平成2579日目

平成8年1月30日(火)

1996/01/30

【衆院予算委員会】「住専」予算審議入り

衆院予算委員会(上原康助委員長)は30日午前、住宅金融専門会社(住専)問題を最大の焦点に、平成8年度の予算案の総括審議に入った。

最初に質問に立った新進党の米沢隆幹事長が住専に融資した母体金融機関の貴任を追及したのに対し、橋本龍太郎首相は「役員を派遣、業務指導して経営を破たんさせた責任がある。経営方針をどこに置いて、どこに問題点があったのか追及しなくてはいけない」と述べ、母体行責任の追及に全力を挙げる考えを示した。また、借り手や貸し手、行政への責任にも全力を挙げて取り組む考えを強調した。

首相は住専処理に財政資金を投入する理由について「不良資産の処理問題で象徴的な住専処理はこれ以上先延ばしできず、慎重な議論の結果出てきた選択」と述べ、政府与党間でまとめた処理策がぎりぎりの選択との認識を示した。

その上で「議論に時間をかけているうちに情報開示が遅れ、不十分となったことは申し訳ない」と陳謝、今後の情報開示に最大限努力していく考えを強調した。《共同通信》

衆院予算委員会(上原康助委員長)は30日午後も、住宅金融専門会社(住専)問題を中心にした平成8年度予算案の総括質疑を続行した。

新進党は政府の住専処理策に投入される財政資金6850億円の積算根拠を示す資料が不十分などと反発、草川昭三氏(新進)の質問終了後、委員会を途中退席した。同党は要求資料が提出されない限り、31日の委員会と理事会を欠席する強硬方針を決め、委員会審議は冒頭から与野党が激しく対立した。新進党の退席後も審議は続行し、31日も与党や共産党などで審議を続ける考えだ。

また草川氏が「93年に宮沢喜一元首相が住専問題で国民に負担をかけないと答弁している」として、住専処理に税金を投入することとなった政府の方針転換を厳しく批判、政府に統一見解を求め、審議が一時中断した。橋本龍太郎首相は「結果として約束を守れない状況にある。おわび申し上げたい」と陳謝した。

質疑では新進党の野田毅氏が、税金投入以外の方法を十分検討したのかと追及したのに対し、首相は「住専問題は先延ばしできず、いま決断しなければ不良債権は一層拡大する。日銀融資は返済を前提にしているためここで使うことは問題なしとはしない」と述べ、税金投入はやむを得ないとの考えを強調した。《共同通信》



【東京地裁】オウム真理教破産申し立て・第1回審問

国や事件被害者によるオウム真理教の破産申し立てに基づき、教団財産を管理する清算人が資産と負債の調査状況を報告する非公開の第1回審問が30日、東京地裁(赤塚信雄裁判長)で開かれ、同地裁は「遅くとも3月末までに判断したい」との意向を示した。申し立て側が早期の結論を求めていることから、早ければ2月にも破産が宣告される見通しだ。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・橋本龍太郎首相は衆院予算案初日の30日、いつもより早い午前5時半に公邸で起床。7時には官邸執務室入りし、住専問題の答弁打ち合わせ。9時前にようやく執務室から出てきたが「いやいや、大変だな。質問(内容の通告)が来ないんだ。だからで官邸で準備をしていた」といつにく緊張した面持ち。記者団の「ぶっつけ本番か」との問い掛けに「やるだけやるよ」と国会に向かった。午前の質疑を終えた後には「予想より厳しいよ。厳しい」と険しい表情で、後は沈黙。前日は公邸への引っ越し疲れをはり治療でほぐした首相だが、この日は「針のむしろ」?

○・・・新進党の米沢隆幹事長この日、衆院予算委のトップバッターで満を持しての質問。ローンだけ残り生活の再建もままならないという阪神大震災で被災した大学生からの手紙を紹介し「(被災した)庶民の住宅ローンが消えないのに、なぜ税金で住専の肩代わりだけするのか」と追及の口火を切った。「いい加減な内容では、質問を続けられない」と、再三審議ストップをちらつかせながら、大蔵省に損失の積算根拠をい示すよう迫ったが、目の覚めるようなクリーンヒットとはいかず。《共同通信》

【中国】核実験継続の姿勢

中国外務省の陳健報道局長は30日の定例会見で、フランスが核実験終結を発表したことに関連して「中国の(核実験に対する)立場は明確で、変化はない」と述べ、今後も核実験を継続する姿勢を明らかにした。

また、今年中の締結を目指し協議が続けられている包括的核実験禁止条約(CTBT)についても「条約は発効後に拘束力が生じる」と述べ、条約が調印されても発効するまでは核実験を続ける可能性を示唆した。

フランスの終結宣言により核保有大国の中で唯一の「核実験継続国となった中国があらためて強気の姿勢を示したことで、世界の非難が集中するのは必至の情勢となった。

陳局長は、フランスの終結宣言について「われわれも注意している」と述べ、中国としても関心を寄せていることを示唆したが、中国の核実験については「完全に自衛のためで、外国からの核の脅威を打ち破るためだ」と正当性を主張した。

CTBTは調印から発効まである程度の時間がかかるのは避けられず、陳局長の発言は、その期間も中国には実験を実施する権利があることを確認したものだった。《共同通信》



1月30日のできごと