平成2251日目

平成7年3月8日(水)

1995/03/08

【中松義郎氏】都知事選出馬表明

発明家の中松義郎氏(66)が8日、記者会見し、東京都知事選に無所属で出馬すると表明した。

中松氏は「都議会6会派で統一候補を擁立しようとした動きは、批判を受けたゼネコン談合と同じで都民無視だ」と批判。ばらばらに立候補している無党派候補に呼び掛けて代表を選ぶよう要請したいとしている。

中松氏は東大卒。「ドクター中松」として多数の発明や著作がある。《共同通信》



【兵庫県、神戸市】復興基金創設を発表

兵庫県と神戸市は8日、阪神大震災の被災者支援のため計6000億円の復興基金を創設することを正式に発表した。10年間で2700億円の運用益を見込んでおり、被災者の住宅取得への支援を中心に活用する。自治体の災害対策基金としては史上最大規模になる。

今後、新たに発行する震災復興宝くじの収益金の一部約90億円も基金に加える予定。義援金の一部を加える案も浮上している。

県が4000億円、市が2000億円負担し、4月1日をめどに「財団法人阪神・淡路大震災復興基金(仮称)」を設立、基金を年間利率4.5%で10年間運用する。

実施する事業は、住宅取得時の融資に対する利子補給など住宅関連が約6割、中小企業向け融資への利子補給など産業関連が約2割。その他は医療施設や私立学校の復興への支援などを予定している。

財源は地方債を発行して調達、10年後に一括償却する。自治省は、地方債のうち約5000億円について、利子の95%を交付税措置で財政支援する。《共同通信》

【将棋・米長邦雄九段】衆院選出馬明言せず

今年夏の参院選比例代表区に自民党から出馬を要請された将棋の前名人、米長邦雄九段(51)は8日夕、東京・千駄ヶ谷の将棋会館で記者会見し「いろいろな友人の意見を聞いて判断したい。最終的には将棋の神様の声に従う」と述べたものの、出馬については明言しなかった。

米長氏は自民党からの誘いについては「将棋界から人材を、と要請されたことは、お世辞とは思うが、涙が出るほどうれしかった。ありがたいことだ」と語った。

一方、自民党側は米長氏から出馬に前向きの感触を得ているという。《共同通信》

【東京為替市場】一時1ドル=88円

円高の流れは東京外国為替市場でも歯止めがかからず1ドル=90年を突破、一時、前日比4円近い円高ドル安の1ドル88円75銭と世界主要市場の戦後最高値を記録した。日本時間の同日夜から始まった欧米市場では89ー91円台で推移しているが、ドイツ・マルクに対し、他の欧州通貨が全面安の状況となるなど国際通貨の混迷が深まっている。

日本経済への円高の悪影響を懸念する声も強まっており、政府内から金融緩和論が台頭してきた。《共同通信》

【経済4団体首脳】村山首相に緊急申し入れ

急激な円高に聞き韓を強める経団連の豊田章一郎会長、日本商工会議所の稲葉興作会頭ら経済4団体の首脳は8日夕、首相官邸に村山首相、武村蔵相らを訪ね、円高対策の強化を緊急に申し入れた。4団体のトップがそろって政府に申し入れるのは異例。

これに対し、首相は「事態を深刻に受け止めている。(各国と)連絡を取り、やるべきことは機敏に対応したい」と述べ、協調介入などを中心に政府として円高対策を積極的に実施する意向を示した。《共同通信》

【KEDO】設立総会

米国と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)との昨年10月の核合意に基づき、北朝鮮の軽水炉転換を支援する国際事業体「朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)」の設立総会が8日午後(日本時間9日未明)、ニューヨークの米国連代表部で、主催の日米韓3国を含め北米、欧州、アジア、中東など各地域から計23カ国と欧州連合(EU)の代表が参加して開かれた。日本からは遠藤哲也KEDO担当大使が出席。9日午後(同10日未明)には日米韓3国が原加盟国としてKEDO設立協定に調印、正式にKEDOを発足させる。

会議筋によると、総会でカナダ、オーストラリア、ニュージーランドがKEDO加盟を表明、原加盟国と合わせ計6カ国の加盟が確定した。しかし、日米韓の3国が「韓国標準型」軽水炉の提供で合意したことに反発する北朝鮮外務省スポークスマンが7日、米朝合意破棄の強硬姿勢も辞さないと警告するなど、先行き不透明な中での発足となる。

総会には、英国、ドイツ、フランス、イタリア、カナダの日米以外の先進7カ国のほか、クウェート、バーレーン、マレーシアなどの中東・アジアの産油国などが出席した。KEDO加盟に慎重なロシアも参加した。

この日加盟を表明した3カ国と原加盟国を除く各国は、日米韓3国から軽水炉提供や代替エネルギーの供給というKEDOの事業内容などについて説明を受け、加盟の是非は後日決める予定。米国務省は、ロシアを除くほとんどの国が加盟を決定するものと期待している。《共同通信》

【五味川純平さん】死去

小説「人間の条件」で知られる作家の五味川純平氏が8日午後2時、脳梗塞のため東京都都渋谷区の自宅で死去していた。ことが、16日明らかになった。78歳だった。旧満州(現中国東北部)・大連出身。

東京外語学校(現東京外大)在学中に思想問題で検挙された。卒業後、満州に帰り会社勤務の後、応召。昭和20年8月、ソ連国境の海戦で所属部隊百五十余人中、生き残ったのは数人だけだった。31年から過酷な戦争体験を基に軍隊や戦争の非人間性を鋭く告発した長編小説「人間の条件」全6巻を順次発表、大きな反響を呼び、1000万部を超える大ベストセラーとなった。小林正樹監督で映画化もされ、話題になった。

その後も敗戦後の混乱した世相や人心を描いた「孤独の賭け」などの長編小説を発表。さらに40年代から十数年にわたって15年戦争を扱った大河小説「戦争と人間」を書き続け、注目された。53年、戦争文学を樹立した功績で菊池寛賞を受賞した。この年、喉頭がんの手術で声帯を切除した。《共同通信》



3月8日のできごと