平成2496日目

平成7年11月8日(水)

1995/11/08

【江藤隆美総務庁長官】「植民地発言」を撤回

韓国の有力紙、東亜日報は8日付早版で、江藤隆美総務庁長官が「植民地時代、日本は韓国に善いこともした」と発言したことが明らかになったとし、「日本閣僚、また過去の歴史で暴言」と批判した。

同紙によると、江藤長官は10月11日の記者懇談会の際、メモを取らないことを求めた上で発言した。日本では報道されなかったが、懇談に出席した記者の証言で内容が明らかになったとしている。

それによると長官は、「(日本は)すべての市町村に学校を建て、ソウルに京城帝国大学をつくり、教育がまったくなかった韓国の教育水準を一挙に高め、鉄道5000キロを建設、港湾を整備、干拓水利を行い、山に木を植えた」と語ったという。《共同通信》

政府は8日午前、江藤隆美総務庁長官が「植民地時代、日本は韓国によいこともした」と発言したとの韓国紙、東日報の報道をめぐり、野坂浩賢官房長官が首相官邸で江藤長官から事情を聴取。村山富市首相は、「いろいろと事情を確かめて対応を決める」と述べ、江藤長官の進退問題を含め事態を見極める考えを示した。

江藤氏は同日午前、総務庁で記者会見し「発言は取り消す。オフレコ発言とはいえ、誤解を招いたのは遺憾だ」と発言を撤回した。これに対し野坂氏は記者団に「(発言撤回だけでは)足りない。これが引き起こす影響を考えなければならない。傷口が広がらないうちに早くやった方がいい」と述べ、韓国側の出方を注視するとともに自民党と協議の上、速やかに結論を出す考えを示した。

江藤氏は8日朝、自民党の橋本龍太郎総裁らにも真意を説明。自民党筋によると、橋本氏は江藤発言が記者団とのオフレコ懇談で出たことなどを踏まえ「進退問題にはしない」と伝えた。《共同通信》

江藤隆美総務庁長官は8日午前、総務庁で緊急記者会見し「植民地時代、日本は韓国によいこともした」と発言したと報道されたことについて「オフレコの懇談で正しく伝わらなかった一面もある」と釈明した。

同時に、朝鮮半島に対する過去の植民地支配について「日本が一生懸命、教育を施し、道路や港や用水路を造ったことはいいことをしたと思う。しかし朝鮮半島の人々にとって(植民地支配が)日本の利益のためであり、迷惑千万なことだというならばわれわれの思い違いであり、『よいことをした』と言うのは誤りだ」と強調した。

江藤氏は「(オフレコの懇談で)記者にメモを取ってもらわなかったために誤解を招く面があったとすれば、取り消すことはやぶさかでない」と述べた。《共同通信》



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【Jリーグ・ニコスシリーズ】第21節

Jリーグ・ニコスシリーズ第21節(8日・国立競技場ほか=7試合)首位のヴェルディ川崎が横浜フリューゲルスに4−1で快勝し、勝ち点55(18勝3敗)。2位の名古屋グランパスがセレッソ大阪に敗れたため、シリーズ制覇まであと1勝と迫った。川崎が11日のC大阪戦に勝つか、勝ち点42(14勝7敗)の名古屋と清水エスパルスがともに敗れれば、川崎のシリーズ制覇が決まる。

名古屋は0−1でC大阪に惜敗。清水は鹿島アントラーズに3−0で快勝して勝ち点で名古屋に並んだが、得失点差で名古屋2位、清水が3位。サンフレッチェ広島はジュビロ磐田に2−0、ガンバ大阪は3−1でベルマーレ平塚に勝った。平塚は7連敗となった。柏レイソルは延長の末4−3でジェフ市原を、浦和レッズは2−2からのPK戦で横浜マリノスを下した。《共同通信》

【WBCジュニアバンタム級タイトル戦】川島郭志選手が4度目の防衛に成功

世界ボクシング評議会(WBC)ジュニアバンタム級タイトルマッチ12回戦は8日、東京・両国国技館で行われ、チャンピオンの川島郭志(ヨネクラ)が挑戦者の同級9位ボーイ・アルアン(インドネシア)に3回1分57秒TKO勝ちし、4度目の防衛に成功した。

川島は、頭を下げるアルアンの変則スタイルに戸惑ったものの、3回、右、左の強烈な連打で最初のダウンを奪った。さらにラッシュしてアルアンを追い込み、連打で鮮やかなTKO勝ちを収めた。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・野坂浩賢官房長官は8日早朝から、日韓併合条約をめぐる発言が報じられた江藤隆美総務庁長官を官邸に呼ぶなど一日中、大わらわ。政府としての対応を尋ねる記者団に野坂氏は「慎重に検討しています。いらないことを言って広まるとかえって傷口を広げてしまう」と慎重な物言い。村山富市首相の「有終の美」発言を紹介して混乱を招いたことがよほどこたえたようで、言質を取られまいとする姿勢がありありだった。それでも「(江藤長官の発言の撤回だけでは)足りません」とポロッと口にするあたり、いつまでも我慢しきれない様子もちらり。

○・・・新進党の渡部恒三政務会長はこの日の記者会見で、与党が採決の構えを見せている宗教法人法改正案について「継続審議には協力する」と従来の審議未了―廃案路線をあっさり転換。しかし、同時に「途中で審議を打ち切り、強行採決となれば今後の国会はどうなるのか」と、精いっぱいの野党ぶりで与党の動きをけん制した。「選挙が終わった時点で多数派と少数派は決まっている。何が何でも審議を省いて採決するなら次の選挙まで国会はいらない」と強調したが、前回の衆院選から2回も連立政権が誕生し、自らも多数派を形成していたことはすっかり忘れたよう。《共同通信》



11月8日のできごと