平成2305日目

平成7年5月1日(月)

1995/05/01

【第66回メーデー】村山首相が出席

労働者の祭典、第66回メーデーが一日、東京・代々木公園など全国約1100カ所で開かれ、約390万人(主催者推計)が参加。連合系メーデーには史上初めて首相が出席した。連合系と全国労働組合総連合(全労連)など反連合系との分裂開催は固定化。連合系が集会後のデモ行進を大幅に縮小、お祭り色を一層強めたのに対し、全労連は政治色を前面に出すなど対照的なスタイル。サリン事件などが続発する中で、都内ではかつてない厳重な警備が敷かれた。 神戸市など阪神大震災の被災地では、デモ自粛や勘定変更など震災の影響を強く受けた祭典となった。

連合の中央会場演壇には、村山首相のほか与党の久保・社会党書記長、菅・さきがけ政審会長と野党の海部・新進党党首が顔を並べた。しかし、連合が「非自民」の立場を崩さないため、社会党と連立与党を組む自民党代表の姿はなく、政権とのねじれ構造を象徴した。

連合系の中央大会は午前10時に開会、小雨模様の中、代々木公園には約20万人(主催者発表)が集まった。メーンスローガンは例年通り「ゆとり、豊かさ」。 冒頭あいさつした芦田甚之助会長は「春闘は不満の残る結果となった。異常な円高で雇用、生活不安は増大するばかり。貿易黒字減らしや円高差益還元など効果的な施策を政府に強く求める」と訴えた。

来賓として出席した村山首相は「働く皆さんの立場に立って共生できる社会を実現するため頑張ろう」と呼び掛けるとともに、サリン事件について「一日も早い犯人検挙に総力を挙げる」と強調した。しかし会場から不戦決議を求めるやじが飛んだ。続いて青島東京都知事、各党の代表があいさつした。

全労連系の中央大会は東京都江東区の亀戸中央公園で開催、約7万5000人(主催者発表)が参加した。スローガンには「年金制度の拡充」「消費税率アップ反対」など政治課題が目立った。 東京・日比谷公園の全国労働組合連絡協議会(全労協)の集会には、外国人労働者や管理職労組も参加。護憲、自衛隊の海外派兵阻止などのスローガンを掲げた。

村山首相は1日、連合系の「メーデー中央大会」であいさつ、「バブルが崩壊した後、政治不信、政治不安が一気に露呈した現状を厳しく受け止めないといけない」と国民の政治不信の根深さへの反省を強調した。その上で「政治、経済あらゆる面で曲がり角に来ている。戦後処理など未解決問題についての解決が求められている」と述べ、戦後50年の国会決議実現に全力を挙げる考えを示した。

当面の内閣の重要課題として首相は①阪神大震災の復興策②円高対策としての平成7年度補正予算の早期成立③地下鉄サリン事件など凶悪犯罪の早期解決―などを挙げた。《共同通信》



【改革おおさか】大阪府・横山ノック知事の応援会派結成

大阪府議会の5人の議員が1日午後記者会見し、横山ノック知事の与党的会派として「改革おおさか」を結成、横山知事の応援団として協力しながら府政改革に当たると発表した。《共同通信》

【村山富市首相】武村蔵相と会談

村山首相は1日午後、首相官邸で武村蔵相と約50分間会談し社会党と新党さきがけ間の政策面などでの連携強化のため、両党による何らかの機関をつくる方向をあらためて確認した。《共同通信》

【長崎中2女子いじめ自殺事件】「消えてやる」と遺書

長崎市立淵中学校(塩谷朗校長)で同校二年の女子生徒(13)が飛び降り自殺した問題で、父親(49)ら遺族側は、いじめを示す新たな遺書一枚が明らかになった1日、学校側に謝罪を求めるとともに「毎日毎日行動と言葉でいじめられているのにだれも気付いてくれない。消えてやるよ。殺されたも同じだ」などと書かれた遺書3枚の全文を公表した。

遺族や学校側によると、女子生徒は小学校時代からいじめに遭っており、中学進学時に母親が「気遣ってやってほしい」と当時の担任に相談。しかし、級友が「臭い」などといじめたため、当時の担任が何度もやめるよう個別に指導していたという。 塩谷校長はこの日、遺族とともに会見、いじめの事実を認め「指導が十分でなかったことをおわびする」と遺族側に謝罪した。

遺書は転落現場近くから2枚、通学かばんの中の筆箱から1枚見つかった。メモ用紙に鉛筆で「男子全員に“おまえは汚い”と言われ傷付けられ続けてきた。これで終わりにする」「消えてやるよ。だがおぼえとけ。おれはてめえらに殺されたも同じだ」などと書かれ、同学年の男子生徒3人の名前も記されていた。

長崎市でいじめを苦に自殺した女子生徒が残した3枚の遺書全文は次の通り(原文のまま、書かれた順序は不明)。

学校で発見された一枚 日常茶飯事の言葉のいじめより突発的におこった形に出たいじめの方が取り上げやすいのでしょうね。私は毎日毎日行動と言葉でいじめられているのにだれも気付いてくれない。○○○(生徒3人の姓)他のクラスも同じクラスも、男子全員、1年の男全員に行動で「おまえは汚い」と言われ、傷付けられ続けてきた。これで終わりにする。

 消えてやろうか? おまえもそれを願ってるだろう? 私自身それの方がいい。消える準備はとっくにできている。ただし普通の日じゃすぐに私が消えたことを忘れるだろう。だから1カ月後頂度私の14歳の誕生日の28日だ。そうしたらせめて28という数字を忘れまい。第一私をここまで追いつめたのは他でもないおまえらなのだから。

かばんの中で発見された一枚 消えてやるよ。てめえらもオレ自身もそれを望んでいるはずだ。なら望みどうり消えてやるよ。てめえらのそのうざったく、こざかしい「いじめ」もなくなるしそのすさんだカオも見らずにすむ。ただし1カ月後頂度オレの誕生日になる日だ。だがおぼえとけ。オレはテメェらに殺されたも同じだ。《共同通信》

【ドジャース・野茂英雄投手】登板前日のロッカー騒然

晴れて米大リーグ、ドジャースの一員となった野茂は1日、ジャイアンツの本拠地キャンドルスティックパークに現れた。試合前、大勢のカメラマンが注目する中、ブルペンで2日の先発デビューに備えて軽く27球投げ、試合中はベンチで公式戦の雰囲気を初めて体験した。

夢はもう目の前だが「(気持ちは)きのうと一緒」と話しただけだった。口数が少ないのは近鉄時代と同じ。気負わず、惑わず、いかにもマイペースの野茂らしかった。しかし、今回ばかりは周りが放って置かなかった。

試合直後のドジーャスのロッカールームは、野茂を取材しようとする報道陣が大挙して押しかけ、一時は騒然とした。試合前もひと騒ぎがあり「そっとしておいてやれ」と日本の報道陣をロッカールームから追い出したラソーダ監督が「代わりにおれが話すから」と割って入ったほど。そんな騒ぎをよそに、ロッカールームの野茂はチームメートににこやかな笑顔を見せ、一日後に迫ったデビューの緊張感は感じさせなかった。

近鉄退団から約4カ月。日本での実績をあえて捨て、夢を追った野茂のロマンは2日ついに現実のものとなる。それは今まで大リーガーを呼ぶことはあっても、その逆は長くなかった日本のプロ野球にとって歴史的瞬間でもある。《共同通信》

【アイルトン・セナさん】事故死から1年

ブラジルの天才F1ドライバー、アイルトン・セナがイタリアでのレース中に悲劇の死を遂げて1年。サンパウロ南郊のモルンビー無地にあるセナの墓には1日、日本からのツアー客も含む5000人が訪れ、いまだにファンの心から消えない人気のすごさを見せつけた。

緑の芝生に囲まれたセナの墓標はファンの花束や鉢植えで埋まった。外国人の多くは「セナ追悼ツアー」に参加した日本人女性ファン。1時間以上も墓の前で涙ぐんでたたずむ人もいた。

兵庫県西宮市から来た女性(32)は「鈴鹿で何度も見ており、今も死んだなんて。信じられない。地震(阪神大震災)で気持ちが落ち込み、急にセナに会いたくなって来ました」と話した。

悲劇から1年を迎え、ブラジルの新聞や雑誌はいずれもセナの写真を一面に載せるなどして特集記事を組んだ。サンパウロ中心のセー広場にあるカトリック教会ではセナの追悼ミサが行われ、市民らが花束や写真を手に祈りをささげた。《共同通信》



5月1日のできごと