平成960日目
1991/08/25
この日のできごと(何の日)
【坂本弁護士一家失踪事件】竜彦ちゃん、3歳の誕生日
横浜市磯子区の弁護士、坂本堤さん(35)一家3人が自宅から突然失跡してから約1年10か月。神奈川県警や同僚弁護士らが捜索を続ける中、失跡当時1歳2か月だった堤さんの長男竜彦ちゃんがきょう25日、3歳の誕生日を迎えた。
堤さんのアパートで帰りを待ち続ける母・さちよさん(59)は「一刻も早く家族で暮らせるように、3人を帰して欲しい」と訴えている。
“たっちゃん お年を聞かれたらこう答えるのよ 「もうすぐ3歳です」って”
さちよさんが、7月に東京で開かれた坂本弁護士救出のための全国集会で披露した詩の一節。「今年の誕生日は一緒に」との祈りを込めて作った詩だ。
竜彦ちゃんの誕生日を前にさちよさんは、「救出された時に何も着るものがないと困るから」と、3歳児用の白いヨットパーカーや茶色の半そでシャツ、アンパンマンのイラストが入った靴などを新調した。
「一日も早く、竜彦がこの服を汚して遊び回るのを見たい」というさちよさんにとって、今一番心配なのは事件の風化。弁護士らでつくる「坂本さん一家を救う会」は、有力情報に対する懸賞金を総額5000万円に増やすなど、情報収集を続けている。さちよさんも「何とか手がかりを」と、全国各地を回り、捜索への協力を呼び掛ける毎日だ。《読売新聞》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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【大事MANブラザーズバンド】シングル「それが大事」発売
【ゴルフ・西川哲選手】ツアー初優勝
男子ゴルフのマルマンオープン最終日は25日、埼玉県鳩山CC(パー72)で行われ、西川哲がプレーオフの末に尾崎健夫をかわし、ツアー初勝利を飾り、賞金1800万円を獲得した。
通算14アンダーで並んだ西川と尾崎健の2人でのプレーオフは、3ホール目まで持ち込まれたが、プロ4年目、23歳の西川がプレッシャーを感じさせないゴルフでバーディーを奪い決着をつけた。
尾崎将司は7バーディーを取ったものの4位。青木功は288で39位タイ。《読売新聞》
【世界陸上】
カール・ルイス選手(米国)が「世界最速ランナー」に返り咲いた。東京・国立競技場で行われている陸上の第3回世界選手権第2日の25日、男子100メートル決勝は、かつてない激しいレースとなったが、ベテランのルイスが9秒86の世界新で優勝。新鋭のリロイ・バレル(米国)も自己の持つ世界記録を更新する9秒88をマークしたが2位にとどまった。
早朝にスタートした女子マラソンでは、日本の山下佐知子選手(京セラ)が銀メダルを獲得する大殊勲を挙げた。先頭集団に最後まで残った山下は優勝したワンダ・パンフィル選手(ポーランド)に4秒差の2時間29分57秒と自己記録を更新。ほぼ満員となった競技場での表彰式で、晴れやかな笑顔を見せた。《共同通信》
【日本政府】ソ連共産党解体に歓迎の意
政府は25日、ゴルバチョフ・ソ連大統領の共産党書記長辞任と同党解散声明について「民主化、自由化へ向けての大衆レベルからの本格的改革の始動にこたえる形でなされたものであり、決断を歓迎する」との中山外相談話を発表、歓迎の意を表明した。
外相談話ではさらに「ソ連邦における政治・経済両面にわたる真の改革が本格化し、自由と正義に基づいた内外政策の推進が図られることを期待する」として、バルト三国、ウクライナ共和国などの独立へ向けた流れがスターリンの拡張主義の清算につながり、北方領土問題解決への肯定的動きに結びついていくことを期待するとの立場も示した。《共同通信》
【ロシア・エリツィン大統領】ソ連・ゴルバチョフ大統領の責任追及
ソ連のエリツィン・ロシア大統領は25日放送のロシア・テレビとのインタビューで、ゴルバチョフ連邦大統領が自ら選んだ側近グループによって保守派クーデターが決行された事実を改めて挙げ、連邦大統領は「クーデター問題での責任を免れない」と発言。政権の維持にエリツィン大統領の協力が欠かせないゴルバチョフ大統領の立場は一段と苦しいものになりかねない状況となった。
エリツィン大統領は、共産党書記長からの辞任、党資産の国家への引き渡しを打ち出したゴルバチョフ氏の決定を支持した。しかし「反逆者たちを起用したのも承認したのも彼だ」としてゴルバチョフ大統領の責任を厳しく追及、将来の政治体制を協議する臨時人民代議員大会を招集するよう呼びかけた。
また、エリツィン氏は、ヤナーエフ前副大統領を中心とする「国家非常事態委員会」のクーデター計画が粗雑だった、との見方を強く否定。国家保安委員会(KGB)のテロ対策部隊が、クーデター決行当日の19日、ロシア共和国ビルを急襲し、1、2階の人々を全員射殺した上で、エリツィン氏を捕らえる計画を立てていた事実を明らかにした。だが、同部隊の指揮官が全員作戦遂行を拒否したため、急襲計画は破たんした、という。《読売新聞》