛下は「川嶋教授とお会いしたことはありません」ときっぱり否定された。《共同通信》

【ロシア・エリツィン大統領】復帰

ロシアのエリツィン大統領は23日午前、クレムリンに到着、11月5日の心臓バイパス手術後、初めて職務に復帰し、健康回復と政権掌握を誇示した。

大統領は大統領選挙戦中の6月末に心臓病で倒れて以来、ほとんどクレムリンで執務しておらず、今回の復帰で事実上、ようやくエリツィン政権の2期目がスタートすることになる。大統領の手術成功により、健康不安問題が一応解消されたことで、政局はやや鎮静しつつある。しかし、大統領は悪化する経済など難題に直面することになる。

大統領はクレムリン到着後、記者団に「気分は良い。これから戦いに突入する」と述べ、賃金、年金の未払い問題や軍改革などの緊急課題に取り組む決意を表明した。内政の最大懸案であるチェチェン共和国情勢は、来年1月27日に予定される共和国の大統領、議会の同時選挙を前にテロ事件が頻発、再び緊張が高まっており、大統領の対応が注目される。《共同通信》



12月23日のできごと