1996 平成8年4月26日(金)

平成2666日目

平成8年4月26日(金)

1996/04/26

【オウム裁判】井上嘉浩被告、第2回公判

検察側冒頭陳述によると、麻原被告は昨年1月に教団に対する警察の強制捜査が迫っているとして教団内で密造していた爆薬などを処分させたが、この時は強制捜査がなかったため「大地震(阪神大震災)があったから警察が来なかった。また来そうになったら石油コンビナートを爆破したらいい」と言い、井上被告に石油コンビナートに関する調査を指示した。

3月に強制捜査が入った後は、村井秀夫元幹部=当時(36)=が「テロを際限なく続けろ」「尊師の逮捕を防ぐためできることは何でもしろ」と再三指示。4月16日には、麻原被告は井上被告に対し「なぜクーデターをやらないのか。4月30日までにとにかく捜査をかく乱しろ」としかった上、ダイオキシンの合成ができたらマスコミ関連場所に散布するよう示唆していた。

このため井上被告は科学技術にくわしい元幹部豊田亨被告(28)、同中川智正被告(33)らとともに東京都内のアジトで作戦を検討。ダイオキシンを東京・霞が関や築地市場、兜町などにまくことを考えたが、生成が難しいことが判明。中川被告が「一番簡単なのは青酸ガスで、その次が小包爆弾だろう」と発言したため、実行しやすいものから順番に始めることを決めた。

青酸ガス発生装置は2回設置したが失敗、3回目の5月5日は発火装置が作動して炎上したものの通行人らに発見され、無差別殺人は未遂に終わった。途中、設置場所としてマスコミ関連場所も考え、実際に放送局を下見をしたが、広すぎてうまく行かないとの理由で断念した。

このため井上被告らは青島幸男東京都知事を狙った爆弾テロに計画を変更、5月11日までに本の表紙を開くと爆発するように仕掛けた爆弾を完成させ、同日都知事公館にあて投函した。この間、井上被告らは幹部A子被告(35)を通じ、麻原被告の意思に変わりがないことを確認していた、という。《共同通信》



【TBSビデオ問題】日野市朗郵政相、15日以降に処分

日野市朗郵政相は26日の閣議後の記者会見で、TBSが坂本堤弁護士のインタビュービデオテープをオウム真理教幹部に見せた問題について「30日に提出される調査報告書をよく検討し、TBSの言い分も聴いて、どのような措置をとるか決定する。時期は、私が海外出張する予定もあるので、帰ってからになると思う」と述べ、郵政省としての処分は、郵政相が出張から戻る5月15日以降になるとの見通しを明らかにした。

郵政相は「処分を検討する際の中心は報告書だが、TBSが検証番組も放送するので、それらを総合的に見て判断したい」と述べた。《共同通信》

【フライデー】麻原被告の法定内写真を掲載

オウム真理教教祖麻原彰晃被告(41)の法廷内写真を掲載し、東京地裁から販売中止などを求められていた写真週刊誌「フライデー」5月10日、17日合併号が26日、予定通り発売された。フライデー編集部は「事件の重要性を考え、法廷写真の撮影、掲載に踏み切った。社会的意義は十分にある」と話している。印刷の遅いものにしか掲載されておらず、発売場所によっては法廷写真が載っていないものが売られているという。

同誌の編集長と担当役員が同日、東京地裁で同地裁事務局長から、厳重抗議と販売中止、回収の申し入れを受けたが、フライデー側は拒否したという。《共同通信》

【薬害エイズ問題】菅直人厚相、関係者の処分を示唆

菅直人厚相は26日の閣議後の記者会見で、薬害エイズ問題の厚生省の責任について「国会で参考人招致が行われており、そこでの審議を踏まえ、省としてのけじめをつけたい」と述べ、国会における事実関係の調査が一段落した段階で同省の関係者の処分を念頭において検討していることを明らかにした。

また、薬害エイズをめくる同省内の調査プロジェクトチームについて「資料の収集を中心とした省内調査はほぼ考えられる所全部に当たった。しかし、すべての事実関係が分かったわけではないので、調査チームは終わりにしない」として、新たな疑問点が浮上した場合、調査チームで対応する意向を示した。《共同通信》

【薬害エイズ問題】感染隠しも明らかに

薬害エイズ問題で厚生省の「血液製剤によるHIV(エイズウイルス)感染に関する調査プロジェクトチーム」は26日、最終報告書後に新たにまとめた補充調査報告書と、今年1月に同省内で発見されながら公開しなかったエイズ研究班関連の資料など計30冊を同時に公表した。

補充報告書では同省が、エイズ1号患者認定の4カ月前の昭和59年11月、22人の血友病患者のエイズ抗体検査で4人が陽性となったことを知ったことを初めて認めたほか、この事実をマスコミに発表しない感染隠しも明らかになった。その後も血友病患者への有効な対策を取っておらず、薬害を広げた行政の責任があらためて問われそうだ。

また58年7月、危険な非加熱製剤を使わない方針を覆した「なぞの一週間」の核心部分は解明できず、調査は極めて不十分な結果に終わった。公開された資料は1万ページに上る膨大な量だが、真相究明につながる手掛かりほとんどなさそうだ。

補充調査によると、同省が59年11月、陽性患者4人を確認していたことは元同省保健情報課課長補佐のメモなどから判明した。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・26日の自民党役員連絡会で、塩川正十郎総務会長が訪中時に記者団に「話し合い解散」の可能性を指摘したことに批判が上がった。塩川氏は「『もしも何々ならば』という条件付きで述べた。大変迷惑をかけ申し訳ない。おわびしたい」と陳謝。加藤紘一幹事長もこの後の記者会見で「総務会長もこういうふうな取られ方をするとは予想せず、前提条件を付けて話したようだ。言葉足らずと本人も反省している。執行部として了承した」と述べた。当の塩川氏は「懇談というものは長くするものではない」と言ったものの、あまり懲りた様子はなさそう。

○・・・この日の新進党衆院議員総会で、一部委員会での禁煙をめぐりひとしきり論戦があった。喫煙派の千葉国男氏が「たばこを吸うためにいちいち委員会を中座しなければいけないのもどうか。吸える議席をつくってほしい」。これに禁煙派の山本孝史氏が「吸わない人への健康被害もある」と反論すると、千葉氏は「私はたばこを吸うのをやめると頭が回転しなくなる。私自身への人権侵害だ」とやり返した。中井洽議運委理事が「国対役員会で、禁煙はいいがあまり禁煙を主張すると、たばこ耕作組合の票がなくなるとの意見が出ていた」と、論争に煙幕。《共同通信》



4月26日のできごと