平成2306日目
1995/05/02
この日のできごと(何の日)
【ドジャース・野茂英雄投手】メジャー初登板
日本球界のエースから大リーグ入りを果たした元近鉄の野茂英雄投手(26)=ドジャース=は2日、サンフランシスコのキャンドルスティックパークでのジャイアンツ戦に先発登板し、速球と得意のフォークボールを武器に好投。5回1安打無失点、毎回の7三振を奪う見事な内容でデビュー戦を飾った。《共同通信》
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日本人としては30年ぶりの大リーガー、野茂投手が持ち前の速球とフォークボールを思う存分投げ、5回、1安打、毎回計7三振と最高のデビューを果たした。
近鉄では5年間で78勝を挙げた右腕もさすがに初登板の緊張からか、一回二死から3連続四球で満塁。このピンチを三振で切り抜け、三回はトンプソンに左翼越えの二塁打を浴びたが、三番ボンズを左飛、四番ウィリアムズをフォークで三振に仕留めた。四回は先頭打者に四球を与えたが、モンデシー中堅手の美技や、ピアザ捕手の三盗阻止に助けられた。
ドジャースのラソーダ監督は野茂の投球数の限度を「100球前後」と定めており、91球を投げ終えた五回で二番手オスナにスイッチした。ベンチで勝利投手のような祝福を受けた野茂は、先発ローテーション投手の座を確保。
野茂降板後の試合は延長15回表、ドジャースが3点をリードしたが、その裏ジャイアンツが4点を奪ってサヨナラ勝ちした。次回の登板は、7日のロッキーズ戦(デンバー)での先発に決まった。《共同通信》
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【村山富市首相】北京入り
村山首相は2日午前、首相官邸で報道各社のインタビューに答え、同日からの中国訪問の意義について「世界的に最も注目されるアジア・太平洋地域の発展のために、日中関係は極めて重要だ。戦後50年の節目に過去の歴史を互いに率直に認識、理解し合いながら関係を強化することが世界平和のためにも重要だ」と述べた。
また「日本の侵略行為や植民地支配が多くの方々に耐え難い苦しみと悲しみを与えた歴史を真しに直視し、反省の上に立って平和に向けて努力することが大事だ」と強調した。
首相は、社会不安を引き起こしているサリン事件が未解決の中、訪中することについて「万全の治安対策を講じており、不安はないと思う。犯人検挙や事件全体の解明はできていないが、全力を挙げているので、もうしばらく時間を貸してほしい」と述べた。《共同通信》
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村山首相は2日午後、中国を公式訪問するため政府専用機で羽田空港から北京に向け出発、同日夜、北京に到着した。村山首相の訪中は初めてで、日本の首相の訪中は昨年3月の細川氏以来。北京のほか、西安、上海などを訪問し6日午後帰国する。《共同通信》
【オウム真理教・鹿島とも子容疑者】逮捕
オウム真理教への強制捜査を続けている警視庁は2日、教団への入信を拒んでいた長女(19)を自宅から拉致、薬物を投与して監禁したとして逮捕監禁の疑いで、出家信者の元ダンサー鹿島とも子容疑者(44)を逮捕した。
鹿島容疑者は、日劇ダンシングチームの元ダンサー。教団への強制捜査着手後もテレビなどに登場し、教団の正当性を主張するなど“顔”的な存在だった。
この事件では教団の事実上の「官房長官」が28日、逮捕監禁容疑で逮捕されたほか、教団の「裏組織」の中枢幹部で事実上の「諜報相」井上嘉浩容疑者(25)が関与した疑いがあり、詳しく調べている。
調べでは、鹿島容疑者は教団「法皇官房」の事実上の長官、A容疑者(26)ら信者数人と共謀。長女を監禁して入信させようとして昨年11
月下旬、「一日だけで帰す」などとうそを言って、長女を都内の自宅から連れ出し、山梨県上九一色村の「第6サティアン」で薬物を投与し意識障害を起こして監禁した疑い。警視庁は2日朝から、殺人予備の疑いで山梨、静岡、県の教団施設を一斉捜索、富士宮市の総本部の「第4サティアン」内で鹿島容疑者を発見、逮捕した。
長女は今年1月、教団施設を脱出したが、2月鹿島容疑者らに連れ戻され、父親らによって再度“救出”された。4月になって同容疑者らを告訴していた。
鹿島容疑者は昭和44年、日劇ダンシングチームに入団。映画女優、レコード歌手として活躍。50年に日劇を退団後も、テレビドラマやミュージカルに出演していたが57年、スキー事故で脊髄を損傷、芸能界から一時遠ざかった。
6年後に舞台に復帰、翌平成元年5月、オウム真理教に入信。6年7月、突然、芸能界引退を宣言、長男を連れて出家していた。オウム教のパンフレットに登場するほか、入信の経緯をつづった本も出版していた。《共同通信》
【オウム真理教・第6サティアン】中2階に隠し部屋
山梨県上九一色村のオウム真理教施設のうち「第6サティアン」と呼ばれる3階建ての建物の中2階部分に、外部からは分からない構造になった秘密の隠し部屋があることが、2日までの警視庁など捜査当局の調べで分かった。
この隠し部屋は、じゅうたんが敷かれた約20畳分の広さの特別室で、元信者らがこの部屋で麻原彰晃教祖に「お布施」を渡したと証言している。入り口付近に幹部信者が常時見張りに立っていることなどから、麻原教祖ら教団幹部の「緊急避難部屋」になっている可能性もあるとみて詳しく調べている。
調べでは、「第6」は鉄骨3階建てで延べ約3000平方メートル。1階には麻原教祖一家の住居があり、2階は修行場、3階には診療所や小部屋が並んでいる。
隠し部屋は1階と2階の間の中2階部分にあり、2階の床から降りて室内に入る構造とみられる。「第6」では、これまでに捜査当局が麻原教祖の妻や娘がいることを確認。4月29日、この建物に居住しながら麻原教祖の護衛に当たっているとされる信者の元自衛官T容疑者(33)が逮捕された。
また目黒公証役場事務長拉致事件の被害者、Kさん(68)さんの妹の元信者が麻原教祖に「お布施」の現金4000万円を手渡したのも「第6」とされる。
3階には、ベニヤとトタン板で仕切られた2畳分の小部屋が並んでおり、宮崎の旅館経営者略取誘拐事件の被害者が約4カ月半、監禁されたとされるほか、ことし2月から3月にかけて信者の監禁や「イニシエーション」と称する修行が行われていたという。
教団施設では、これまでに「第2」「第7」などの各サティアンに秘密の地下室があることが判明。「第2」の地下室では、サリン製造にかかわった疑いがあるとされる「厚生省」化学担当幹部土谷正実容疑者(30)ら6人を逮捕した。静岡県富士宮市の総本部にも地下室があることが分かっている。《共同通信》