平成2854日目

平成8年10月31日(木)

1996/10/31

【自民、社会、さきがけ】協力継続へ

橋本龍太郎首相(自民党総裁)、土井たか子社民党党首、堂本暁子さきがけ議員団座長は31日、首相官邸で党首会談を開き、行財政改革や消費税改革など10分野にわたって合意した文書と、与党責任者会議など3党の意思決定機関の設置を柱とする新たな「3党合意」を正式に確認した。

3党首は「3党連立政権の成果と政策の継続性を踏まえ、新課題に挑戦・3党による協力を継続する」との確認書に署名した。

11月7日に発足予定の第二次橋本内閣は、自民単独となるものの、社さ両党は「与党」として連携を維持していくことになる。ただ、土井氏は首相指名選挙で橋本首相に投票するかどうかは態度を留保、今後の焦点となった。一方、自民党は民主党とも政策協議した。常設の協議機関では基本合意したが、民主党は政権参加や橋本首相への投票は拒否した。

正式確認された自社さ政策合意は「連立政権は新たな創造的発展の時期に入った。新たな連立政権の枠組みを展望し、合意を得た」として合意事項を列挙した。

3党首会談には、幹事長、政策担当責任者も同席。橋本首相が政策合意を重く受け止めて政権運営に当たる決意を表明、協力を呼び掛けた。加藤紘一自民党幹事長が特別国会の首相指名選挙で一回目から橋本首相に投票するよう要請したのに対し土井氏は「村山内閣から橋本内閣になった時と状況が変わっている。同じようにというのは難しい問題だ」と重ねてる閣外協力にとどめる考えを示し、首相指名は「党内で検討する」として回答を留保した。

社民党は11月6日の両院議員総会で最終決定する。さきがけは既に橋本首相への投票を決めている。土井氏は消費税見直し問題について「改革に大胆に取り組んでほしい」と求めた。

会談後の記者会見で加藤氏は、来年度予算編成について「3党で一緒に編成していく」と、与党としての結束維持に努めることを強調。伊藤茂社民党幹事長も「与党の一員としての活動が望ましい」と、今後与党として協調していく姿勢を示した。

自民党は1日に民主党と再協議するほか、船田元氏らの「21世紀」とも同日2回政策協議し、協力を求める。《共同通信》



【オウム真理教】上九一色村を退去

オウム真理教の最後の拠点施設である山梨県上九一色村の「第6サティアン」に居住する信者が31日、教団の破産管財人の退去勧告に基づき教団が決めた退去期限を迎えた。11月1日午前に行われる明け渡しに立ち会う約10人を除き、施設に残っていた信者約30人は1日朝までに退去。都内など首都圏に住む信者宅や実家近くに身を寄せる信者が多いという。《共同通信》

【ブラジル・サンパウロ】国内便が住宅街に墜落

ブラジルのサンパウロで31日午前8時半(日本時間同日午後7時半)ごろ、国内線のリオデジャネイロ行きタム(TAM)航空フォッカー100旅客機(乗客・乗員95人)が市内のコンゴニャス空港を離陸直後に住宅街に墜落、炎上した。タム航空当局者は「全員が死亡」と発表した。地上の住民も巻き込まれ死傷者が出たもようだが、人数は不明。

現場は離発着コースの真下に位置する空港から約3キロの住宅街。住宅やビル約10棟がなぎ倒され、火に包まれた。コンゴニャス空港はサンパウロ南部にある国内便専用空港で、住宅や商店が空港を取り囲む形で滑走路のすぐ近くまで迫っている。

目撃者の話によると、事故機は離陸後、十分に上昇できないまま、住宅街に突っ込んだ。事故当時は快晴で、周辺の視界は良好だった。

同機はサンパウロとリオデジャネイロを往復するシャトル便で、ビジネス客でほぼ満席の状態だった。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・橋本龍太郎首相は31日午後、首相官邸で自民、社民、新党さきがけの3党首会談で政策合意文書に署名した後、堂本暁子さきがけ議員団座長と何やらひそひそ話。いぶかる記者団に対し、首相は「これで堂本さんに威張れないことが日本山岳会だけではなくなった」と、山岳会では堂本氏が首相の大先輩であることを持ち出して謝意を示した。さらに「2000番も(山岳会の)会員番号が違うと頭が上がらない」と持ち上げたが、首相指名選挙では一回目から橋本首相に投票してくれるだけに、衆院では2議席のさきがけといえども“よいしょ”を忘れない。

○・・・この日国会内で開かれた自民、新進、民主、社民の4党国会対策責任者の会談冒頭、村岡兼造自民党国対委員長が「(不在の)共産党にはこの後、報告しておく」と発言。これに対し新進党の中野寛成国対委員長が「あそこ(共産党)も最近は自民党の『協賛』団体になったのか。(国会食の)部屋割りをめぐっても新進党は各党からいじめられてばっかりいる」と駄じゃれ交じりに不満をひとくさり。自社さ3党の政策合意や、自民と民主の政策協議が始まるなど、新進党の孤立状況に中野氏も嫌みの一つも言いたくなる?《共同通信》

【独・コール首相】来日

ドイツのコール首相が31日夜、羽田空港着の特別機で来日した。コール首相の来日は平成5年7月に東京で開かれた先進国首脳会議(東京サミット)以来。

今回はアジア諸国歴訪の一環で、1日午前に官邸で橋本龍太郎首相と首脳会談を行うほか、午後には天皇陛下を訪問、日本記者クラブで会見する。2日昼に行われる慶応大学(東京・三田)での名誉博士号授与式に出席後、帰国の予定。

橋本首相との会談では、今後首脳会談を原則年一回以上のペースで交互に開催し、両国間の関係強化と、首脳間の意思の疎通を図っていくことを確認する。《共同通信》

【ザイール】武装組織、ゴマ空港制圧

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)などによると、ザイール東部のゴマで31日、ツチ族系住民バニャムレング族武装組織とザイール軍との激しい戦闘が発生、バニャムレング側がゴマ空港を制圧した。

迫撃砲や重火器による双方の交戦は現在も続いており、ゴマのUNHCRなど援助機関の活動できない状態になっている。このため、ゴマ近辺のキャンプに収容されている約70万人のルワンダ難民に対する援助は停止に追い込まれ、伝染病の発生や食料不足が強く懸念される事態となった。

ジュネーブのUNHCR報道官によると、ゴマ近郊のカヒンド難民キャンプでは、収容されていた11万5000人全員が戦闘を逃れるためにキャンプを脱出、近隣の村に住むザイール住民2万人とともに約50キロ離れたムグンガ・キャンプに向かった。《共同通信》



10月31日のできごと