平成1067日目

平成3年12月10日(火)

1991/12/10

【近鉄・野茂英雄投手】3000万円増で更改

近鉄の野茂英雄投手(23)は10日、大阪・難波の球団事務所で来季の契約交渉に臨み、今季から一気に3000万円増の年俸6600万円で一発更改した。さらに最多勝と最多奪三振の2つのタイトル料400万円が加わり、総額7000万円を手にした。

野茂は、金額については「いまひとつ」と必ずしも満足ではない様子だったが「球団からは大黒柱として優勝したぐらいやってくれた、と言われた」との高い評価に納得し、2年連続して初交渉でサインした。

今季の野茂は、31試合に登板して17勝11敗1セーブ。勝数は昨年より1つ減ったものの、優勝を争った西武を相手に11試合に登板(5勝5敗1セーブ)するなどチームの大黒柱として働いた。この活躍が続けば4年目で一気に1億円の大台に到達する可能性も出てきた。《共同通信》



【宮沢喜一首相】異常事態「われ関せず」

宮沢首相は会期末を迎えた10日、国会内で開かれた閣議を終えると首相官邸に引き揚げ「しばらくここにいると思います」と待機の構え。国会のめどを聞こうとする記者団には「そんなこと、私に聞いてもわからないな」ととぼけ、昼食後に記者団から「国会はもめますね」と水を向けられても、腕時計をちらっと見ながら「まだまだ。朝のうちですから」と淡々とした表情。

11月のPKO法案の強行採決では「国会のことですから政府は関係ありません」と発言して波紋を広げた首相だけに、会期切れ寸前までもめる異常事態にも「われ関せず」。《共同通信》

【北朝鮮・延享黙首相】韓国入り

11日からソウルで開かれる第五回南北首相(高位級)会談に出席するため、延享黙首相ら朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)代表団一行90人が10日午前10時(日本時間同)、板門店経由で韓国入りした。板門店では鄭元植首相を除く韓国側代表団が出迎え、北側一行と握手を交わした。

11、12日行われる。今会談では、10月の第四回会談で作成に合意した「南北間の和解と不可侵および交流協力に関する合意書」の文案の詰め、北朝鮮の核査察受け入れ問題などが焦点となる。《読売新聞》

【EC首脳会議】経済・通貨同盟に合意

欧州共同体(EC)から「欧州同盟」への飛躍をめざすEC首脳会議は二日目の10日、欧州単一通貨を遅くとも99年1月1日に導入するとの蔵相会議の決定を了承、統一通貨への参加に難色を示す英国に対しては、付属議定書に参加義務免除規定を設けることで経済・通貨同盟(EMU)に合意した。

焦点の政治同盟については、今会議で調印予定の「欧州同盟設立条約」の前文から、「連邦化を目指す」との文言を削除することで首脳が合意したが、懸案となっている司法・内務、社会政策、経済格差是正など7、8の項目で、主として英国の主張が他の11か国と激しく対立。通貨政策や、外交・防衛「政策といった民族国家主権の核心部分を漸進的に「欧州同盟」に委譲するという西欧12か国のかつてない実験は、調印を目前にした「たん場で産みの苦しみを味わっている。《読売新聞》

オランダ・マーストリヒトで開かれていた欧州共同体(EC)首脳会議は10日深夜(日本時間11日朝)、「欧州同盟設立条約」の政治同盟条項案で最大の対立点となっていた社会労働政策で妥協が成立、同条約調印に合意し、閉幕した。

社会労働条項はイギリスの主張をいれ、条約から削除されたが、深夜におよぶ討議の末、合意にこぎつけたことで、ECは国民国家の枠を超えた統合体「欧州同盟」実現へと動くことになり、欧州史上最大の試みは、大きな第一歩を記した。条約は来年2月に調印、各国の批准を経て、93年1月に発効する見通し。《読売新聞》

【自民党、公明党】亀裂が決定的に

公明党は10日の衆院本会議を欠席したが、同党の本会議単独欠席は昭和57年7月の通常国会で、参院への比例代表制導入に抗議して以来、実に9年ぶり。市川書記長は同日夜の記者会見で「証人喚問をタナ上げしたままでの会期延長に対する抗議と憤りの意味を込めて」と今回の欠席理由を説明したが、それは、あくまで表向きとみられる。

衆院の特別委でPKO法案を自民党と一緒に混乱の中で採決したことに対し、党内外から予想外の強い反発を受け、「野党の中でドロを一人だけかぶってしまったままでは、来年7月の参院選が戦えない」(同党幹部)との強い危機感から、リクルート疑惑という格好の政治倫理問題で強い姿勢をアピールすることに本音の狙いがあったようだ。

こうした公明党の出方に加えて、自民党も公明党に見切りをつけ、社会党と歩調を合わせる形で国会延長を決めたことで、PKO法案作成段階から続いてきた「自公民体制」に大きな亀が生じる結果となった。市川書記長は「初めに自公民路線というのがあるのではない。今後も政策判断を基に中道の主体性を発揮していくだけだ」と強調、路線上の問題はないとの姿勢を示した。

しかし、同党内には「次の国会ではPKO法案について“衣替え”して出直した方が得策」など「廃案やむなし」論が台頭し始めているのも事実だ。また、小沢一郎・自民党元幹事長と市川書記長の「一市(いちいち)コンビ」への反発もある。今国会を通じて対民社党だけでなく、自民党との関係にも大きなヒビ割れを生じたことで、今後、公明党が国会運営や政界再編問題でどういった路線を短索するか、注目される。《読売新聞》



12月10日のできごと