平成2794日目

平成8年9月1日(日)

1996/09/01

【橋本龍太郎首相】梶山氏、加藤氏らと会談

橋本龍太郎首相は1日、首相官邸で梶山静六官房長官、久保亘蔵相、自民党の加藤紘一幹事長と相次いで会談し、補正予算編成や臨時国会の召集時期など今後の政治課題全般にわたって協議した。

首相は一連の会談で、補正予算編成の是非、臨時国会召集時期や衆院解散問題など今後の政治日程について①米軍基地に関する沖縄県民投票(8日)の結果と10日の大田昌秀知事との会談②中旬に発表される4−6月期の国民所得統計速報(QE)―を見た上で、今月中旬に判断する考えを示した。

加藤氏は会談後「解散時期については首相は何も決めていない。首相が臨時国会などのスケジュールを考えるのは2週間ぐらいかかる」と述べた。

首相と加藤氏の会談は午後4時前から約1時間行われ、加藤氏は早期解散を求める声が強まっているが、慎重論もあるとの自民党内情勢を説明。補正予算についても、公共事業費の追加を含む大型補正を求める意見があることを伝えた。首相は補正予算に関してはQEの結果や公共事業費の消化状況などを見ながら慎重に判断する意向を一示した。

首相は、大田知事との会談を重視し、米軍基地問題で県の理解を得るために全力を挙げる方針を表明。自民党内で活発化している消費税率の3%凍結の動きに対しては「財政再建の観点からしっかりやらなければならない」として、政府与党の方針通り来年4月から引き上げる考えを強調した。鳩山由紀夫氏の新党結成に対しては「関心をもって見守っていく」こととなった。

首相は同日午前の久保蔵相との会談では、臨時国会召集の名目となる補正予算編成の是非について「QEを見極めた上で慎重に判断する」ことで一致した。これに先立つ梶山官房長官との会談では、中南米歴訪中の政治情勢について報告を受け、沖縄基地問題について協議、鳩山新党問題、加藤幹事長のヤミ献金疑惑問題への対応についても意見交換したもようだ。今週あらためて会談する。



【中国・京九鉄道】営業開始

北京と香港・九竜とを結ぶ中国の新たな南北幹線、京九鉄道(約2536キロ)が1日、営業運転を正式に開始した。当面、運行されるのは北京−深圳間だが、来年7月の香港返還後には首都と香港とを直接結ぶ大動脈として大きな役割を果たすことになる。

北京西駅では同日朝、鄒家華副首相や韓杼浜鉄道相らが出席して記念式典が行われ、特急一番列車が深圳に向け出発した。

京九鉄道は第8次経済5カ年計画(1991−95年)の重点プロジェクトとして総工費400億元(約5200億円)を投じて93年4月に着工。昨年11月に全線開通した後、駅舎など付属施設の整備や試運転が行われていた。

現在、中国の南北を結ぶ幹線としては、北京−広州間の京広鉄道、北京−上海間の京滬鉄道があるが、いずれも輸送密度が極めて高い。第三の幹線鉄道の営業開始は、中国と香港の一体化を促進するとともに、南北間の輸送力増強に役立つと期待されている。《共同通信》

【ゴルフ・岡本綾子選手】プロ通算60勝

フジサンケイレディス最終日(1日・山梨県富士桜CC=6409ヤード、パー72)前日単独首位に立った岡本綾子が71で回り、通算6アンダーの210で一昨年9月の広済堂アサヒカップ以来のツアー優勝を果たし、賞金1080万円を獲得した。

岡本はツアー通算42勝目で、米女子ツアーの17勝など海外を合わせるとプロ通算60勝となった。《共同通信》

【ドジャース・野茂英雄投手】2年連続200奪三振達成

米大リーグ、ドジャースの野茂英雄投手は1日、フィラデルフィアでのフィリーズ戦で7回を1失点に抑えたが、救援投手が打ち込まれ、たため1勝目を逃した。試合後の記者会見では聞き取りにくい小さな声。チームの敗戦にショックを受けていた。

「勝ちたかった。それだけです」。野茂がこの試合に執念を見せたのには理由がある。地区優勝争いのライバル、パドレスはデーゲーームで敗れたため、ドジャースが勝てばパドレスを抜いて首位に立っていた。しかし、勝利の女神はドジャースに意地悪だった。終盤に逆転されて、大事な勝利が逃げていった。

野茂は1−1の七回を最後に降板したが、八回表にピアザの32号2ランが飛び出し、3−1とリード。そのままリードを守り抜けば、14勝目が転がり込み、チームは首位になっていた。だが、八回に送り込ん。だラディンスキーとウォーレルが乱調。この回に5点を奪われた。

白星は逸したが、野茂は、また、新しい記録を手にした。この日の6個で今季の奪三振が201となり、新人の年から2年連続で200を超えた。これはナ・リーグでは1984、85年)のグッデン(当時メッツ)以来。ドジャースでは殿堂入りしているコーファックスやドライスデール、それにバレンズエラも達成していない快記録だ。

会見でその感想を求められると、「グッデンに並んだとも思ってないし、意識もしていない」と無表情で答え、「勝ってプレーオフに出たい。それだけです」。《共同通信》

【O-157集団食中毒】堺市、1日現在も児童23人が入院

病原性大腸菌O-157による集団食中毒で、患者児童が6300人を超え、夏休み中に女児2人が死亡した大阪府堺市で9月2日、各小学校で2学期の始業式が行われる。堺市対策本部によると、1日夕現在も23人が入院し、小学1年の女児(7つ)は7月19日から危篤状態が続いている。通院治療中も含め、40人前後は始業式に出席できない見通しだ。

給食再開のめどは全く立たず、感染した児童の心身両面のケアや入院児童の学力保証、いじめ問題など課題は山積みだ。幡谷豪男市長は1日「2人の尊い命を失い、重い荷物を背負ったわれわれがすべきことは、一日も早く本当の子供の笑顔を取り戻すことだ」と語った。《共同通信》

【新進党・小沢一郎党首】「解散は近い」

新進党の小沢一郎党首は1日夕、千葉県成田市内で開かれた同党国会議員のパーティーで「近いうちに国民の審判を問う総選挙が実施されることは間違いない」と述べ、衆院解散・総選挙が迫っているとの認識を表明した。

また「総選挙で国民の支持を得て多数を形成し、国民のための政治を実現したい」と述べ、政権奪取に強い意欲を示した。

一方、渡部恒三副党首は同日午後、新潟県小千谷市で講演し「臨時国会は当分、開かれない。10月半ば、開かれた途端に解散となる」と述べ、臨時国会冒頭の解散になるとの見通しを示した。

その理由として、加藤紘一自民党幹事長のヤミ献金疑惑に触れ「(臨時国会が)開かれれば、そういうのが明らかになってしまうので政府にとって都合が悪い。審議入り前に解散する可能性が強い」と説明した。《共同通信》

【鳩山由紀夫氏】新党「40人以上を期待」

今月中旬に新党を結成する鳩山由紀夫氏は1日午後、北海道苫小牧市内で記者会見し、衆院の解散総選挙の時期について「新党の規模が影響すると思う。結党時期までにさらに参加者が増えると思うので、解散の時期が早まる可能性がある」と述べた。

その上で「(新党が)四十数人なら政権に確実に影響を与える」と述べ、現在与党の立場にいる社民党とさきがけからさらに新党参加者が増えることに期待を表明した。

鳩山氏はまた「排除の論理はとらないのか」との質問に「私は一切、排除の論理をとるつもりはない。政策で共通の場をつくりたい」と述べ、政策的な一致を重視する考えを示した。《共同通信》

【イラク軍】クルド人居住区から撤退

イラク軍が進攻、制圧した北部クルド人居住地区内のクルド愛国同盟(PUK)の拠点アルビルに駐在する国連当局者は2日、「アルビルにはイラク兵や戦車部隊の姿は見られず、市街は平静に戻った」と述べ、同軍が既にアルビルからの撤退を完了したとの見方を示した。

チルレル・トルコ外相も同日、イラク軍の撤退を確認した。これは、フセイン大統領が1日、緊急閣議を再度招集し、アルビルから完全撤退をあらためて命じたことを受けたものとみられ、今回の電撃的なアルビル進攻作戦は当面のヤマ場を越えたもようだ。

だが「限定的」(アジズ・イラク副首相)とされる今回の作戦は湾岸戦争後、最大規模のイラクの軍事進攻で、ペルシャ湾周辺で厳戒態勢をとる米国はシャリカシュビリ統合参謀本部議長が湾岸入りするなど慌ただしい動きを見せており、予断を許さない状況が続いている。

クルド人居住地区に8月31日に進攻した450両の戦車、装甲兵員輸送車と数万のイラク兵が現在どこへ向かっているか確認する情報はないが、クルド地区はほぼ離脱した可能性が強い。しかし、他の国連当局者によると、イラク軍の戦車数両が依然、アルビル郊外の幹線道路に残っているという。《共同通信》



9月1日のできごと