平成2887日目

平成8年12月3日(火)

1996/12/03

【地下鉄サリン事件】林泰男容疑者を逮捕

沖縄県警は3日午前、地下鉄サリン事件の殺人、同未遂容疑で特別手配中の元オウム真理教幹部林泰男容疑者(38)が石垣島の港に信者で指名手配中のA子容疑者(27)といるところを八重山署員が発見、逮捕した。2人は調べに対し、本人であることを認めた。同県警は警視庁に身柄を移送する。

林容疑者は、国松孝次警察庁長官銃撃事件で、銃撃を供述した警視庁元巡査長(31)が「銃撃後、逃げる途中に一緒にいた」としており、事件の重要なカギを握っているとみて関連を追及する。

オウム特別手配犯では元信者の北村浩一(28)、Y(34)、M(29)の3容疑者を相次ぎ埼玉県所沢市で逮捕、アジトの捜査などから林容疑者が12月中旬まで京都市のマンションに信者のA子容疑者と潜伏していたことを突き止め、2日、犯人隠匿容疑で指名手配していた。

調べによると、林容疑者は松本智津夫被告(41)=教祖名麻原彰晃=らと共謀、平成7年3月20日、東京都内の営団地下鉄3路線5車両に猛毒のサリンを散布し、乗客11人を殺害、約5500人に重軽症を負わせた疑い。

関連被告の冒頭陳述などによると、林容疑者は事前謀議の場で他の路線の実行犯よりも多いサリン袋の持ち込みを引き受け、地下鉄日比谷線で実際に、傘で袋を突き破り発散させたとされる。

林容疑者は、教団「科学技術省」のナンバー3。東京都内の理工系私大を卒業後入信し、昭和63年末ごろ出家。教団の機構改革で「科学技術省」ができるまでは「シークレット部隊」に所属し、麻原被告の密命で活動していたという。一

林容疑者は地下鉄サリン事件のほかに、松本サリン事件でサリン噴霧車を政策したとする殺人などの容疑と、地下鉄新宿駅青酸ソーダ事件の殺人未遂容疑でも逮捕状が出ていた。

また東京都庁小包爆弾事件にも関与したほか、坂本弁護士一家事件では実行グループに無線機などを用意したとされる。《共同通信》



【WBAジュニアフライ級タイトル戦】山口圭司選手、2度目の防衛に失敗

世界ボクシング協会(WBA)ジュニアフライ級タイトルマッチ12回戦は3日、大阪府立体育会館で行われ、チャンピオンの山口圭司(グリーンツダ)は挑戦者で同級1位のピチット・シリワット(タイ)に2回2分45秒、TKOで敗れた。山口は2度目の防衛に失敗、戦績は22戦20勝(7KO)2敗となった。

山口はジャブを飛ばして距離を取り、ピチットの様子をうかがう無難な出だしだった。だが2回になると相手を挑発するしぐさが目立ち始め、ガードも下がった。相手の左をかわしたところに大振りの右フックをまともに浴びてダウン。山口は立ち上がったが、主審は試合を止めた。

これで日本のジム所属の現役世界王者は世界ボクシング評議会(WBC)フライ級の勇利アルバチャコフ(協栄)、同ジュニアバンタム級の川島郭志(ヨネクラ)、同フェザー級のルイシト小泉(アベ)の3人となった。《共同通信》

【阪神・石嶺和彦外野手】現役引退

阪神の石嶺和彦外野手(35)は3日、甲子園球場内の球団事務所で会見し、現役引退を発表した。11月14日に戦力外通告され、現役続行を希望したが、獲得する球団がなく、自由契約となっていた。今後は解説者となる。

石嶺は「阪神では満足いく成績でなかったが両リーグを経験できて良かった。今後はネット裏から野球を勉強したい」とすっきりとした表情だった。

石嶺は沖縄・豊見城高からドラフト2位で1979年に阪急(現オリックス)入団。90年に打点王に輝いた。93年シーズン終了後にフリーエージェント宣言して阪神入り。通算成績は1419安打、269本塁打、875打点、打率2割7分3厘。ベストナイン3度。《共同通信》

【横浜・佐々木主浩投手】メジャー断念

米大リーグでのプレーを一希望していた横浜の佐々木主浩投手は3日、米球界への移籍断念を正式に発表した。

横浜市中区の球団事務所で会見した佐々木は「今のルールで無理ということ。横浜でやることにしました。一からやり直します」と説明。同席した大堀隆球団社長は「(日本選手の米国行きは)一般論としては日本野球の発展につながると思う」と球団として日米選手契約協定の見直しなどを働き掛けていくことを明らかにした。

佐々木は11月中旬の契約更改交渉で、大リーグへの移籍希望を伝えていたが、球団が説得していた。《共同通信》

【ミャンマー】学生300人を連行

ヤンゴン市内で2日午後から徹夜で続いたデモ行進に対し、武装警官隊が3日朝、解散命令を拒否した学生に突入し、約300人を連行した。学生は20−30人ずつに分けて計13台のトラックに乗せられて連行され、政府施設で尋問を受けているもよう。同時に軍事政権は、民主化運動指導者アウン・サン・スー・チーさんの自宅前の道路を封鎖した。

学生デモは1988年にミャンマー軍事政権が発足して以来、最大の街頭抗議行動に発展、首都は緊迫した空気に包まれている。軍事政権下で学生の反政府行動が起きたのは10月下旬に次いで2回目。

デモ行進は警官による学生暴行事件に抗議するヤンゴン工科大学の学生らが2日午後2時ごろ開始。その後、他大学の学生も合流し、同日夕から同国の学生運動の象徴であるヤンゴン大学前交差点で、千数百人が路上の抗議集会を開いた。

夜になって一部学生は帰宅したが、残った約1000人が、軍事政権に対する批判の声を上げるなど、抗議行動は政治色を強め、当局が認めていない学生自治組織結成を宣言。3日午前1時ごろから、約800人が再び都心部をデモ行進していた。

学生らは、チャイナタウンなどの繁華街やヤンゴン中央駅周辺のオフィス街を喚声を上げて進んだ。しかし、民主化運動指導者アウン・サン・スー・チーさんの自宅がある地区へ向かおうとしたところで、それまで介入を控えていた当局が自動小銃で武装した兵士や警察軍数百人を投入。道路を封鎖して学生に解散を命令し、約1時間にわたるにらみ合いの後、学生を強制排除した。

デモが通った深夜の住宅街では、驚いたような表情で行進を見詰めたり、拍手などを送る住民の姿が見られた。

警察官暴行事件は10月20日、飲食店店員と学生のけんかをきっかけに、警官が少なくとも学生3人を逮捕。この際、1人に暴行し、負傷させたとされる。《共同通信》

【橋本龍太郎首相】軽減税率は将来の課題

国会は3日午後、衆院本会議で橋本龍太郎首相の所信表明演説に対する各党の代表質問を続行した。

首相は、来春の消費税率引き上げに伴う食料品などへの軽減税率導入の可能性について「消費税率5%のもとでは価格低下の効果が「疑問。(適用の)範囲を合理的に定めることが難しい」と否定的な考えを示した。その上で「将来的な課題として慎重に検討されるべきだ」として、将来的な再引き上げで税率が大幅アップされるような際の課題とすべきだとの意向を示した。

小泉純一郎厚相は、警視庁が収賄容疑で逮捕した社会福祉法人理事長が関係する団体から政治献金を受けていたことをめぐり、「あたかも不正であるかのようにいわれるのは迷惑。献金を受けることは悪ではない」と、適法な献金だったことを強調した。

消費税率引き上げに伴う臨時福祉・介護給付金をめぐり、首相は「年金などの物価スライドとの関係で(制度化は)難しい。ほかにどのような配慮が可能か議論の推移を注視したい」と述べ、制度化は困難との考えを示した。

首相は情報公開法の制定について行政改革委員会から年内に意見具申を受けた後、直ちに立案作業に着手する」と述べるにとどまり、次期通常国会への法案提出は明言しなかった。《共同通信》

【フランス・パリ】地下鉄で爆弾テロ

パリ中心部の首都圏高速地下鉄(RER)の駅で3日夕、電車に仕掛けられた爆弾が爆発、乗客2人が死亡、48人が負傷した。負傷者のうち7人は重体、28人が重傷。日本大使館などによると、大阪府東大阪市のAさん(27)ら日本人観光客4人が負傷した。病院で手当てを受けているが、軽傷だという。

犯行声明は出ていないが、昨年パリで相次いだアルジェリアのイスラム原理主義過激派の爆弾テロと爆弾の型や手口が似ていることから、捜査当局は同じ組織の犯行の可能性もあるとみて捜査している。

パリ警視庁によると、爆発が起きたのは、学生街カルチェ・ラタンの南端にあるポールロワイヤル駅。タ方のラッシュアワーの同日午後6時3分(日本時間4日午前2時3分)ごろ、駅に入ってきた電車の2両目の車両で、15キロのガスボンベに詰められた爆弾が爆発、車内やホームにいた乗客が血まみれになって倒れた。負傷者のうち約半数はホームにいた乗客だった。負傷者は近くの国軍病院などに運ばれ手当てを受けた。

ポールロワイヤル駅は、昨年7月25日にイスラム原理主義過激派の爆弾テロで8人が死亡、多数が負傷したサンミシェル駅から南に2つ目の駅。この時も今回と同様のガスボンベ爆弾だった。《共同通信》



12月3日のできごと