平成2243日目

平成7年2月28日(火)

1995/02/28

【宝塚歌劇団】公演再開

阪神大震災で施設に大きな被害の出た宝塚歌劇団が28日、本拠地宝塚市で公演を再開、待ちかねたファンの熱い拍手を浴びた。大劇場は1月17日の地震発生後に休館、3月末の再開を目指して現在修復作業中で、この日の公演は隣接する宝塚バウホールで行われた。

演目は花組トップスター安寿ミラさんが出演する「LAST DANCE」。客席は超満員、補助椅子が用意されるほど。6日間の公演チケットはすべて売り切れたという。

既に退団を発表し、大劇場でのさよなら公演中に被災した安寿さんは、放浪のギャンブラーにふんし、歌や踊りを熱演。西宮市から駆け付けた7年来のファンという被災者の女子大生(19)は「初めて宝塚を見た時より感動しました」と喜びを語っていた。《共同通信》



【台湾・李登輝総統】「2.28事件」国家元首として謝罪

台北からの報道によると、1947年2月28日に台湾住民が中国国民党に対し決起、5000人とも2万人ともいわれる犠牲者を出した「2.28事件」の記念碑の除幕式が28日、台北市の新公園で行われ、李登輝総統(国民党主席)は「国家元首として過ちを深く謝罪する」と初めて公式に表明した。

同じ中国人に虐殺された事件は、台湾住民に深い傷跡を残しており、遺族などを前に李総統はさらに「私も被害者の一人だが、今後は共に手を携え、歴史的悲劇を明るい未来への原動力としよう」と述べた。

国民党政権下の台湾では長い間、この事件に言及することはタブーとされ、最近の民主化の進展でタブーは解けたものの、この日の李総統の発言が注目されていた。

事件は台湾独立運動の原点となっており、独立を掲げる最大野党、民主進歩党が勢力を拡大しているため、李総統の発言が融和策に動いていることを反映しているとみられる。《共同通信》

【定住外国人】地方選挙権、憲法は許容

日本国内に定住する外国人に地方選挙で投票を認めない公選法などの規定は住民自治を定めた憲法に違反し無効」と、大阪市北区中崎、出版業金正圭さん(53)ら在日韓国人9人が、大阪市北区選挙管理委員会など同市内の4選管を相手に、選挙人名簿登録の却下処分取り消しを求めた訴訟の上告審判決が28日、最高裁第三小法廷であった。

可部恒雄裁判長は「地方選挙権を日本国民にだけ保障するのは憲法に違反しない」として、請求を退けた一審判決を支持、原告側の上告を棄却した。しかし永住者など定住外国人については「地方選挙権を法律で付与することは憲法上禁止されていない」と最高裁として初判断を示し、この措置を取るかどうかは「国の立法政策にかかわる事柄だ」と述べた。在日韓国・朝鮮人をはじめとする定住外国人の地方選挙権に道を開く司法判断として注目される。《共同通信》

【参院本会議】震災5法成立

阪神大震災の復興対策費を盛り込んだ総額1兆223億円の1994年度第2次補正予算が28日午後の参院本会議で全会一致で可決、成立した。復興自治体などに対する特別財政援助・助成法など震災関連5法も同本会議で全会一致で成立した。

共産党が補正、暫定を通じて予算に賛成するのは49年3月に48年度第三次補正予算に賛成して以来のことで、予算の全会一致も46年ぶりのことになる。《共同通信》

【政界談話室】

○…村山首相は28日、記者団からいきなり体調を尋ねられ「いいよ。何で?」とけげんな様子。参院予算委員会では小島慶三氏(77)から「総理は私より若いし、ファイトも持っている。震災という苦難に引き続き対応してほしい」と激励されると、わが意を得たりとばかりに大きくうなずいた。ところが、予算委が休憩となり国会内の大臣室に戻る際、案内役の職員に突然「ここは三階だっけ?ずっと歩くんだな。まあ、指示に従います」と一言。なじみ薄い参院とはいえ、予算委のたびに歩いているコースでの発言だけに記者団からは「やっぱりお疲れ?」の声も。

○…自民党の行財政調査会の会合がこの日、党本部で開かれ、戸田一夫北海道経済連合会会長は「北海道は毎年2兆5000億円の補助金を使いながら漁業、石炭業は落ち目。補助金制度でなく、融資に変えないといけない」と行革の必要性を説いた。これに対して北海道選出議員からは北海道の特殊性を理由に反対論が続出。終了後の会見で水野清調査会長は「会合では、あらかじめ国会議員として北海道の立場を議論してほしい、と強調した」とブリーフしたが、今後、北海道開発庁などの統合問題が議論されるだけに、行革の難しさを実感したようだった。《共同通信》

【大阪府警淀川署】「やくざをやめる」と電話

28日午前10時15分ごろ、大阪府警淀川署の暴力団担当の捜査員に40代の男性の声で「やくざをやめるので、短銃をJR新大阪駅のコインロッカーに入れた」という電話があった。同署員が知らされた同駅一階の団体待合室そばのコインロッカーを調べたところ、中から銀紙に包まれた短銃トカレフ1丁と実弾5発が見つかった。

同署によると、男性は「20年間極道をしててきたが、阪神大震災で家が全壊したり多くの人が死ぬ被害を目の当たりにして、やくざが嫌になった」と話したという。《共同通信》

【ダイエー、サントリー】和解

ダイエーがサントリー製品の取り扱いをやめていた問題で28日、両社の和解が成立した。サントリーの佐治信忠副社長がダイエーの中内潤副社長を同日訪れて話し合い、争いが長引くことは両社にとって望ましくないとの認識で一致した。

3月1日からダイエー全店に再びサントリーのビールであるモルツなどの商品が並ぶ。ダイエーに同調していたコンビニエンスストアのローソンなど関連会社も追随する見通しだ。

ダイエーは2月23日、サントリー製品を店頭から撤去した。「売れ行きに基づく商品見直しの一環」と説明していたが、業界では、サントリーがダイエーのライバルであるイトーヨーカ堂グループと輸入ビールの販売で提携したことに反発したとの見方が有力だった。

問題が表面化してから、さまざまなレベルで接触を持つ中で、サントリーも、「原因はイトーヨーカ堂問題しかあり得ない」(首脳)と認識。イトーヨーカ堂との提携を解消するなどの対応はとらないものの、今回の話し合いで、「これまで商品企画などの提案力が必ずしも十分でなか一った」と事実上謝罪した。その上で、「ダイエーとともに販売促進の企画を立案する」と今後の協力を表明した。

これを受けて、ダイエー側も「サントリーから積極的にさまざまな提案があった」と評価し、矛をおさめて取引を再開することにした。「売れ行きが上位20位程度に入る商品を販売する」として、サントリー製品の一部、48品目だけを扱う、という。《共同通信》

【ソマリアPKO】撤退開始

ソマリアを内戦と飢餓から救うために派遣された国連平和維持活動(PKO)部隊は28日、指揮権を撤退支援作戦に当たる米軍司令官に移譲し、約2年5カ月に及んだ任務を終えた。最後まで駐留を続けていた約2000人の部隊は引き揚げを開始、国際社会に大きな課題を突き付けたソマリアPKOは同日中にも完全に撤退する。

冷戦後の地域紛争に対応する史上初の実験的試みとして武力行使を認められた平和執行部隊だったが、武装勢力との戦闘で各国のPKO要員計132人が死亡。国連PKOでは最多の犠牲者を出したばかりでなく、肝心のソマリアは国民和解、和平の展望すら開けない状態で、平和執行活動は完全に失敗、今後内戦激化が予想される。

外国部隊が姿を消すことになるソマリアでは依然、最大の武装勢力アイディード将軍派と、対立するモハメド暫定大統領派が激しい主導権争いを続けている。

最後に撤退したのはパキスタン、バングラデシュの兵士約2000人。米軍など7カ国の部隊が計23隻の艦船を派遣し撤退を支援した。首都モガディシオに入った米海兵隊の約1800人とイタリア軍の約500人は、戦車や装甲兵員輸送車などPKOの兵器・装備類を回収した後、数日中に撤収する。

ソマリアPKOは1992年9月に第一陣のパキスタン部隊がソマリア入り、同12月に多国籍軍が上陸した。《共同通信》



2月28日のできごと