平成5245日目

2003/05/19

この日のできごと(何の日)

【インドネシア】アチェ州に戒厳令

インドネシア政府は19日未明、メガワティ大統領が、アチェ州に戒厳令を布告、独立派武装組織「自由アチェ運動」(GAM)を掃討する軍事作戦を開始する大統領令を出したと発表した。

アチェ州の独立紛争に関する和平協定をめぐり、政府とGAMの間で18日まで東京で行われた協議が決裂したことを受け、決定した。

5万人以上の国軍・警察部隊が既に現地で準備を完了。ロイター通信によると、インドネシア国軍は19日朝、ロケット弾による攻撃を開始した。GAM側も戦闘態勢を整えており、これまで1万人以上の犠牲者が出たといわれるアチェ紛争は再び激化することが必至だ。

政府は「和平協定は存続している」として対話による問題解決に含みを残しているが、昨年12月に調印された和平協定は崩壊。対話による和平実現は遠のいた。《共同通信》

インドネシア国軍は19日、アチェ州の独立紛争で和平協定が崩壊、メガワティ大統領が戒厳令を布告したことを受け、同州の独立派武装組織「自由アチェ運動」(GAM)掃討作戦を本格化、国軍当局者によると、南アチェ県の銃撃戦でGAM側の4人が死亡した。

北部のビルン県では武装グループが小中学校十数校に次々と放火するなど、衝突が激化。州都バンダアチェ近郊には約500人の空挺部隊が配置された。

しかし、国軍は激しく独立派を弾圧したスハルト旧体制以来、長年にわたってGAM掃討を試みながらも成功しておらず、今回の作戦でもGAMを一気に制圧することは不可能で、紛争は長期化するとみられる。農村部での捜索の過程で、従来の作戦と同様、一般住民の犠牲拡大も懸念される。

約5000人が参加し、自動小銃などの小火器を中心にした武器数が2000とされるGAMに対し、政府は約3万人の陸海空の国軍部隊に警察を加えて、計約5万人を現地に展開。兵力数では絶対的優位を保っている。

しかし「村々に分け入り、GAMを一般住民から引き離して、住民の犠牲者数を最低限に抑える方針」(エンドリアルトノ国軍司令官)の国軍側の作戦遂行は容易ではないとの見方が強い。《共同通信》

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【大相撲】

大相模夏場所9日目(19日・両国国技館)横綱朝青龍が平幕旭鷲山に引き落とされて初黒星を喫した。単独トップに変わりはないが、後続との差は星一つになった。旭鷲山は5個目の金星獲得。大関は千代大海と魁皇が2敗を堅持。千代大海は玉乃島を押し出し、魁皇は小結土佐ノ海をはたき込んだ。かど番対決は栃東が武双山を押し出して白星が先行。武双山は6敗となった。関脇は若の里が高見盛を寄り切って勝ち越しまであと1勝とし、出島は平幕貴ノ浪を押し出して6勝目を挙げた。1敗の朝青龍を2敗で千代大海、魁皇、若の里と平幕闘牙、武雄山が追う展開。十両は栃栄と玉春日が2敗でトップ。《共同通信》

いら立ちを隠せなかった。横綱朝青龍(22=高砂)が、まさかの金星を配給した。突っ張って同じモンゴル出身の前頭旭鷲山(30)を押し込んだが、土俵際で引き落とされた。過去5戦5勝の相手に初黒星を喫して、取組後はさがりを乱暴に扱い、にらみつけるなど悔しさをあらわにした。昇進時に横綱としての「品格」を求められたが、この日は勝負がついた後に、冷静さを失った。《日刊スポーツ》

【卓球・世界選手権】

卓球の第47回世界選手権個人戦は19日、パリで開幕。第1日は男女計5種目の予選が行われ、史上最年少の14歳で日本代表となった福原愛(ミキハウスJSC)は岸川聖也(宮城・仙台育英高)と組んだ混合ダブルスの予選を突破した。坂本竜介、平野早矢香組(青森大、ミキハウス)も予選を通過した。

岸川、福原組は息の合ったプレーを見せ、初戦の2回戦はわずか10分足らずでアイスランド・ペアに3−0で圧勝。3回戦ではベルギー・ペアを3−1で退けた。

男子ダブルス予選では、坂本、岸川組が2回戦でイエメン・ペアを下し、3回戦に進んだ。《時事通信》

【有事関連法案】参院審議入り

参院本会議は19日午後、小泉純一郎首相が出席し、日本が他国から武力攻撃を受けた場合の自衛隊の対処方針を定めた有事関連法案の趣旨説明と質疑を行った。本会議後の有事法制特別委員会で提案理由説明が行われ、20日午前の特別委から本格的な審議に入る。

首相は参院本会議で、公海上の日本艦船への攻撃が武力攻撃事態にあたるかどうかについて「該当する場合はあると考えるが、個別の状況に応じて慎重に判断することになる」と述べ、あり得るとの考えを示した。《共同通信》

【政界談話室】

民主党の菅直人代表は19日の参院議員総会で、りそな銀行への公的資金投入に言及。「これは経済有事だが、小泉純一郎首相は『金融危機ではない』と言っている。ダチョウは怖いものが来ると砂の中に頭を突っ込むそうだが、首相は砂に頭を突っ込んだダチョウが『危機なんかない。私には見えない』と言っているようだ」と指摘した。有事関連法案では「政権担当能力」を見せるため与党と修正合意した菅氏だが、金融問題では野党らしく批判を強める姿勢に。《共同通信》

【川辺川利水訴訟】国が上告断念

農水省は19日、熊本県に計画中の川辺川ダムを使った利水事業をめぐる「川辺川利水訴訟」の控訴審で敗訴したのを受け、上告を断念する、と発表した。

同日夜会見した亀井善之農相は断念の理由について、利水3事業のうち2事業で3分の2以上の同意がない、という高裁判決の事実認定を覆すことはできないと判断した、と説明。その上で「結果として国の対応に問題点があったことは認める」と述べた。

一方で「地域の農業者がダムの水を利用することは重要だと思う。土地改良事業は進めていく。関係者と協議して決める」とし、ダムの水を使った新計画の検討に入る考えを示した。

国土交通省はダムの建設計画について「ダム以外に効果的な治水はない」としており、治水目的だけになってお続ける方針。《共同通信》

【中国・胡錦濤国家主席】与党幹事長と会談

中国の胡錦濤国家主席は19日午後、訪中している自民党の山崎拓、公明党の冬柴鉄三、保守新党の二階俊博の与党3幹事長と北京の人民大会堂で会談し、5月末にロシアのサンクトペテルブルクで開かれる建都300周年記念会合の際に「小泉純一郎首相と意見交換したい」と述べ、日中首脳会談を受け入れることを正式に表明した。

唐家璇国務委員によると、会談は31日午前に行われる予定。

3月に就任した胡主席と小泉首相の会談は初めて。また国家主席を相手とした日中首脳会談は昨年10月、メキシコで開催されたアジア太平洋経済協力会議(APEC)で江沢民前国家主席と行って以来。

小泉首相が就任以来3年連続で靖国神社を参拝、中国側の反発で日中関係はぎくしゃくしたが、首脳会談を機に首脳レベル交流に弾みがつくと期待される。胡主席に対しては、山崎幹事長がサンクトペテルブルクで首脳会談を行いたいとする小泉首相の親書を手渡した。《共同通信》

【この日の民主党】

[参院本会議]小林元議員、首相に「基本法」制定の意義など質す

衆議院で修正可決された武力攻撃事態対処法案など関連3法案の趣旨説明・質疑が19日、参議院本会議で行われ、民主党・新緑風会からは小林元議員が質問に立った。

小林議員は、民主党の菅直人代表と小泉首相の党首会談で合意された「緊急事態への対処及びその未然防止に関する基本法」制定について、「国家権力の濫用・暴走を防ぎ、国民の基本的人権を守る」ことが第一の立法趣旨になるべきとの考えを示したうえで、首相の認識を質した。小泉首相は、「基本法制の検討を通じて、国民の基本的人権については、緊急事態においても最大限尊重されるよう、配慮していく」と表明した。

民主党が設置を求める「危機管理庁」の設置など、緊急事態に迅速かつ的確に対処するための組織のあり方についても検討することが法案付則に盛り込まれたが、これについて小林議員は「現行の政府組織に欠けているのはどのような点と認識し、どのような組織が望ましいと考えているのか」と質した。小泉首相は、「さまざまな緊急事態に迅速かつ的確に対処できる体制を構築することは、政府として当然の責務。それぞれの性格が異なることから、どのような事態の発生が切迫しているのか、想定される順序などを申し上げることは困難だが、政府としては事態に応じて適切な対応がとれるよう、緊急事態対処の中核をなす組織のあり方を検討する」と述べるにとどまった。

小林議員はまた、政府が17日に初めての金融危機対応会議を開催し、りそな銀行への公的資金再投入を決めたことについて、「これまで金融危機は絶対起こさせないと再三繰り返してきたが、これはまさに経済無策の表れ」と断じ、小泉首相の責任を明確にするよう迫った。小泉首相は、「りそな銀行への公的資金の投入は、金融危機が生じることを未然に防止し、銀行の再生と金融システムの安定を確保するために行うもの。金融機関が破綻したわけでも、金融危機が生じているわけでもない」と開き直った。《民主党ニュース》



5月19日 その日のできごと(何の日)