平成2708日目

平成8年6月7日(金)

1996/06/07

【住専法案】衆院を通過

住宅金融専門処理会社(住専)処理法案、金融関連法案など6法案は7日午後の衆院本会議で、自民、社民、さきがけの与党3党などの賛成多数で原案通り可決、参院に送付された。採決で新進党は6法案すべてに反対、共産党は農協貯金保健法改正案を除く5法案に反対した。

衆院本会議は採決に先立ち、新進党の愛知和男政審会長が異例の追加質問をし、6法案の撤回、廃案を迫ったのに対し、橋本龍太郎首相は「国の命運に責任をもつ政府として、国民全体のために(法案提出を)決断したものであり、撤回する考えはない」と拒否した。《共同通信》



【新進党・新井将敬衆院議員】離党

新進党の新井将敬衆院議員(旧東京2区)は7日午後の衆院本会議で、住専処理など6法案に賛成し「自分の信念と運命をともにする」として離党した。また高市早苗衆院議員(旧奈良全県区)は、住専処理法案の記名投票では反対したものの、起立採決の金融関連5法案に賛成した。採決での同党の造反者は2人となった。

新井氏は採決に先立ち、議場内で小沢一郎党首に離党届を提出。本会議後、米沢隆幹事長らの協議を経て受理された。《共同通信》

【自民党・山崎拓政調会長】夫婦別姓調整つかず

自民党の山崎拓政調会長は7日、記者団に選択的夫婦別姓制などを導入する民法改正案について「党内の意見調整が難航しており、今国会での扱いは難しい状況だ」と述べ、今国会への法案提出を見送る考えを表明した。

法務省内も「会期末を目前にし、法案提出は物理的に無理だ」との見方が支配的で、民法改正案の国会提出断念はやむを得ないととらえており、「与党内に新たな検討機関を設けてもらい、来年の通常国会を目標にさらに国民的な論議を深めてほしい」としている。

自民党内にも①夫婦同姓の原則を明確にする②別姓から同姓への転換を認める−などの修正案や世論調査の実施、法務部会などに検討機関を設置する意見も出ている。同党内には夫婦別姓について「家族のきずなを弱め、家族崩壊の芽をはらむ」など反対・慎重論が強かった。

法務省は法制審議会の答申を受け、選択的夫婦別姓のほか①再婚禁止期間を100日に短縮②婚姻適齢を男女とも18歳とする③5年以上の別居を裁判上の離婚原因に追加④非嫡出子の相続分を嫡出子と同一とする―などを柱とする民法改正法案を今国会に提出する予定だった。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・新進党の西岡武夫国対委員長は7日、住専処理法案を採決する衆院本会議前の党議員総会で「住専予算の削除という目的を達成できなかった。深くおわびしたい」とまずは神妙に頭を下げた。だが続いて6日の衆院金融問題特別委で森本晃司国対委員長代理が約30分にわたって採決に抗議したことに触れ「森本氏の活躍で、わが党の考えは最終局面でかなり国民に示すことができた」。さらに「本会議への不参加は何としても避けたかったが、わが党の補足質問を与党がのんだから、本会議に出席することになった」と、“敗戦”の中にも成果があったと精いっぱいの強がり。

○・・・自民党の亀井静香組織広報本部長はこの日、党本部で開かれた「全国青年活動者研修会」のパネルディスカッションで、おはこの新進党批判を展開し「総選挙は来年1月がベスト。それまでに新進党はバラバラになる。『馬ぐその川流れ』だ」と、きしみばかり目立つ同党の現状を一刀両断。さらに「新進党議員が自民党に戻る際は『指を詰めて来い』とは言わないが、自民党という豪華客船に乗り込むか、それとも難破船で地獄に行くのかの選択だ」とボルテージは上がるばかりだったが、「自社さ」連立の方はいつまで安泰?《共同通信》

【台湾・連戦行政院長】中国訪問に意欲

台湾の李登輝総統から5日に行政院長(首相)に再任され、副総統との兼務が決まった連戦氏は7日、行政院(内閣)新聞局で記者会見し、少年の時に中国を離れた自らの体験を例に挙げながら、中国大陸を訪問する意欲があることを示し、李総統が5月20日の就任演説で表明した訪中希望に中国当局がこたえるよう呼び掛けた。

また対中関係改善について、中国が求めている三通(通信・通商・通航の直接的開放)は「主権論争がネックとなっている」とし、当面受け入れの考えがないことを表明したものの「袋小路に入るのではなく、小異を残して大同につき、経済・貿易・文化などでの交流拡大を」と提案。台湾に経済貿易特別区を設立し、部分的直接往来の実現を促進することなど述べた。

しかし連戦院長は、李総統同様「一つの中国」に触れておらず、中国に不満感を与える可能性がある。

指導者交流について、連戦院長は「13歳の時に(生まれ故郷の中国西安を離れて)台湾に移って以来、変化する大陸の姿を50年近くにわたって見ておらず、私を含めて中国人なら皆、訪れたいと思っている」とし「今日の(中台)両岸関係は、指導者が会見すればすぐに雪解けするものではないが、理解と友好を深めることができる」と述べた。《共同通信》



6月7日のできごと