平成2580日目

平成8年1月31日(水)

1996/01/31

【新進党】全委員会の出席拒否

衆院予算委員会(上原康助委員長)は31日午前、住宅金融専門会社(住専)処理問題などについて、新進党欠席のまま、2日目の総括質疑を続行した。

政府の住専処理策の撤回を求める新進党は同日午前の国会対策委員会、役員会で今後の対応策を協議し、住専処理に投入される6850億円の財政資金の積算根拠を明確に示す資料が提出されない限り、議院運営委員会を除く衆参両院のすべての委員会と理事会への出席を拒否する方針を正式に決めた。このため国会は2月1日以降、全面的に空転する可能性が強まった。

新進党は予算委理事会についても「要求に基づく回答についてであれば出席するが、今後の日程協議だけでは応じられない」としている。また同党は平成5年に示された「住専問題で国民に負担をかけない」とした宮沢喜一首相(当時)の見解との相違について政府統一見解を強く要求している。

予算委開会に先立って、上原委員長は2度にわたり新進党側に出席を呼び掛けたが、同党の予算委理事から「出席できない」との意思表示があったため、同日午前10時すぎ、与党3党と共産党などの出席で総括資疑を続行、自民党の深谷隆司予算委筆頭理事が質問に立った。

深谷氏は景気回復の具体的状況についてただしたのに対し、橋本龍太郎首相は「景気は穏やかながら足踏み状態を脱するようになった。切れ目をつくらないように景気対策に全力を挙げていく」などと述べた。《共同通信》



【橋本龍太郎首相】正規の献金は返金しない

衆院予算委員会は31日午後も、住宅金融専門会社(住専)の処理問題を中心に、1996年度予算案の総括質疑を続行、共産党の志位和夫書記局長らが政府の見解をただした。

志位氏は自民党など与党が銀行優遇の住専処理策を決定したのは金融機関から企業献金を受けているためだとし、住専母体行などからの政治献金は返上すべきだと迫った。

これに対し橋本龍太郎首相は「政党として許された範囲できちんと届け出て受領することと同一の線上で論議するのは甚だ不本意だ」と述べ、正規の手続きにのっとった政治献金を返金する考えはないことを明らかにした。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・衆院予算委員会は31日、新進党の審議ボイコットで重苦しい空気ながら身内の与党質問で淡々と進んだ。橋本龍太郎首相も、自民党の深谷隆司氏から「歴史に名を刻むよう努力してほしい」と激励されて苦笑するなど、何となくなれ合いムード。しかしこうした緊張感の無さがかえって気になるのか、午後の審議前には自らの気持ちを引き締めるように、記者団に向かって「消費校の時、与党は賛成だったが国民は怒っていた。(国民の怒りは)その時以上だ」。とにかく今は住専問題乗り切りが先決と、気を引き締めている様子。

○・・・社民党の村山富市党首はこの日の衆院予算委に顔を見せ、同党の伊藤茂政審会長の質問を傍聴。首相時代に自ら住専処理策を決断しただけに橋本首相らの答弁を熱心に聴いていたが、時折閣僚に会釈をしたりと、かつて答弁席に座っていた時とは打って変わってリラックスした表情。休憩時には記者団に「『総理』と呼ばれるたびに、自分のことかと思ってドキッとする」と笑顔で話していたが、住専問題では新進党から「敵前逃亡」と批判されている上、武村正義前蔵相とともに意見聴取要求が出ている立場だけに、余裕の笑顔もいつまで?《共同通信》

【最高裁】オウム解散命令は合憲

宗教法人法に基づくオウム真理教への解散請求の特別抗告審で最高裁第一小法廷(小野幹雄裁判長)は31日までに「宗教上の行為の自由は最大限尊重すべきだが絶対無制限ではなく、本件解散命令は信教の自由を保証した憲法に違反しない」と、この問題で初の憲法判断を示した。

その上で「教団が著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる」などとして宗教法人としての解散を命じた一、二審決定を支持し、教団側の特別抗告を棄却する決定をした。

オウム真理教への解散命令は、昨年12月19日の二審東京高裁決定で効力を発し、裁判所から選任された清算人の弁護士によって解散に向けた作業が進められているが、今回の最高裁決定によって法律判断の上でも最終的に決着した。《共同通信》

【オウム真理教・麻原彰晃教祖】初公判は4月24日に延期

4月18日にいったん決まっていたオウム真理教教祖麻原彰晃被告(40)=本名松本智津夫=の初公判がクリントン米大統領の来日日程と重なることから、東京地裁(阿部文洋裁判長)は31日、期日を4月24日午前10時に延期することを決めた。この結果第2回公判の4月25日と2日間連続して公判が開かれることになった。

初公判の期日は1月25日に行われた同地裁、東京地検、国選弁護団の三者協議で4月18日に開くことをいったんは決定していた。しかし米大統領が16日に来日、18日に離日することから警備上の問題を懸念する声が関係当局から強く上がり、同地裁は31日から関係者との調整に入った。

裁判所からの要望を受ける形で東京地検は31日タ、裁判所に「円滑な裁判を遂行する上で支障が生じてもいけないので変更してほしい」とする期日変更申請を提出。国選弁護団を交えて三者で協議、了承したうえ同日夜、東京地裁が延期を即決した。既に指定されている2回目以降8回目までの期日に変更はない。

同地裁幹部は「当初2、3月の開廷を目指していたため、4月については情報収集が不十分だった。残念なことになったが、いろいろなことを判断して決めたのでご理解いただきたい」と話している。《共同通信》

【新幹線500系】博多−小郡間で試運転

フランスの高速列車TGVと並ぶ時速300キロの営業運転を計画しているJR西日本の新型新幹線車両(500系)が31日、山陽新幹線に初乗り入れし、博多−小郡間で試運転が行われた。

グレーとブルーの車体が鮮やかな新型新幹線の1編成(16両)は午前9時15分、JR博多駅の新幹線ホームにゆっくりと車体を滑り込ませ、反対ホームののぞみと並び停車。さらにスリムになった車体を披露した。

ホームにいた京都から出張中の会社員(50)は「流線形の先頭車両が印象的。のぞみと同じ運賃だったら乗ってもいいかな」と話していた。

試験走行は同日午後まで。今回は時速230キロまで徐々に速度を上げ、山口県の新下関−小都間を3往復する。終了後、車両がメーカーからJR西日本へ正式に引き渡される。《共同通信》

【スリランカ・コロンボ】爆弾テロ

31日午前11時すぎ、スリランカ最大の都市コロンボの中心部にあるスリランカ中央銀行の近くで、トラックに満載されたとみられる爆弾が爆発し、少なくとも55人が死亡、日本人6人を含む約1400人が負傷した。

犯行声明などは出されていないが、治安当局は同日夕、反政府ゲリラ、タミル・イーラム解放のトラ(LTTE)の関係者とみられる2人を同市内で逮捕したと発表した。2人は爆弾を積んだ車を爆発現場まで手引きした疑いがあるという。《共同通信》



1月31日のできごと