平成2691日目

1996/05/21

この日のできごと(何の日)

【オウム真理教】管財人、上九一色村の施設を封鎖

オウム真理教の破産管財人事務所(管財人阿部三郎弁護士)は21日、山梨県上九一色村の教団施設について、信者らが出入りできないように敷地の周囲を有刺鉄線などで封鎖する作業を始めた。

午前9時半すぎ、管財人補助者や業者ら十数人が到着。第二上九地区の「第6サティアン」裏側の敷地内に廃材を使ってくい打ちし、有刺鉄線を張りめぐらせた。

「第2サティアン」などがある第一上九地区や、「第四上九地区の敷地入り口には障壁を設けて通行できないようにし、第七上九地区の倉庫群の建物出入り口に板を打ちつけて封鎖する予定という。

100人前後の信者が居住している「第6サティアン」や、警視庁が捜査のため差し押さえている「第7サティアン」などの建物は現状のまま。管財人事務所は「観光客」らが敷地内に入る例もあり、管理者として安全上の配慮が必要と考えた。財産保全措置の一環」と説明。封鎖の費用は約30万円という。《共同通信》

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【オウム裁判】中川被告、青酸事件を否認

オウム真理教元幹部中川智正被告(33)の第5回公判が21日、東京地裁(池田州長)で開かれ、殺人未遂の罪に問われた新宿青酸ガス事件と爆発物取締罰則違反、殺人未遂の両罪に問われた都庁小包爆弾事件が審理された。起訴事実の認否で、中川被告は青酸事件を否認し無罪を主張。都庁爆弾事件についても殺意を否定し、争う姿勢を示した。

その上で、中川被告は「事件当時、東京都八王子市のアジトに潜伏していたが、すでに公安警察の監視下にあった。悪いのはもちろん私たちですが、どうして捕まえてくれなかったのでしょうか」と述べた。

中川被告は計11事件で起訴され、これまでの公判で坂本弁護士一家殺害の起訴事実を全面的に認め、地下鉄、松本両サリン、目黒公証役場事務長監禁致死、Oさんリンチ殺害の4事件も大筋で認めていた。《共同通信》

【WBAジュニアフライ級タイトル戦】山口圭司選手が初戴冠

世界ボクシング協会(WBA)ジュニアフライ級タイトルマッチ12回戦は21日、大阪府立体育会館で行われ、挑戦者の同級12位、山口圭司(グリーンツダ)がチャンピオン、カルロス・ムリージョ(パナマ)を2−1の判定で下し、新王者となった。山口は2度目の世界挑戦でタイトル奪取に成功、戦績は20戦19勝(7KO)1敗となった。ムリージョは2度目の防衛に失敗。日本のジムに所属する現役世界王者は史上最多の6人となった。

山口は下がりながら戦い、低く前へ出るムリージョに対し右フック、左ストレートを当ててポイントを稼いだ。終盤、打ち合いにも応じ、左目をはらしながらもムリージョの猛攻に耐えた。山口のパンチには威力がなかったが、クリーンヒットが多かったという点で、ジャッジの採点が分かれた。《共同通信》

【大相撲夏場所】10日目

大相撲夏場所10日目(21日・両国国技館)二子山勢3人が1敗を堅持し、トップを守った。横綱貴乃花は寺尾を押し出し、大関若乃花は、北勝鬨をはたき込み、貴ノ浪は朝乃翔を突き落とした。横綱、大関戦は曙が武蔵丸をはたき込み、ともに7勝3敗となった。関脇魁皇は小結琴の若を右上手投げで破り、1場所連続の勝ち越しを決めた。大関を目指す関脇武双山は土佐ノ海を寄り切り7勝3敗。この結果、1敗の貴乃花、若乃花、貴ノ浪を追う2敗は魁皇1人となった。《共同通信》

【住専法案】衆院本会議で質疑

衆院は21日午後の本会議で、住宅金融専門会社(住専)処理法案と金融関連法案など計6法案の趣旨説明と質疑を行い、金融問題特別委員会に付託した。しかし同特別委では、加藤紘一自民党幹事長の証人喚問問題をめぐる与野党対立が続いており、審議入りのめどは立っていない。

本会議質疑では、新進、共産両党が住専処理法案の廃案を迫ったのに対し、橋本龍太郎首相は「政府提出法案が最善のものであり、早期成立を心から願っている」と述べ、現段階での修正を否定、早期成立の必要性を強調した。

首相は住専処理に対する関係機関の追加負担について「農林系金融機関自身も、金融機関の一員として新たな寄与を真剣に考えるべきだ」と述べ、農林系の負担増の検討に初めて言及した。

久保亘蔵相は母体行の追加負担について「結果として国民負担が軽減されるよう自主的、真剣な取り組みを促していく」との考えをあらためて強調した。

加藤幹事長の証人喚問について、首相は「国会が決めることであり、行政府の長が言うことでない」と突っぱね、田中秀征経企庁長官は「金融関連法案の審議の前提条件とは考えていない」と述べた。

今後の信用組合の破たん処理の際に予想される財政資金投入について、首相は「(破たんに備え金融機関が自ら負担する)特別保険料を3年後に見直す規定があり、多額の財政支出になることはない」と述べ、法案成立で金融機関の自己責任体制が確立されるとして、税金投入が多額に上るとの懸念を否定した。

大原一三農相は住専処理での農林系金融機関の負担額の積算根拠について「経営に影響を及ぼす程度を見極めながら、存立基盤を守りうる最大限の協力を算定した」と述べるにとどまり、明確な根拠を示さなかった。

加藤六月、森本晃司(新進)、田中甲(さきがけ)、佐々木陸海(共産)の各氏の質問に答えた。《共同通信》

【橋本龍太郎首相】内閣改造を否定

橋本龍太郎首相は21日夜、都内のホテルで自民党の加藤紘一幹事長、社民党の佐藤観樹幹事長、さきがけの鳩山由紀夫代表幹事と会談し(1)衆院の解散・総選挙は当面先送りし、通常国会終了後の内閣改造についても行わない(2)住専処理法案と金融関連法案は会期延長せず会期内に成立を図る、との考えで一致した。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・橋本龍太郎首相は21日、昼食を終え首相官邸食堂から出て来るなり、首相番記者を「つかまえ番(記者)不信だ」。介護保険法案の今国会提出に関する記者団の質問に「難しいかもしれない」と答えたのが昼のニュースで報道されたためで「菅直人厚相にはできるだけ早くまとめてほしいと言った。努力してもらうのがポイントだから。意図的に曲げられ不本意だ」と一気にまくし立て、首相は慎重との見方を否定。その後「君たちが悪いわけではないが」と記者団に気配りもみせたあたり、今国会提出論が根強い社民党の手前もあり、記者団に怒ってみせた様子。

○・・・新進党の愛知和男政審会長はこの日の記者会見で、午前中の「明日の内閣」の様子について「小沢一郎党首はずっといた」と小沢氏の“存在”に殊更ポイントを置いて説明。「(小沢氏からは)特に発言はなかったが、党首中心に結束していこう、苦労も多いが、頑張ってもらいたいということを確認した」と強調した。小沢氏批判勢力を抱えて党運営がギクシャクしていることも響いてか、世論調査の政党支持率は低迷状態。国会会期末に向け、わざわざ言わずもがなの「結束」を再確認しなければならないようでは、先行きは楽観できそうもない?《共同通信》

【新進党】党内融和めざす動き

新進党の小沢一郎党首と羽田孜元首相グループ「興志会」の代表世話人を務める細川護熙元首相が21日、国会内で会談。渡部恒三総務会長も同日の役員会で「このままでは新進党は間違いなく死ぬ」と結束を呼び掛けるなど、小沢、羽田両支持グループのきしみが目立つ党内融和を目指す動きが活発化してきた。

細川氏は、小沢氏との会談で「もっと気軽に議員に声を掛ければ党内の空気も変わる」と助言。また「側近政治」との批判を念頭に「あまり周囲の雑音にとらわれないことだ」と注文し、小沢氏も「そう心掛けたい」と応じた。

渡部氏は「党の支持率が低いのは残念だ。党内でゴタゴタがあるような報道される原因をなくさなくてはいけない」と一致団結を訴え、小沢党首についても「党首は早期解散、次期総選挙で勝つと言い続けるべきだ。北京での発言は軽率だった」と「保・保連合」論との観測を呼んだ最近の言動にクギを刺した。

24日には羽田氏が呼び掛け人に加わり、小沢、渡部両氏の誕生会が開かれる。また、「興志会」と小沢氏支持議員中心の「責任ある政治の会」の「相打ち解散」を期待する空気も出ている。

しかし羽田氏グループには「小沢氏への政治手法に反対してグループができた。その根本原因は除去されていない」と存続を求める意見が強く、小沢氏側も「羽田グループは政党のようになっている」(周辺)と不信感はぬぐえず、双方の解散は実現困難とみられる。小沢、羽田両氏の関係修復も「難しいだろう」(幹部)との見方が根強く、挙党態勢への道は遠そうだ。《共同通信》



5月21日 その日のできごと(何の日)