平成5248日目
2003/05/22
この日のできごと(何の日)
【国連】イラク経済制裁を解除
国連安全保障理事会は22日、公開協議を開き、米英スペイン3カ国が提案した対イラク経済制裁解除決議を採択した。理事国15カ国のうち、協議を欠席したシリアを除く14カ国すべてが賛成した。
当初難色を示していたフランス、ロシア、非常任理事国のドイツは、3度の修正を加えた最終案に歩み寄った。これにより、1990年のクウェート侵攻直後に発動した対イラク経済制裁は13年ぶりに解除され、米英主導によるイラク復興が本格的に動き出す。
サウジアラビアに次ぐ世界第2位に確認埋蔵量を誇るイラク原油が国際市場に完全に復帰することになり、世界のエネルギー供給にも大きな影響を与える。
イラク統治や石油管理については事実上、米英両国が主導。国連の役割は人道支援活動などの調整が中心で、権限は限定的なものになった。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
情報量が少ない日は随時加筆中です。
引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。
外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)
古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。
【三浦雄一郎さん】70歳でエベレスト登頂
世界最高峰のエベレスト(中国名チョモランマ、8850メートル)に挑んでいたプロスキーヤーの三浦雄一郎さん(70)が22日午後0時10分に登頂に成功した。三浦さんは、昨年、65歳で登頂した愛知県刈谷市の石川富康さんが持つ同峰の世界最高齢登頂記録を更新した。東京の事務局に連絡が入った。
三浦さんの二男でスキー元五輪代表の豪太さん(33)、カメラマンの村ロ徳行さん(46)が一緒に登頂。三浦父子は日本人では初の親子同時登頂も果たした。村口さんは3度目の登頂で日本人最多記録(3人目)に並んだ。
悪天候のため登頂計画は予定より大幅に遅れたが、三浦さんらにシェルパを加えたアタック隊は現地時間の同日午前3時ごろ、8400メートル付近の第5キャンプを出発。登攀は順調に進み、午後0時すぎ頂上に到達した。
世界七大陸の最高峰からのスキー滑降などで知られる三浦さんは「70歳でもやればできる。高齢化社会の日本を元気づけたい」との動機で、エベレストへの挑戦を決意した。《共同通信》
【大相撲】
大相撲夏場所12日目(22日・両国国技館)1敗の横綱朝青龍と、2敗で追う大関千代大海はそろって勝った。朝青龍はかど番の大関栃東を突き出して11勝1敗。栃東は6勝6敗。千代大海は関脇出島を落ち着いて引き落とし、10勝目を挙げた。出島は5敗目。大関魁皇は琴ノ若を退けて3敗を守った。かど番の大関武双山は関脇若の里を突き落とし、3連勝で星を五分に戻した。若の里は5敗目。小結旭天鵬は勝ち越しを決めた。平幕の武雄山は3敗目を喫した。1敗の朝青龍を追う2敗は千代大海1人となった。十両は2敗で玉春日が依然単独トップ。《共同通信》
【附属池田小事件】宅間被告に死刑求刑
大阪教育大付属池田小学校(大阪府池田市)で2001年6月に起きた校内児童殺傷事件で殺人、殺人未遂などの罪に問われた無職宅間守被告(39)の論告求刑公判が22日、大阪地裁(川合昌幸裁判長)で開かれた。検察側は「大量殺人で自己の不愉快を解消しようとした動機はただただ悪質。謝罪も一切なく、極刑以外にあり得ない」として死刑を求刑した。
6月26日に予定されている最終弁論で弁護側は、宅間被告が犯行時精神障害により心神喪失か心神耗弱だったと主張する方針。約1年半に及んだ公判は24回で結審し、早ければ夏ごろには判決が言い渡される。
論告の冒頭で検察側は「わが国の犯罪史上特筆すべき凶悪かつ重大な無差別大量殺人」と位置付け、唯一の争点だった被告の責任能力については「犯行時、被害は善悪を判断し、それに従って行動する責任能力が完全にあった」と強調した。
論告では、校内に侵入して次々と児童を殺傷していった被告の残忍な犯行状況を詳細に再現。「娘を奪われた悲しみや怒り、絶望感を裁判官の方々に知っていただきたい」「今(の心境)は息をするのがやっと」など、公判で遺族らが述べた内容を読み上げた。
事件に遭遇した同小児童らの精神的被害にも触れ「同級生が次々と刺されるの目の当たりにした児童らの心の傷は想像を絶する」と述べた。《共同通信》
【ハンミちゃん一家】東京で会見
中国・瀋陽の亡命者連行事件で日本総領事館に駆け込み、現在は韓国に暮らす北朝鮮脱出者、ハンミちゃん(3つ)と両親が22日、東京都内で記者会見し「北朝鮮で飢えに苦しんでいる住民の実情を知ってほしい」と訴えた。
父のキム・グァンチョルさん(28)は「この瞬間にも飢え死にしようとしている北朝鮮の住民を一日も早く救出して」と語気を強めた。《共同通信》
【与党3幹事長】マスク姿で公務復帰
中国訪問からの帰国後、新型肺炎問題を考慮して2日間、公務を自粛していた自民党の山崎拓幹事長ら与党3党の幹事長は22日、そろって政治活動を再開した。
3氏は「体温など体調に異常は見られない」と、感染の可能性がないことを強調した「公務復帰宣言」の文書を連名で発表。それでも周囲に配慮して、顔の半分を覆うほどのマスクを着用、衆院本会議や党の会合に出席した。
3人を代表する形で公明党の冬柴鉄三幹事長が、北京滞在中に宿舎から出たのは胡錦濤国家主席との会談の際など2回だけだったことなどを記者団に説明した。
中国で接触した人たちは、事前に十分な健康チェックを受けていたことも紹介し「われわれが感染していたら、胡主席も感染してしまう。そんなことはあり得ない」と強調した。《共同通信》
【政界談話室】
○・・・民主党の野田佳彦国対委員長は22日の代議士会で、与党3党の幹事長が新型肺炎(SARS)の渦中の北京を訪れ、中国の胡錦濤国家主席と会談したことを「大事な仕事だ」と持ち上げてみせた。しかし、帰国から2日間自宅待機しただけで、マスク姿で3幹事長が公務に復帰したことには不満顔。「帰ってから10日間は慎重に様子を見るのが国民の守っていることだ」と苦言を呈した上で、病院と衆議院とを引っかけて「院内感染をやられたらたまらない」。《共同通信》
【小泉純一郎首相】訪米
小泉純一郎首相は22日夕、羽田発の政府専用機で米国、中東訪問に向け出発。22日午後(日本時間23日午前)に米テキサス州クロフォードに到着。23日午前、ブッシュ大統領と北朝鮮の核開発問題やイラク復興、経済などをめぐり協議する。《共同通信》
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小泉純一郎首相は22日、米国に向かう政府専用機内で同行記者団と懇談し、今国会の大幅な会期延長も視野にイラク復興支援で自衛隊派遣を可能にする復興支援新法(仮称)の整備を検討する考えを表明した。
ブッシュ米大統領との会談の焦点となる北朝鮮の核開発問題では、平和的解決を強調する一方で、北朝鮮がエスカレートさせれば経済制裁も辞さない強硬姿勢をにじませる意向を示した。
イラク復興新法の国会審議には1カ月程度を要するとされ、今国会に提出すれば大幅な会期延長が必要。自民党国対幹部は首相の帰国後の来週に新法の取り扱いを協議することを明らかにした。自民党内では9月の総裁選をにらみ大幅延長を見送って内閣改造を求める声が強まっており、首相は今後の政局の動向を見極め最終判断する。
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米テキサス州クロフォードのブッシュ大統領の私邸にヘリコプターで到着した小泉純一郎首相は22日午後、大統領自らが運転するトラックの助手席に同乗して、約3時間にわたり大統領所有の東京ドーム138個分という約6.5平方キロメートルの広大な牧場を見学した。《共同通信》
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「流鏑馬の矢は、悪を倒し世の中を平和にする象徴です」訪米中の小泉純一郎首相は、22日夜に行われたブッシュ大統領との夕食会で、昨年2月の大統領訪日時に贈った流鏑馬の矢を引き合いに、イラク戦争でフセイン政権を崩壊させた大統領を持ち上げた。
大統領も「いつかブッシュライブラリーをつくったら、そこの一番いい場所に飾りたい。『この矢は何だ』と聞かれたら、友人の小泉からもらったと言うつもりだ」と応じ、イラク攻撃をいち早く支持した首相にエールを送った。《共同通信》
【MLB】
米大リーグ、ヤンキースの松井秀喜外野手は22日、ニューヨークのブルジェイズ戦で、4番ウィリアムズ外野手の故障離脱により初めて「2番・左翼」で先発し、4打数2安打1四球だった。打率は2割7分。ヤンキースは3−8で敗れた。
マリナーズのイチロー外野手はロイヤルズ戦で4打数2安打。13試合連続安打となり、打率も3割1分9厘まで上昇した。マリナーズは5−1で勝ち、ア・リーグ30勝1番乗り。メッツの新庄外野手はフィリーズ戦に途中出場したが、打撃の機会はなかった。メッツが6−3で勝った。《共同通信》
【この日の民主党】
自由党との政権構想協議会で党の方針伝える
民主党と自由党との政権構想協議会が22日、国会内で開かれ、両党の合流問題について前日民主党が常任幹事会で決定した方針を岡田克也幹事長が自由党側に示した。これに対して自由党は、党に持ち帰ると回答した。
協議会後、記者会見した岡田幹事長は「この政権構想協議会は役割を終えたと判断する、今後は両党の代表、党首、幹事長で交渉することでいかがか、と提案した。自由党からは持ち帰るとの返事をいただいた」と語った。会見に同席した自由党の藤井裕久幹事長は「2日の党大会に間に合うよう返事をいただいたことに感謝する、代表、幹事長での交渉、協議については持ち帰る、とご返事した」と会議の要旨を報告した。
【衆院本会議】国立大学法人化法案等の採決で断固反対を表明
記事を印刷する政府提出の「国立大学法人化法案」「国立大学法人法等の施行に伴う関係法律の整備に関係する法律案」「独立行政法人国立高等専門学校機構法案」が22日、衆議院本会議で与党の賛成多数により可決し、参議院に送られた。民主党は「今よりもかえって国立大学等に対する文部科学省の支配・コントロールが強くなってしまうものであることが明らか」だとして反対した。
採決に先立ち、民主党から反対討論に立った牧野聖修議員(『次の内閣』文科相)は、国立大学法人化法案が、各大学の活動と運営の中期目標を文部科学大臣が定め、これを実行に移す中期計画を各大学が作成し、文部科学大臣の認可を受けることとしている点について、「このシステムのどこに、大学の自立と自主性を尊重する意図があるのか。このようなシステムで運営している国は、残念ながら世界のどこにもない」と切って捨て、3法案に断固反対の姿勢を強調した。
牧野議員はまた、この法案が、「国立大学評価委員会」を設置し、各大学での中期計画の実施状況を監視・評価して各大学への運営交付金の額を決めるとしていることについても、「各大学の生殺与奪の権力を持つ『国立大学評価委員会』の公正や、何を基準にするのか、どのような方法で評価作業をするのかがまったく決まっていない。法案の魂と言うべき最も重要な部分がまったく不明確なまま」だと批判。大学の役員人事について学外者の受け入れを義務づけた点についても、「これにより、各大学は、予算獲得のために、文部科学省からの天下り官僚を受け入れざるを得なくなる」と疑念を表明した。
[参院事態特]若林・池口議員、基本法・危機管理庁の必要性を明示
参議院武力攻撃事態特別委員会で22日、民主党・新緑風会の若林秀樹議員、池口修次議員が質問に立ち、民主党と与党3党間での有事法制関連法案の修正協議で詰め切れなかった課題等を中心に質した。
若林議員は冒頭、北朝鮮のミサイル部品が北朝鮮と新潟港を結ぶ不定期の貨客船「万景峰92号」を使い、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)によって密輸されていた問題を取り上げ、兵器だけでなく関連部品の輸出規制をめぐりさらなる対策を講じるよう福田官房長官に求めた。
若林議員は武力攻撃事態法は憲法のどこに依拠するかを質問。福田官房長官は「確かに有事に対する備えの規定は憲法にはない」としながらも、「独立国である以上、主権国家としての自衛権を憲法で否定していない。憲法の特定の条項を根拠に行わないが、必要欠くべからざるもの」と述べた。若林議員はそれを受けて、憲法が有事を想定したものではない以上、それを補う意味で民主党が主張した基本法制定が必要だと改めて言及した。
続けて若林議員は、武力攻撃事態法の適用に際しての集団的自衛権の再整理の必要性を石破防衛庁長官に指摘。石破防衛庁長官は「集団的自衛権を議論しなくても動くように、この法案を運用していく。運用については検討・吟味を重ねており、精密な論理の組み立ての上に成り立っている」などと発言した。若林議員は、現実の自衛隊のオペレーションにおいて、抵触しないようにできるか否かは疑問だとの見方を示した。
「松浪議員の証人喚問を早急に行うべき」4野党国対委員長が合意
暴力団幹部との癒着問題を問われていた保守新党の松浪健四郎議員が、別の広域暴力団幹部の経営する会社からも複数年にわたって献金を受けていたことが明らかになったことを踏まえ、民主党など4野党の国会対策委員長は22日午前、「『本件以外に客観的事実として暴力団との関係は一切ない』という21日の衆議院政治倫理審査会での弁明自体に嘘があった」として、すでに提出している議員辞職勧告決議案の取り扱いについて与党側に早急に結論を出すよう求めるとともに、衆議院予算委員会の場での証人喚問も含めた真相解明を迫ることで一致した。
[衆院本会議]民主党提出の「難民保護法案」が審議入り
政府提出の「出入国管理及び難民認定法改正案」への対案として民主党が提出した「難民等の保護に関する法律案」が22日、衆議院本会議で政府案とともに審議入りし、今野東議員が民主党案の趣旨説明、近藤昭一議員が両案への質問、山花郁夫議員が民主党案への質問に対する答弁に立った。
今野議員は、趣旨説明のなかで、日本が1981年に国連の難民条約を批准したにもかかわらず、昨年度難民申請をした250人中わずか14人しか難民認定されないなど、「日本の入管・難民認定行政や難民への生活支援があまりにも難民に対して冷たく厳しいのが実態」だと指摘し、難民条約を基準にした難民認定・生活支援のための新しい法制度の必要を訴えた。
民主党案は、(1)難民認定業務を法務省の入国管理業務から分離し、内閣府の下に新設する「難民認定委員会」に移管(2)現在、法的地位を認められていないために入管施設に強制的に収容される難民認定申請者に対し、特別の在留資格を与える(3)難民の多くを占める第3国経由の入国者についても難民認定申請を認める(4)弁護士の関与や不認定理由の本人への開示を認め、認定プロセスを透明化する(5)不認定処分について行政不服審査法上の異議申立を認める(6)難民認定者に対する生活相談、日本語習得、保険・医療の確保、居住の安定、職業訓練・あっせん、就学などについて「生活支援計画」を策定し、NGOなどの協力を得て支援を実施する──などを盛り込んでいる。
質問に立った近藤議員は、日本の難民認定制度の根源的な問題として、「外国人の入国・在留管理を行う入国管理局が、国際的な保護を必要とする難民の受け入れをも担当している」点を挙げ、根本的な見直しが必要と主張。政府案で新設するとしている「仮滞在許可制度」についても、「多くの難民は、第3国経由での入国など、仮滞在許可の除外事由に該当するため、実際には許可は与えられないのではないか」と疑問視した。
これらの質問に対し、森山法相と山花議員がそれぞれ答弁。「今回の法改正と難民の増減は直接関係ない。入管業務と難民認定業務の兼務には合理性がある」などと答える森山法相とは対照的に、山花議員は、「取り締まる組織である入管と、締め出すのではなく庇護を与える業務である難民認定業務が一体なのは根本的な制度矛盾だ」などと述べ、民主党案の正当性を訴えた。《民主党ニュース》