平成2469日目

1995/10/12

この日のできごと(何の日)

【オウム真理教・井上嘉浩被告】逃走信者に出頭促す

オウム真理教東京総本部ビル(港区南青山)へ火炎瓶を投げ入れ、教団への攻撃を自作自演したとして火炎瓶処罰法違反などの罪に問われた教団「諜報省」トップ井上嘉浩被告(25)の拘置理由開示手続きが12日、東京地裁(河辺義正裁判官)で開かれた。

井上被告は信者へ心情を述べる形で行った意見陳述で、一連の犯罪について「何の罪もない人々やその家族の方々に全く不合理な苦しみ以外何も与えられなかった」と反省。指名手配され逃走中の信者に対し「犯罪行為は君たちの責任ではない。自暴自棄にならず過去を清算するのも一つの道ではないかと思う」と出頭を呼び掛けた。

教祖の麻原彰晃被告(40)の唱える救済の手段については「間違っていたのではないか」と批判。教団に関しては「多くの若者が、底無しの不安を現代社会に感じ尊師(麻原被告)の下に集まったのはそれなりの意味があった」と評価し「これからは教えの是は是、非は非として見極め、私の過ちを繰り返すことなく修行してほしい」などと訴えた。

また自分の裁判では「オウムがなぜこうなったかを明らかにすることが唯一の償いだ」と述べた。

これに先立ち河辺裁判官は拘置理由として、証拠隠滅と逃亡の恐れを挙げた。同被告は接見禁止中で発表手段がなく、同被告の肉声を伝えるためにこの日の手続きを申請したという。

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【オウム真理教・麻原彰晃被告】坂本弁護士殺害を指示

坂本弁護士一家事件で、オウム真理教の教組麻原彰晃被告(40)が捜査当局の調べに対し「事件の直前、早川紀代秀被告(46)と岡崎一明容疑者(34)から『オウムを攻撃している坂本弁護士がいては、平成2年2月の衆院選を戦えない。殺すしかない』と言われたので、殺害を指示した」との内容の具体的な供述をしていたことが12日、分かった。

同被告が、坂本弁護士事件の動機について供述したのは初めて。供述は揺れており、公判では起訴事実を否認する見通しだが、教団トップが具体的供述を始めたことで同事件の捜査は大詰めを迎えた。《共同通信》

【高麗大・趙成珉投手】巨人入り

巨人は12日、東京都内のホテルで韓国・高麗大の趙成珉投手(22)と契約金1億5000万円、年俸1200万円、8年契約で入団手続きを済ませ、その後記者会見を行った。

巨人のユニホームに初めてそでを通し、同席した長嶋監督から帽子をかぶせてもらった趙は「日本のプロ野球に胸を借りるというか、学ばせてもらいたい、という気持ちがある。来年、先発としてマウンドに立てるように力を尽くし、チームに貢献したい」と抱負を語った。《共同通信》

【ボスニア紛争】停戦発効

ボスニア・ヘルツェゴビナ政府(イスラム教徒主導)とセルビア人勢力は11日午後、停戦発効に関する合意文書に調印、全土での60日間に渡る停戦が12日午前0時1分、予定より丸2日遅れで発効した。

ボスニア全土での停戦は、今年1月にカーター元大統領の仲介によって成立して以来。停戦実現でボスニア紛争は今月31日から米東海岸で行われるボスニア政府(イスラム教徒主導)、クロアチア、ユーゴスラビア(セルビアとモンテネグロで構成)各国首脳による和平交渉が最大の焦点となる。

交渉は米国主導で、停戦期限切れをにらみながら、領土の線引きや国家形態など極めて困難な問題での合意実現に全力を挙げることになる。《共同通信》

【村山富市首相】行政も「住専」で責任

村山富市首相は12日午前の衆院予算委員会で、住宅金融専門会社(住専)の不良債権問題について「自己責任を問うが、行政の責任も全然ないとは言えない」と述べ、行政の責任を認めた。その上で「不良債権の原因、責任の所在を明らかにすることが大事だ。これをおろそかにしたままで公的資金の導入はあり得ない」と述べ、責任究明が公的資金導入の前提となるとの考えを示した。

これに関連し大蔵省の西村吉正銀行局長は、住専への立ち入り調査結果について「どのようなものが国会に提出できるか検討したい」と述べた。新進党の草川昭三氏の質問に答えた。

草川氏は宗教法人法改正の必要性を報告した文部省の宗教法人審議会について「かなりの委員が反対意見を出したのにもかかわらず封殺した」と追及。これに対し、島村宜伸文相は「報告は会長が一任を受けた上で取りまとめた。自由な論議で結論が導かれた」と述べ、審議経過に問題はなかったとの認識を示した。

小野元之文化庁次長は「さらに慎重にとの意見もあったが、この程度ならば早急にやるべきとの意見もあり、会長一任となった」と経過説明した。

草川氏は、審議会の原則公開を定めた閣議決定に基づき、同審議会の議事録を公開するよう求めたが、政府側は「同審議会は不服審査や認証を扱うため、公開の適用除外となっている」として公開を拒否。さらに草川氏が委員名を仮名として議事録公開を求めたため理事会で協議することとなった。《共同通信》

【村山富市首相】宗教審報告「問題ない」

村山富市首相は12日午後の衆院予算委員会で、宗教法人法改正に関する宗教法人審議会の報告について「議論を尽くして会長一任となった。運営に間違いはなく、その報告を文相が受けて対応していくのは当然だ」と述べ、審議会の手続きに問題はなく、報告を尊重して予定通り法案を提出する考えを強調した。

島村宜伸文相も「(委員から)反対があったら一任を取り付けるのは難しかったと思う。(報告は)極めて穏当なものだ」と述べた。

宗教法人審議会が9月29日に報告をまとめたことについて小野元之文化庁次長は「慎重意見はあったが、具体的にこういうふうに直すべきだということではなく、ただ慎重に審議すべきだという意見が強かった」と説明。慎重意見に具体性がないため、最終的に会長一任になった経過を明らかにした。新進党の石田勝之氏が、審議会の報告取りまとめは拙速だと指摘したのに答えた。

また島村文相は「宗教法人法が改正されれば、事前に(宗教法人の)ある程度の動きは把握できる」と、改正の必要性を強調した。

沖縄の米軍基地の整理統合問題で村山首相は、「沖縄県民の気持ち、知事の立場を踏まえ、クリントン米大統領と率直に話し合う。改善するところは改善するよう話す」とし、11月に予定されている日米首脳会談で米側に整理統合を強く働き掛けることを明らかにした。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・13日から大学入試センターの願書受け付けが始まる。村山富市首相は12日、国会内で記者団から大学受験の思い出を聞かれ「僕らの時は戦争中じやったからね。(現在とは)全然違うわ」と感慨深げ。記者団が倍率が高く厳しいと言われる今年の受験生に激励のメッセージを求めると即座に「やっぱり自分の力を出してがんばってほしいね」。終日、予算委員会でガンガンいじめられ、官邸や公邸に帰ってからも翌日の答弁の準備に追われ、一夜漬けの受験生状態で切り抜けている首相にとっては、自分自身に贈る激励の言葉のよう。

○・・・新進党の渡部恒三政務会長はこの日の記者会見で、焦点の宗教法人法改正問題について「今国会で成立するようなことはありません。そのために政務会長になりました」と大見え。「戦後民主主義で一番大事なことは基本的人権。議会人、党人として(信仰の自由を)圧迫させてはならない」とぶち上げたが、一方では「法案は熟読玩味してから賛否を決める。初めに反対ありきの態度は取らない」と継続審議を念頭に置いた表現も。自民党国対委員長を経験した手だれの政治家だけに、「創価学会寄り」との批判にも気を使っていた。《共同通信》

【韓国・孔魯明外相】「村山発言の再検討を」

村山富市首相が参院本会議での答弁で「日韓併合条約は法的に有効に締結された」と発言した問題で、韓国の孔魯明外相は12日、山下新太郎駐韓大使を呼び「条約はわが国民の意思に反し強圧的に締結され、もともと無効」との韓国政府の公式)見解を伝え、「同条約への言及の仕方について再検討をお願いしたい」と日本政府に申し入れた。

日本大使館によると、孔外相は「韓国内でさまざまな批判が起きており、政府は国会で糾弾された」と事情を説明。「日韓国交正常化30周年という両国の関係を発展させる大切な時期に、こうしたことで韓国の国民感情が悪化することは望ましくない」と述べた。

山下大使は「本国に正確に伝えたい」と回答。「この問題での日本政府の立場は従来と変わりないが、発言の真意は発言全体を見ればお分かりいただけると思う。8月15日の首相談話の立場を変えるものでは一切ない」と述べた。

また韓日議員連盟は同日、幹事長声明を出し「深刻でとてつもない歴史わい曲の妄言に対し、大きな失望と驚きを禁じ得ない」と非難し「光復(日本からの解放)50周年と韓日国交正常化30周年という意味深い年を迎え、わが国民が誤解しないよう村山首相の明確な説明を求める」とした。《共同通信》



10月12日 その日のできごと(何の日)