平成2817日目

1996/09/24

この日のできごと(何の日)

【包括的核実験禁止条約】署名式

爆発を伴うあらゆる核実験を禁じる包括的核実験禁止条約(CTBT)の署名式が24日午前9時半(日本時間同日午後10時半)から、ニューヨークの国連本部で行われ、核保有5大国、日本、オーストラリアなど合計16カ国の代表が署名した。インドの署名拒否などで発効までには時間がかかるとみられるが、核実験や兵器開発は厳しい監視下に置かれ、核軍縮を大きく前進させる一歩となる。

署名式の冒頭、ガリ国連事務総長が「われわれは核軍縮と核拡散防止に向けた歴史の転換点に立ち会っている」とCTBTの意義を強調、続いてクリントン米大統領がぶ厚い条約文書の末尾部分に第一号の署名をした。これに銭其琛・中国、ドシャレット・フランス、プリマコフ・ロシア、リフキンド英の核保有4カ国外相が続き、橋本龍太郎首相は6番目に署名した。

国連事務局によると、24日は署名式の後も各国代表の署名が続き、同日中に65カ国が署名を完了。さらに14カ国が今週中に署名すると通告している。

CTBTは、原子炉など一定以上の核施設を有する44カ国の署名が発効条件。このうちインドが条約内容に反対して署名拒否しており、これによる脅威を理由に隣国パキスタンも署名しない方針を明らかにしている。

署名国は、核爆発を伴う実験は今後一切実施しない、との公約に拘束されることになり、発効しないまでも条約は抑止効果を持つ、との見方が支配的だが、全面発効には各国によるインド説得が必要となる。条約に反対する共和党が多数派を占める米議会の条約批准も今後の焦点だ。《共同通信》

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【紀宮清子内親王殿下】訪欧前に会見

天皇家の長女紀宮さまは24日、28日からのブルガリア、チェコ公式訪問に当たり皇居・御所で記者会見し「自分の足で道を歩いて風を感じたり、多くの人々と接し、その国を実感としてとらえたい」などと述べられた。紀宮さまの会見は3回目で、学習院大卒業時の平成4年3月以来、4年半ぶり。

結婚についての質問には「今すぐ急いで、という気持ちはありません」と記した昨年の誕生日前の文書回答を受ける形で「今の時点では以前と特に変わらない」と答えた。その上で「今後、気持ちの変化を一つ二つお話しして、その都度憶測を呼んで、さまざまな方にご迷惑をお掛けすると悲しく思いますので、これからは答えを控えたい」と話した。

訪問先の両国については「東欧の変革の折、平和な改革を行ったということを心に留めて訪問したい」。帰途、英国に立ち寄った際、昭和50年に来日したエリザベス女王と懇談することについて「21年ぶりにお会いできることを楽しみにしています」と笑顔で語った。《共同通信》

【テニス・伊達公子選手】現役引退を表明

世界のトッププロとして活躍してきた、テニスの伊達公子選手(25)=フリー=が24日、東京都内のホテルで記者会見して今シーズン限りで現役を引退すると表明した。伊達は、11月に世界の上位16選手が参加してニューヨークで開催される、女子テニス協会(WTA)ツアー選手権が最後の大会となる。

伊達は引退を決意した理由に、テニスで自分なりの目標を達成しできたことを挙げ「25歳という年齢は自分では一つの区切りだと思っている。世界のトップレベルで戦っていくには精神的、肉体的に負担が大きい」と話した。《共同通信》

【土井たか子衆院議長】社民復党に前向き

社民党の村山富市党首は24日午後、衆院議員会館で土井たか子衆院議長(元社会党委員長)と約1時間会談し「社民党に戻って一緒に選挙を戦ってほしい」と、衆院解散後、党首を含めた党の代表的なポスト就任を念頭に復党を要請した。

これに対し、土井氏は「市民の声を率直に承ることが大切だ」として、25日午後までに党内外の意見を聴いた上で、最終的に判断する考えを表明。会談後の記者会見では「後がない、全力を傾けて、燃える選挙をということは、伝わってきた」と強調、復党に前向きな姿勢をにじませた。

ただ、土井氏の具体的なボストに関しては、村山氏は会見で「社民党に戻ってもらえれば、議長の意見もあるだろう」と土井氏の希望を尊重する意向を示した。両氏は25日夕に再会談する。《共同通信》

【後藤田正晴氏】政界引退を表明

自民党の後藤田正晴・元副総理(82)は24日、地元徳島市で記者会見し、次期衆院選に出馬せず、政界から引退すると正式に表明した。自民党の党改革本部は80歳以上の高齢議員の勇退を求める方針を提案しており、82歳の後藤田氏の引退はこの方針に沿った形となった。

後藤田氏は「振り返ると10年(選挙に)出るのが遅かった。新しい政治を目指して取り組んでいかねばならない時期に残念だ」と感想を語った。《共同通信》

【野村沙知代氏】新進党からの衆院選出馬を表明

新進党から次期衆院選東京5区での出馬を要請されていたプロ野球ヤクルトの野村克也監督夫人の沙知代さん(64)は24日午後、東京都内で記者会見し「出馬させていただくということを党本部で決めてまいりました」と表明した。

出馬の決心を後押ししたのは前夜の「やったらどうだ」という夫の一言だったといい、新進党を選んだのは小沢一郎党首に「人として感銘を受けた」などと説明。勝算を聞かれて右手でVサインをつくって見せた。《共同通信》

【橋本龍太郎首相】米・クリントン大統領と会談

橋本龍太郎首相は24日午前、ニューヨークの米国連代表部でクリントン大統領と約40分間会談し、焦点の米軍普天間飛行場返還に伴うヘリポート移転問題で、沖縄県民の感情に配慮しながら11月末をめどに決着を図ることで一致した。

大統領は「移転先がどこでも、米軍の即応体制が損なわれない形(の解決で)ないといけない」と述べ、今後も米軍兵力を維持し、前方展開能力を確保していく考えを強調した。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・民主党設立委員会の鳩山由紀夫代表は24日、同委員会本部開きであいさつ。鳩山氏と菅直人厚相のどちらが党首になるか関心が集まっていることを意識してか「代表室には机が2つある」と二人三脚ぶりをアビール。その上で「菅さんと私の仲がそろそろ壊れるとうわさされているが、そんなことはない」「ぼけ突っ込みで仲良くやっていきたい」と殊更強調。橋本政権の評価や社民党との関係、厚相辞任問題などで、両氏の間に微妙な食い違いが出ているだけに、余計な波風を立てたくないという思いがありあり。

○・・・新進党の細川護煕元首相はこの日、大阪市内で講演し「うどんは1.7ミリ以上、丸棒状のものでないといかん、とJAS規格で決まっている」と、がんじがらめの規制の実態を紹介。さらに「みなさんは(うどんは)うまければいいと思っているかもしれないが、(規格を扱っている機関に)天下りした役人さんは、虫眼鏡で見て格付けして(手数料を)年間2億円とっている」と強調、持論の規制緩和を訴えた。選対副本部長として全国を遊説する細川氏だが「行政改革の元祖」を自負するだけにこの問題となると舌も滑らか。《共同通信》

【韓国・金泳三大統領】北朝鮮政策を再検討

韓国の金泳三大統領は24日、日本の新聞、テレビなどの在京政治部長会のメンバーと青瓦台(大統領官邸)で会見し、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の潜水艦による武装スパイ潜入事件について「北韓(北朝鮮)へのあらゆる政策を慎重に再検討する機会にしたい」と語った。

韓国政府が対北朝鮮政策を全面的に再検討する姿勢を明らかにしたもので、北朝鮮が四者会談を受け入れれば経済協力も実施する、とのこれまでのソフトな姿勢から、強硬姿勢に転じることを示すとみられる。

金大統領は、政策再検討について「軍の最高責任者、最高司令官としてそう思う」と語り、軍事的にも再検討することを示唆。「日本や米国は(武装した特殊部隊が潜水艦で上陸した場合)相手側と戦争も辞さないと思う。特に米国であれば、既に反撃し、相手国はなくなっているかもしれない」と指摘した。

その上で、金大統領は「韓国政府、韓国大統領として、憲法が保障している国民の財産を守る責任に基づき、北韓へのあらゆる政策を慎重に再検討する機会にしたい」と語った。《共同通信》

【ダイアナ元英皇太子妃】ホワイトハウスを訪問

ダイアナ元英皇太子妃が24日、ホワイトハウスを訪問、ヒラリー・クリントン大統領夫人らとエレガントな朝食を楽しんだ。

ダイアナさんの今回の訪米は、ヒラリー夫人が関係する乳がん研究対策協会の資金集めのパーティーに名誉会長として出席するのが目的。これに先立ち同協会の関係者ら約120人を集めた朝食会で、ヒラリー夫人はダイアナさん訪問を「最もすてきな英国のホワイトハウス侵略」と表現。1812年の英軍の侵略でホワイトハウスが燃やされた故事に引っかけて歓迎した。

チョコレート色のドレスに真珠のネックレスという装いのダイアナさん。スピーチには立たなかったが、デザイナーのラルフ・ローレンさん、ワシントン・ポスト紙社主のキャサリン・グラハムさんら著名参会者の中で、群がるカメラマンのフラッシュを一身に浴びた。《共同通信》



9月24日 その日のできごと(何の日)