平成2795日目

1996/09/02

この日のできごと(何の日)

【地下鉄サリン事件】松本被告らに7億9000万円の賠償命令

地下鉄サリン事件の遺族や被害者計38人がオウム真理教の幹部15人に損害賠償を求めていた訴訟で、答弁書などを提出しなかった松本智津夫(41)、幹部土谷正実(31)、元幹部林郁夫(49)の3被告の判決が2日、東京地裁で言い渡された。

山崎恒裁判長は「口頭弁論にも出席せず書面も提出しないため、争わないものとみなす」として、3被告に原告の請求通り約7億9000万円を連帯して賠償するよう命じた。

訴えによると、松本被告ら15人は共謀して昨年3月20日朝、東京都心の地下鉄3路線5電車でサリンを発散させ、11人を殺害し3796人に重軽傷を負わせた。これは教団に対する警察の捜査かく乱と、教義のハルマゲドン実現を目的とした明らかな共同不法行為に当たる、としている。

松本被告ら3人は、昨年10月に提訴されて以来、代理人を通じて反論するなどの手段を全く取らず、答弁書を提出した被告や逃走中の容疑者とは分離され先に判決言い渡しとなった。

3被告はそれぞれ殺人罪などに問われ公判中。地下鉄サリン事件について松本被告は罪状認否を留保、土谷被告は黙秘を続け、林被告は全面的に認めている。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

情報量が少ない日は随時加筆中です。

引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。

外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)

古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。

このサイトについて

【韓国・釜山】自衛艦が入港

日本の海上自衛隊の練習艦隊が2日午前、韓国南部の釜山へ入港した。自衛艦の韓国寄港は戦後初めて。歓迎した韓国側は、日韓の防衛交流の重要性を強調、今後の交流拡大の一歩として注目される。

寄港したのは練習艦「かしま」と護衛艦「さわゆき」の2隻。広島県江田島の幹部候補生学校を卒業した134人の練習生や、海上自衛隊員ら計約550人が乗り込んでいる。

平成6年の日韓防衛首脳会談で練習艦隊の相互訪問が決まり、同年12月に韓国艦隊が日本を訪問、今回はこの答礼訪問の形を取った。

午前8時半に「日の丸」と自衛艦旗を掲げた「かしま」が、続いて「さわゆき」が釜山港に入港。ふ頭には、ブラスバンドを含め約200人の韓国海軍将兵が出迎えた。

韓国側の安炳泰海軍参謀総長は歓迎の辞(代読)で「両国艦隊の交流訪問が日韓海軍間の友好関係を一層発展させ、海軍将兵の友情を深めることを願う。日韓海上交通路を防衛すべき両国海軍は、相互軍事交流が非常に重要だ」と述べ、韓国海軍と海上自衛隊の交流の重要性を訴えた。《共同通信》

【第67回都市対抗野球】本田技研(和光市)初優勝

第67回都市対抗野球最終日は2日、東京ドームで本田技研(和光市)ー三菱重工広島(広島市)の決勝を行い、本田技研が8−7で競り勝ち、初優勝を果たした。

4−4の六回、本田技研は大関の二塁打と斉藤の勝ち越し適時三塁打を含む4長短打を集めて4点をリード。先発の入来は15安打を浴びながらも、三菱重工広島の反撃をかわし、1点差に詰め寄られた九回二死一、二塁で大塚を投入して逃げ切った。

最高殊勲選手賞に当たる「橋戸賞」は3勝を挙げ、本田技研の優勝の原動力となった入来祐作投手が選ばれた。敢闘賞の「久慈賞」は三菱重工広島の横井辰文外野手が獲得。活躍したチーム、選手に贈られる「小野賞」は初出場でベスト4に進んだ朝日生命(東京都)が受賞した。《共同通信》

【富山市】遊びで縛り、同僚に見られ「強盗」と狂言

2日午前10時半ごろ、富山市内の男性会社員(20)から「強盗に入られ、財布から現金4万円、テレホンカード8枚が奪われた」と富山署に通報があった。同署は強盗容疑事件とみて会社員から事情を聴いたが、狂言であることが分かり、軽犯罪法違反の疑いで会社員を調べている。

調べでは、出社が遅かった会社員の様子をみるため、同僚がアパートを訪ねたところ、会社員が部屋で手足を縛られ、猿ぐつわされていた。会社員は「ベッドで寝ていたら、男が押し入って来て縛られた」と説明した。しかし、部屋に荒らされた形跡がなく、会社員の供述も二転三転したため、富山署が詳しく事情を聴いたところ、「遊びで手足を縛っていたら、ほどけなくなった。同僚に見つかり恥ずかしくて強盗に遭ったとうそをついた」と狂言を認めた。《北國新聞》

【新党さきがけ・井出正一代表】臨時国会召集に前向き

新党さきがけの井出正一代表は2日午前、党本部で代表就任にあたって記者会見し、焦点の臨時国会召集問題について「公的介護保険は待ったなしだ。われわれの仲間から菅直人厚相が出ており、臨時国会を開くべきだ」と述べ、介護保険料法案処理などのための臨時国会召集に前向きな姿勢を示した。《共同通信》

新党さきがけの井出正一、武村正義新旧代表らは2日、与野党幹部や衆参両院議長にあいさつ回りをした。自民党本部では井出代表が加藤紘一幹事長に対し「連立の基盤を守りながら、橋本龍太郎首相の掲げる行政改革に一緒に取り組みたい。さきがけが行革で具体的な提案するので検討してほしい」と要請。加藤氏は「連立の基盤に揺らぎはない。3党の選挙協力はさらに進めたい」と述べた。

社民党の村山富市党首は「『社さ新党』と言うつもりはないが、新しい極づくりを考えてほしい」とさきがけ側に求めたが、園田博之代表幹事は「新しい政治勢力は、鳩山由紀夫氏らを含めて考えたらどうか」と答えるにとどまった。《共同通信》

【鳩山邦夫元文相】新進党を離党

新進党の鳩山邦夫元文相は2日午後、西岡武夫幹事長に離党届を提出、受理された。鳩山氏は、新党さきがけを離党した兄の由紀夫氏らとともに22日の新党結党を目指すが、由紀夫氏が参加を期待していた船田元氏は不参加を既に表明しており、新進党内では邦夫氏に同調する動きは今のところ広がりそうにない。邦夫氏は西岡氏に「信念を持って別の角度から政治を改革する道を歩んでいきたい」と離党理由を伝えた。

この後、記者団に対し橋本政権との関係について「私は信任できない」と強調。「新党が立ち上がった時、すべての政党に是々非々で対応する」と述べ、新党は野党として出発すべきだとの考えを示した。

新進党内から新たな新党参加者が出る可能性に関しては「すぐに、そういう動きが起きると思っていない」としながらも、「政治が変化する中で一緒にやろうという人が出てくる可能性がある」と、期待を表明した。《共同通信》

【政界談話室】

○…鳩山邦夫氏は2日午後、新進党の西岡武夫幹事長に国会内で離党届を提出、兄の由紀夫氏とともに新党を目指すことを伝えた。記者団にはこの会談の模様を「冗談を言ったり、明るかった」と協議離婚、円満退社を強調。さらに「政治においては人間関係が重要な要素。西岡さんとは二十年来の付き合いで、政治を変えようという気持ちは強い」と、西岡氏を持ち上げて「友愛」の姿勢をアピール。武村正義前さきがけ代表の新党合流拒否で「排除の論理」のレッテルが張られた鳩山新党だけに、マイナスイメージ払しょくに躍起。

○・・・共産党の不破哲三委員長はこの日、国会内で新党さきがけの井出正一代表から就任あいさつを受けた。山登りが趣味で、長野県の地理に詳しい不破氏らしく同県出身の井出氏に「『村』はどこですか」。「臼田町です」という井出氏に「(近くの)南牧村で知人を探しに行ったら、全部『井出』さんだった」とのエピソードを紹介。井出氏も「(地元の)県議も議長も『井出』なんですよ。自然はいい所だから、おいでの節は…」と応じるなど、しばし「井出」談議で和気あいあい。《共同通信》



9月2日 その日のできごと(何の日)