1996 平成8年5月22日(水)

平成2692日目

平成8年5月22日(水)

1996/05/22

【水俣病訴訟】一部終結

水俣病未認定患者らが国、熊本県や原因企業チッソなどに損害賠償を求めた水俣病3次訴訟第1陣(原告患者63人)は22日、福岡高裁(友納治夫裁判長)で、政府解決策に沿い原告側とチッソが和解。次いで第2陣(同117人)が同高裁で、福岡訴訟(同49人)も福岡地裁で和解決着した。「訴訟取り下げなど紛争終結を条件に、チッソが救済対象者に一時金(260万円)を支払う」などを和解条項で定め、いずれも原告側は国、県への訴訟を取り下げた。

これを皮切りに、原告団が所属する最大の被害者団体「水俣病被害者・弁護団全国連絡会議」(全国連・約1980人)は熊本、大阪、京都、東京の2高裁3地裁で争っている同様の国家賠償訴訟も、同日午後から23日にかけて和解決着を図る。第1陣提訴以来、16年間にわたった全国連の裁判闘争は、行政責任が明確にされないまま終結する。

和解は全国連がチッソと19日に結んだ紛争終結の協定書に沿ったもので、解決策の提示を受けた他の患者4団体も既にチッソと協定書を結んでいることから、未認定患者救済問題は、あくまで行政責任を追及する関西訴訟などを残し決着する。《共同通信》



【新進党】与党質問に反発

新進党は22日午前の衆院議運委員会理事懇談会で、21日の衆院本会議で田中甲氏(さきがけ)が新進党のピケ戦術と末野興産の資産隠しを関連付けた発言をしたことについて「公党に対する侮辱であり、発言の取り消しと陳謝を求める」と強く抗議、22日午前10時開会予定だった厚生、逓信両委員会への出席を拒否する意向を表明した。このため両委員会は開会を見合わせた。規制緩和委員会だけは参考人を招一致しているため開かれた。

さらに新進党の西岡武夫国対委員長は同日の記者会見で、梶山静六官房長官の住専処理法案の修正含みをもたせた発言について、真意の説明など打開への動きがなければ、衆院金融問題特別委員だけでなく同委理事会にも出席しないとの考えを示した。

田中氏は本会議質疑で「先日逮捕された末野興産のA容疑者は、新進党のピケで国会が空転している間に資産隠しを図ろうとしていた」と発言した。与党側は「対応を協議したい」と回答、22日午後2時すぎの議運委理事懇で再協議することになった。《共同通信》

【新進党・船田元氏】「新党は40−50人必要」

新進党の船田元・総務会長代理は22日午後、都内で講演し、政界再編をめぐる鳩山由紀夫・新党さきがけ代表幹事との提携について「話し合いの延長線上に新党が出て来る可能性は結構ある」として将来の新党に強い意欲を表明するとともに、新党の規模について「許容範囲、損益分岐点は4、50人だ」と、初めて結集目標の具体的数字に言及した。

船田氏はさらに①二大政党の2番目の党をつくる意気込み②ローカルパーティー(地域政党)とネットワークを組む③政党助成の恩恵を最大限生かす―と新党像を説明した。

船田氏は既に次期総選挙前に具体的行動を起こす可能性を示唆していたが、今回は新党の規模や組織論にまで踏み込んだ。小沢一郎党首と羽田孜元首相支持グループの対立が続く新進党内に、さらに波紋を広げそうだ。

講演では、さきがけの菅直人厚相が「ほとんどのさきがけメンバーは『鳩山新党』に参加するだろう」と発言したことについて、船田氏は「『鳩船』が消えて(鳩山新党に)すり替わっているのは残念だ。入り口でさきがけの全部が入るという話をするのはおかしい」と指摘。あくまでも幅広い個人の結集を目指す考えを強調した。

新進党内の問題では、昨年の「党首公開選挙」で集めた投票参加料の一部を総支部に還元するとの約束が実行されていないと批判。政党助成金の使途を中心とする「経理公開」を求めた。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・橋本龍太郎首相は22日昼、官邸で茨城県産メロンをPRする「いばらきフレッシュガール」らの表敬訪問を受けた。全国2位の生産量を誇るとあって、「私の郷里(岡山県)にもメロンはあったが、東から押されて(生産農家が)耐えられなくなった」と、同席した梶山静六官房長官の地元を持ち上げた。だが、昼食後に記者団が「メロンを試食したか」と聞くと、首相は「食べてない。きょう(のデザート)はリンゴだった。メロンはあまり好きじゃない」。メロンと同じ茨城産の梶山長官はとても食えないやつ−とは記者団の勘繰り?

○・・・新党さきがけはこの日朝、結党3周年記念広報誌に掲載用の写真を撮影。総務会前に田中秀征、園田博之の両副代表、鳩山由紀夫代表幹事、菅直人厚相らが武村正義代表を囲み、写真に納まった。武村氏らの自民党離党時にはわずか11人だったメンバーも、今では衆参で計27人の勢力に拡大。「武村内閣の組閣写真だ」と、笑顔の絶えない撮影となったが、社民党や、新進党の船田元氏らとの連携など「新・新党」問題で揺れる同党に、周辺からは「総選挙前の卒業写真か」とのささやき。《共同通信》

【大相撲夏場所】11日目

大相撲夏場所11日目(22日・両国国技館)二子山部屋の横綱と両大関がともに10勝目を挙げトップを守った。横綱貴乃花は北勝鬨の変化にも慌てず寄り切り、5場所連続の二けた勝利。大関若乃花は大翔鳳をはたき込み、貴ノ浪は大関武蔵丸を速攻で寄り切り、ともに1敗を堅持した。

再起を目指す横綱曙は安芸乃島を寄り倒して勝ち越しを決めた。関脇の武双山は湊富士を破り8勝目を挙げ勝ち越し。魁皇は土佐ノ海を退け2敗を守った。琴錦と貴闘力の関脇対決は貴闘力が勝った。琴錦は8敗で負け越した。小結同士の一番は旭豊が琴の若を下した。琴の若は負け越し。元大関小錦は勝ち越した。十両は新十両の栃東が9勝2敗で依然単独トップ。《共同通信》

【米政府】ミャンマー政権に警告

米国務省のウィードマン副次官補(東アジア・大平洋担当)は22日、米上院の公聴会に証言文書を提出、ミャンマー軍事政権による野党、国民民主連盟(NLD)メンバーの大量逮捕を強く非難するとともに、今後も弾圧を続ければ「深刻な結果を招くことになる」と軍事政権に警告したことを明らかにした。

副次官補は、文書の中で「米国の目標は、軍事政権が(民主化に向けて)根本的な変化に応じない限り、ミャンマーは国際社会に完全復帰できないことを明確に示すことにある」と指摘。日本や東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国による軍事政権との「建一設的関与」は民主化につながるものではないと批判した。

米は現在、武器禁輸や特恵関税待遇停止などの部分的な経済制裁をミャンマー政権に科しているが、米政府当局者は同日「一両日中に対ミャンマー関係で決定があるかもしれない」と述べ、今回の大量逮捕を受け、米が今週中に新たな対応策を発表する可能性を示唆した。

しかし副次官補は、追加制裁の可能性について「多国間によるものでない限り、痛手とはならない」として、米が単独で新たな制裁措置を取ることは得策ではないとの見方を示した。《共同通信》



5月22日のできごと