平成2819日目

平成8年9月26日(木)

1996/09/26

【尖閣諸島】香港の抗議船が領海侵入

尖閣諸島(中国名・釣魚島)の領有権をめぐり日本への抗議を続ける香港の民間団体のチャーター船、保釣号(2800トン)が26日、同諸島周辺の日本領海12カイリ(約22キロ)以内に入った。海上保安庁の巡視船が警戒に当たる中、船上から4人が海に飛び込み、運動グループのリーダーで香港籍のデービッド・チャンさん(45)が死亡。別の香港籍の男性(25)も一時重体となった。

橋本龍太郎首相は外交上の影響に懸念を示し、外務省は香港、中国、台湾への経緯説明などに追われた。香港政庁も感情的な対応を慎むよう市民に呼び掛けている。

保釣号は遺体を乗せたまま、午後3時45分すぎ、領海外に出て、台湾の基隆港へ向かった。《共同通信》



【堺市O-157集団食中毒】原因はカイワレの可能性高い

被害が全国に広がった病原性大腸菌O-157による食中毒問題について菅直人厚相は26日、最大の被害を出した大阪府堺市の集団食中毒について実施した調査で原因食材として「カイワレ大根の可能性が最も高い」とした最終報告を橋本龍太郎首相に報告、発表した。

焦点の一つだった“カイワレ大根原因説”がさらに補強された格好だが、最終的に断定する結果は得られず、カイワレについての疑惑はなぞとして残された。菅厚相は記者会見で「あくまで特定の施設、時期(のカイワレ)に対する見解として留意してほしい」と強調した。

カイワレを出荷した大阪府羽曳野市の農園からは結局菌は検出されなかったが、会見に同席した重松逸造・放射線影響研究所理事長は「95%くらいのところ(カイワレが原因)といえる」と述べた。

これまで厚生省は2度の中間報告を公表。初回の8月7日の報告で、カイワレが原因食材の可能性があるとした疫学調査の結果を明らかにしていた。

最終報告では新たな実験により①栽培水が汚染されていれば根の部分に菌が接触することで上部に汚染が拡大する②カイワレが温度管理をされずに長時間放置された場合、菌が増殖する可能性がある−ことが確認されたとして、カイワレが原因食材である可能性についてこれまでより踏み込んだ内容になった。《共同通信》

【橋本龍太郎首相】与党党首と会談

「一致はしとらん。じゃが解散は総理の専権事項だからな」首相官邸で相次いで開かれた26日の3党首会談、政府与党首脳連絡会議。村山富市社民党党首、井出正一新党さきがけ代表とも冒頭解散に反対した。しかし橋本龍太郎首相の意向は変わらず、27日召集される臨時国会の冒頭解散に向け着々と進んだ。

午後1時すぎから始まった党首会談の直前に相前後して姿を見せた井出代表と村山党首は厳しい表情。井出代表は「緊張している。分かりましたとはいえないな」と言い残して会談へ。

会談は約1時間に及んだ。会談後、井出代表は橋本首相が「冒頭にやりたい」と表明したことを明らかにした上で「賛成できません。言い続けます」。村山党首も「所信表明、代表質問を終え、争点を明らかにした上で審判を受けるべきだと申し上げた。一任はしていない」。

しかし、井出代表は「総理が権限を持っているから」とし、村山党首も「総理の専権事項だから」と述べた。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・橋本龍太郎首相は26日、社民党の村山富市党首、新党さきがけの井出正一代表と三党首会談に臨む際、冒頭のカメラ撮影で「眠いねえ。カメラがある間は一生懸命に目を開けておかないとな」と軽口をたたいた。国連総会でクリントン米大統領の演説中に居眠りし、その様子がテレビ中継されてしまった失策が頭から離れない様子。しまいには不機嫌そうにカメラの放列に「そんなに撮るなよ」と言い放って会談へ。いよいよ解散だが、自民党の過半数獲得の見通しは立っていないとあって、眠れぬ夜はしばらく続く?

○・・・社民党の伊藤茂政審会長はこの日、消費税問題をめぐる与党3党政策責任者の協議で「村山内閣で5%へのアップを決めた社民党は重大な岐路に立っている」と苦悩をのぞかせた。「反消費税」で当時の社会党を躍進させた土井たか子衆院議長が、消費税見直しを条件に社民党復党の方向になったためだ。自民党の山崎拓、さきがけの渡海紀三朗両政調会長が「政治家として一度決めたことは責任を持たなければならない」と突き上げると、伊藤氏は「自民党八役も6対2で見直し派が多い」と反論。記者団には「消費税見直しで最初に揺れたのは自民党だ」と、震源地は自民党だと言わんばかり。《共同通信》



9月26日のできごと