平成2818日目

平成8年9月25日(水)

1996/09/25

【オウム真理教】第1回債権者集会

破産宣告されたオウム真理教の第1回債権者集会が25日午後、東京地裁(遠藤賢治裁判長)で開かれ、阿部三郎破産管財人が届け出総額の約半分にあたる約49億円分を異議のない債権と認める一方、資産が13億1000万円にとどまることなどを明らかにした。 同地裁が3月28日に破産宣告して以来、約半年ぶり。

管財人は信者からのお布施返還請求はまったく認めないとしたが、今後も管財費用や建物解体費用などがかかることから、債権者への配当は多くても1、2割にとどまる見通しだ。 集会には地下鉄サリンなど各事件の被害者や、教団施設の付近住民ら各地の債権者約140人が出席。

管財人の報告によると、債権届け出はこれまでに2543件、総額約110億8000万円に上った。一方、回収できた教団資産は現金・預金が約2億2000万円、土地・建物が総額約9億円で、機械、自動車などの動産や電話加入権も加えた資産の合計は約13億1000万円。これに対し、認められた債権のほか滞納している税金などを加えた負債総額は約50億9000万円に上った。

教団施設の建物解体費用は約5億8000万円と見積もられ、これを管財人が負担すると資産が7億3000万円に減ってしまうことから、阿部管財人は「今後の管財業務には国の補助がぜひ必要」と述べた。

また阿部管財人は2年後をめどに配当したいとの意向を表明。会場の債権者からは管財方針には特に反対意見は出ず「教団の資産隠しを徹底的に究明してほしい」などの要望が相次いだ。

集会に引き続き、一つ一つの債権を認めるかどうかを明らかにする手続きの「債権調査期日」が行われ、管財人側が事件で死亡した遺族に対しては通常の交通死亡事故の2倍の慰謝料を認めるなど、基準を説明した。

遠藤裁判長は来年2月19日に第2回集会を開くことを指定、次回は遅れて届け出がある被害者からの債権に対する認否や、その後の資産売却状況などが報告される。

「教団を壊滅させ、犠牲者の慰霊のため、適正、迅速な判断を」。オウム真理教の破産債権者集会で松本、地下鉄両サリン事件の遺族らが意見陳述すると、静まり返った会場はあらためて怒りと悲しみの空気に包まれた。

午後2時半、地裁3階の集会室にはさまさまな事件の遺族、被害者ら約140人が集まった。地下鉄サリン事件の遺族高橋シズエさん(49)が「法廷での松本(智津夫)被告の態度を見るにつけ、夫が成仏できないと感じる。オウム真理教を壊滅させるために家族の心情を理解した判断をお願いしたい」と震える声で述べると、阿部三郎管財人はうつむいて厳しい表情。

松本サリン事件遺族の阿部和義さん(54)は「元気いっぱいだった息子は何も悪いことをしていないのに…」と涙声になり、「刑事事件は長期戦といわれる。慰霊のためにも適正な措置を」と訴えた。山梨県上九一色村の住民は「自分たちの開拓した土地を出て行こうと真剣に考えたり酪農業の規模拡大を断念したりした」と振り返った。《共同通信》



【柔道・小川直也選手】「競技生活は今日で終わり」

柔道の重量級で日本のエースとして活躍した小川直也(28)=日本中央競馬会=は25日、全日本柔道連盟(全柔連)に国際試合強化選手辞退の届けを提出した。既に決めていたアトランタ五輪後の引退に伴う事務手続きで、事実上の引退届となった。

小川は4月29日の全日本選手権後に五輪終了後の引退を表明。五輪では95キロ超級で5位と不本意な成績に終わり、現役生活にピリオドを打つことを改めて表明した。

記者会見した小川は「競技生活は今日で終わり。これで肩の荷が降りた」とすっきりした表情で話した。今後、指導者の道を歩む予定は今のところないそうで、日本中央競馬会安全部の主査としての仕事に専念するという。《共同通信》

【Jリーグカップ】清水、初優勝

Jリーグカップ最終日(25日、国立競技場)決勝を行い、清水エスパルスがヴェルディ川崎を3-3からのPK戦(5-4)で下して初優勝を飾り、優勝賞金1億円を継得した。過去3大会をすべて制していた川崎は、初めて決勝で敗れた。

試合は先手を取る清水を川崎が追う展開。清水は2-3の延長前半0分、サントスのゴールで勝ち越したが、川崎も延長後半0分にビスマルクが決めた。PK戦では、清水は5人全員が決め、川崎は2人目マグロンが外した。《共同通信》

【長野五輪】開幕まで500日

長野冬季五輪の開幕まであと500日を記念するイベントが25日、東京・原宿で開かれ、歌手藤井フミヤさんがデザインした「カウントダウンTシャツ」の第1回オークションが行われるとともに、開催までの残り日数のカウントダウンが始まった。1枚目のTシャツは東京都文京区のOLが67万円で競り落とした。

冒頭、日本オリンピック委員会の古橋広之進会長が「アルベールビル、リレハンメルに続いて長野でも日本選手の活躍に期待したい」とあいさつ。続いて、米・ロサンゼルス在住でシルクスクリーンの第一人者として知られるヒロ・ヤマガタさんが「きれいな白馬の山を中心に描いた」というポスターの原画が公開された。《共同通信》

【土井たか子衆院議長】社民復党を示唆

社民党の村山富市党首は25日夕、衆院議員会館で前日に引き続き土井たか子衆院議長と会談、土井氏の復党を改めて要請した。土井氏は会談後の記者会見で「衆院が解散されるまでは議長なので無所属でいなければならない」と述べ、衆院解散後、社民党に復党する考えを示唆した。

土井氏は会談で(1)消費税はその是非も含め白紙から議論し直す(2)企業・団体等の献金を直ちに廃止する、など5項目を挙げ、「社民党の基本姿勢に盛り込んでほしい」と提言。これに対し、村山氏は「謙虚に受け止め、党内で検討する」と前向きに対応する姿勢を示した。《共同通信》

【自民党・加藤紘一幹事長】疑惑を否定

衆院政治倫理審査会(奥野誠亮会長)は25日午前11時すぎから約1時間、加藤紘一自民党幹事長の鉄骨加工会社「共和」(破産)からのヤミ献金疑惑に関する審査を行った。

冒頭で加藤氏は約15分間、「(先の国会で)参考人として述べた通りだ。共和の金を受け取った事実はまったくない」と弁明。6月の衆院金融問題特別委員会などでの発言を訂正する必要はないとして、あらめて献金授受の事実を否定した。

同審査会はロッキード事件を契機に昭和60年に設立されたが、実質審査をしたのは初めて。

加藤氏の国会発言をめぐって元後援会長の水町重範氏が起こした名誉棄損訴訟で、反論しないまま敗訴したことについて加藤氏は「民事訴訟は真実解明の場ではない。私の言動で水町氏が精神的に傷ついたとしたら本意ではなく、結婚の仲人までした人であり、裁判の場で事実を争うことをしなかった」などと説明、「司法や国会を冒とく、軽視したわけでもない」と強調した。

弁明を受けて、与党3党、新進、共産各党と民主党設立委員会がそれぞれ約10分間、質疑を行った。奥野会長は審査会後の記者会見で「(衆院の)解散も近いし、幹事会を開いても落ち着いた議論ができない」と述べ、加藤氏の疑惑に関する政倫審の審査は今回限りで終了させたいとの意向を明らかにした。《共同通信》



9月25日のできごと