平成2590日目

1996/02/10

北海道・豊浜トンネル崩落事故

10日午前8時10分ごろ、北海道余市町豊浜町と古平町の境の国道229号豊浜トンネル(全長1086メートル)に、真上の山の巨大な岩石が落ち、重みでトンネルの天井面が約40メートルにわたって崩落、通行中の北海道中央バス(本社小樽市)の路線バスが土砂に埋まった。

余市署によると、ほかに乗用車1台が埋まっている可能性があるという。救出作業は徹夜態勢で続けられたが、現場は二次災害の恐れがあり難航した。《共同通信》

ビルのような高さ約50メートル、幅約20メートルの巨大な岩盤がトンネルを垂直に突き刺した。トンネル内が岩石で完全にふさがり、押しつぶされたバスが岩の間からわずかに見えるだけ。

北海道・積丹半島でのトンネル事故は発生から半日たった10日夜になっても、救助はほとんど進まない。「助かる者も、早くしないと死んでしまう」。いらだちを募らせるバス乗客の家族ら。横殴りの行きと氷点下5度を下回る肌を刺す冷気に包まれた現場に立ち尽くした。《共同通信》

古平町側では、トンネルに突き出した岩盤がサーチライトで黒く照らされているが、周辺では、除雪作業が行われているだけ。事故にあったバス運転手岩Aさん(51)の母はじっとトンネルを見つめ「早くしないと、しばれてしまう。こんなに悲しくても助けにいけないし」と言楽少な。

家族らは古平町側から相次いで、西の峠を越え、救助活動が行われる余市町側に移動した。

古平町の喫茶店店員B子さん(42)の母(64)は「娘は普段は車で仕事に行くが、今日は吹雪なのでバスで行った。バスが一番安全だと思っていたが」と涙を浮かべた。同町の高校二年C子さんの母(48)も「娘は友人と雪まつりに行くところだった。札幌へはめったに行かないのに」と涙声。

余市町側の入り口付近の公民館では、午後7時から北海道開発局小樽開発建設部が2回目の状況説明をしたが、進まない救出と少ない情報に家族らは「対応が違い」と、現場警備の警察官に詰め寄った。《共同通信》



【フランス国際柔道】日本、男子2階級でV

柔道のフランス国際第2日は10日、パリのクーベルタン体育館で男子3階級、女子2階級を行い、日本は男子95キロ超級の小川直也(日本中央競馬会)と71キロ級の中村兼三(東海大)が優勝した。

小川は積極的な試合運びで勝ち進み、決勝はラファエル・クバツキ(ポーランド)の棄権で不戦勝。中村3兄弟の末弟、兼三は決勝でクリストフ・ガグリアノ(フランス)に判定勝ちした。男子86キロ級の田辺勝(福島県体育協会)は2位。

女子は、66キロ級の石橋千里(あさひ銀行)は2回戦敗退。61キロ級の恵本裕子(住友海上火災)は3位決定戦で韓国選手に敗れた。《共同通信》

【村山富市元首相】衆院解散は秋以降に

社民党の村山富市党首は10日、同党富山県連合の結成記念演説会出席のため訪れた富山市の富山県民会館で記者会見し、衆院の解散時期について、今秋以降となる可能性が強いとの見通しを示した。住宅金融専門会社(住専)処理問題に関しては「放置すれば日本経済の根幹を揺るがしかねず、公的資金導入もやむを得ない」と釈明に終始した。

村山党首は首相辞任後、全国遊説のトップを切って富山市を訪れたもので、会見で解散時期について「4月のクリントン米大統領訪日、6月の先進国首脳会議(リヨン・サミット)など政治日程が詰まっている」として、秋以降にずれ込むとの見方を示した。《共同通信》

【韓国・金泳三大統領】与党訪韓団との会談拒否

韓国の青瓦台(大統領官邸)スポークスマンは10日、金泳三大統領が竹島(韓国名、独島)問題に関し「自国の領土だとする日本側の妄言を容認することはできない」として、12日に予定されていた連立与党訪韓団(山崎拓団長)との会談を取り消した、と発表した。大統領による事実上の「会談拒否」を意味する。

会談取り消しは極めて異例の措置で、昨年、江藤隆美・元総務長官の植民地支配をめぐる発言で紛糾し修復された日韓関係が再び悪化するのは必至。1965年(昭和40年)の日韓国交正常化の際に決着できず両国がともに領有権を主張している竹島問題は、日韓間の外交問題の一つとして浮上した。

スポークスマンは会談取り消しの声明で「最近、日本は歴史的にも国際法上も大韓民国の領土である独島を彼らの領土だと根拠のない主張をし、わが国民を怒らせている」とし「われわれはこうした妄言を決して受け入れることはできず、今後、これに断固として対処していく」と「会談拒否」の理由を説明した。

与党代表団は、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)への代表団派遣などについて韓国側の了解を求めるため、11日に訪韓する予定だった。

韓国では、日本が国連海洋法条約批准に基づく排他的経済水域(200カイリ)設定で竹島の領有権を主張するとみなし、ふ頭建設工事を始めたほか、マスコミを中心に日本非難のトーンが高まっている。《共同通信》

【与党代表団】韓国訪問を延期

山崎拓自民党政調会長、伊藤茂社民党政審会長ら与党3党の訪韓団の座長は10日夜、都内のホテルで会談、11日から予定していた韓国訪問を延期することで一致した。

竹島領有権問題への日本側の対応を理由に韓国の金泳三大統領が与党代表団との会談をキャンセルするなど、同問題への韓国側の反発が大きいことから「現時点で訪韓しても竹島問題だけがクローズアップされ、日韓の友好関係に逆効果となる」と判断、事実上中止した。

山崎氏らは、昨年の江藤隆美元総務庁長官の「植民地発言」などで冷却化していた日韓関係を改善するとともに、日朝国交正常化交渉の早期再開に向けた「環境整備」を目指していた。しかし、訪韓の中止で代表団派遣を契機に日朝交渉の弾みをつけようとした当初の与党のもくろみは大きな誤算に終わった。《共同通信》

【ロンドン爆破事件】IRAが犯行声明

北アイルランドのカトリック過激組織「アイルランド共和軍(IRA)」は10日、100人以上が負傷した前日のロンドンの爆弾事件の犯行を認める声明をアイルランド国営放送に送った。

国営放送によると、暗号化された犯行声明で、IRAは軍事部門指導部の指令により攻撃を敢行したが、警告が聞き入れられていたら、負傷者の発生は防げたはずだと主張している。

国営放送は9日夜、約17カ月に及んだ停戦を破棄するとの声明をIRAから受け取った。爆弾事件はその1時間後に起きた。

10日の犯行声明は、IRAの政治組織シン・フェイニン党のアダムズ党首が英国、アイルランド両国政府に対して、北アイルランド和平交渉を軌道に戻すよう要請した後で出された。

アダムズ党首は9日、爆弾事件はIRAゲリラの犯行だと思うとしながら、原因は北アイルランド和平交渉に対する英国の対応のまずさにあるとメージャー英首相を非難している。《共同通信》



2月10日のできごと