平成2523日目

平成7年12月5日(火)

1995/12/05

【ボクシング・辰吉丈一郎選手】国内復帰が決定

元世界ボクシング評議会(WBC)バンタム級チャンピオン辰吉丈一郎選手(大阪帝拳)の国内復帰の要望を受け、網膜剥離を患った選手の試合を禁止する規則の見直しを検討していた日本ボクシングコミッション(JBC)は5日、世界タイトルマッチを戦う選手に限り、JBCが義務付けた条件をクリアすれば試合を許可することを趣旨とする保坂誠コミッショナーの裁定を発表した。

正式に国内復帰が認められた辰吉選手は、来年3月に東京で予定しているWBCのバンタム級かジュニアフェザー級のタイトル挑戦が実現することになった。

JBCはこの日、東京都内のJBC事務局で小島茂事務局長、斎藤慎一専務理事らが全日本ボクシング協会の原田政彦会長らと会談した後、保坂コミッショナーも出席して記者会見し、斎藤専務理事がJBC健康管理委員会から提出された答申書に基づいて審議したJBCの見解を説明。網膜剥離と診断されたボクサーの試合を禁止する現行規則は従来通りとする一方で、「健康管理委内規の運用を一部変更、厳しい条件付きで国内復帰を認める決定をしたことを明らかにした。

JBCが設けた条件は①手術を担当した専門の眼科医以外の眼科医2人のチェックをパスする②試合前後に目の精密検査を行い、異常のないことが認められる−など。《共同通信》

辰吉は大阪市都島区の大阪帝拳ジムで会見に臨み、冒頭、用意してきた表明文を読み上げた。「期待にこたえる試合をして勝利を約束します」。作文を読んでいるみたい、と照れた後に“独演会”が始まった。「仕事ですから闘わな食っていけん。でも家族のためにやってるんやない。自分のため。普通の人と同じで、けがが治ったから仕事をする。そんな感覚です」。

昨年12月の薬師寺戦の前にJBCと、負ければ引退の誓約書を交わした。薬師寺戦から丸一年が経過して、蓄積されていた心のしこりがやっと消えようとしている。「これだけ迷惑かけて負けたでは済まされない。意地でもベルトはもらいます」。会見も終わりに近づいたころに辰吉の顔が引き締まった。3月初旬に予定している世界戦に向けたジムワークは、今月25日から開始される。《共同通信》



【新進党党首選】「小沢氏擁立の会」発足

今月16日告示される新進党の党首公選に小沢一郎幹事長の擁立を目指す「小沢一郎君を党首にする会」の初会合が5日朝、都内のホテルで開かれ、国会議員本人37人、代理18人の計55人が出席した。

同会はさらに署名活動を続け、宗教法人法改正案が成立する8日にも小沢氏に正式に出馬要請する方針。党首公選をめぐって表立った会合が開かれたのは初めて。今後党内の駆け引きが激化しそうだ。

会合には旧新生党だけでなく、旧公明党から権藤恒夫氏ら議員本人9人、旧民社党から同会世話人の伊藤英成氏ら同3人、旧日本新党から同会世話人の小池百合子氏ら同2人など、旧党派をほぼ網羅した議員が参加。また旧民社党の米沢隆副党首も代理出席した。

「小沢氏の強いリーダーシップの下で、国民の熱い期待にこたえる政治を展開すべきだ」との趣意書を全会一致で採択し、伊藤氏らが「リーダーには小沢氏が最もふさわしい」などとあいさつした。

小沢氏擁立の動きは、小沢幹事長の続投を狙った同氏支持グループが、既に出馬の意欲を固めている羽田孜副党首陣営の「小沢外し」の動きをけん制する目的から始まったとみられていた。署名議員数は100人に迫る勢いを見せており、これまで「出馬の意思はない」と重ねて否定している小沢氏は今週中にも去就について最終判断する意向とされる。《共同通信》

【村山富市首相】さきがけ・田中秀征代表代行と会談

村山首相(社会党委員長)は5日、首相官邸で、新党さきがけの田中秀征代表代行と会談し、来年1月19日の解党・新党大会について「党大会で党の大改革をすべきだ」と述べ、1月の解党・新党大会で党名や規約、綱領を変更したとしても、社会党の「党改革」の一環と位置付ける考えを示した。

首相との会談後、田中氏は記者団に対し、「社会党が党改革で姿、形が変わった段階では、我々も、選挙協力より一歩踏み込んだ連携を真剣に考えなければならない」と述べ、社会党が党名や綱領などを変えた党改革を行えば、新しい政治勢力の結集に向けた協議に応じることも可能との考えを示した。《読売新聞》

【政界談話室】

○・・・村山富市首相はここ2週間だけで、社会党やさきがけ、労組の幹部を相手に10回もの夜の会食。5日、これを記者団から指摘され「(昼間に)暇がないので仕方がない。疲れない程度に…」と説明した。テーマはほとんどが新党結成問題とあって、首相は「話は弾む。人間は無理をすると話は弾まんもんじゃよ」と、新党問題も順調に進展しつつあるといわんばかり。もっとも、新党の具体像は一向に見えてこないのが実情で、「夜の密議」は成果を挙げるというより、百鬼夜行か。

○・・・自民党の村上正邦参院幹事長はこの日の役員連絡会で、創価学会の池田大作名誉会長の参考人招致をめぐる混乱に触れ「衆院の新進党議員が暴れた。衆院側に伝えて参院の名誉回復をしたい」と、まだ憤まんやる方ない様子。ところが、出張してでも池田氏から聴きたいとの村上氏のテレビでの発言に、野中広務幹事長代理が「池田氏を特別の高貴な人として扱っている、という批判の電話が党に来ている」とクギを刺すと、「発言はぜひ意見を聴取したいという熱意の表れ」と一転釈明に追われていた。《共同通信》

【韓国最高検】盧泰愚前大統領を起訴

盧泰愚前大統領の秘密政治資金事件を捜査中の韓国最高検は5日、前大統領を35企業から2838億9600万ウォン(約378億円)のわいろを受け取った収賄罪で起訴、中間捜査結果を発表した。秘密資金は4189億ウォン(約559億円)まで確認したという。

前大統領ら3人が起訴され、三星グループの李健熙会長ら贈賄側の財閥トップ7人を含む12人が在宅起訴されたが、贈賄企業の大部分は立件されず、企業への寛大な措置となった。検察は今後、政界への使途の捜査を続け、海外に隠匿しているとみられる資産の追跡や軍備増強事業に絡んだ贈収賄事件の再捜査も急ぐが、前大統領は事件の全容を明らかにすることを一貫して拒んでおり難航が予想される。

政界への使途について検察は、盧前大統領から1988年と92年の総選挙に計1400億ウォンを使ったとの供述を得たが、具体的な使途は明らかにしなかった。また92年の前回大統領選挙資金については供述を得られなかったという。

起訴状によると、李会長からの250億ウォンをほじめ、各企業トップから利権事業などに絡み5億−250億ウォンのわいろを受け取った。しかし現代グループの鄭周永名誉会長ら20財閥のトップについては「国民経済や対外経済力に与えるマイナス、企業や関連業界の従業員や家族の生活の安定」などを理由に立件しなかった。《共同通信》

【長野五輪】スノーボード実施が決定

国際オリンピック委員会(IOC)は5日、長野県軽井沢町で開いた理事会第2日の討議で、1998年(平成10年)長野冬季五輪で新種目としてスノーボードの実施を正式に決めた。同五輪時の選手輸送態勢にはIOCが強い懸念を示し、参加選手団の旅費、滞在費の負担問題などの懸案と合わせ、いずれも来年2月のIOC調整委員会に先送りした。

長野五輪組織委員会は理事会で、IOCから要請されていたスノーボードの追加実施の受け入れを表明。IOCが実施計画を了承して、五輪で初めての実施が決まった。これに伴う運営費8億円について、組織委は9割をIOCと国際スキー連盟支援で賄うこととをあらためて表明した。

しかしIOC側は「選手の滞在費はFISが負担する」としながらも、具体的な支援額は「まだ示したことはない」(IOCホドラー副会長)と述べ、組織委とは異った見解を示した。スノーボードの参加選手、役員数、日程案は今後、FISと協議する。《共同通信》



12月5日のできごと