平成2207日目

平成7年1月23日(月)

1995/01/23

【阪神大震災】死者5000人超す

壊滅的な被害を出した阪神大震災の死者は23日、5000人を超えた。依然、兵庫県に多数の行方不明者がおり、犠牲者はさらに増えるとみられる。

警察庁によると、24日午前0時45分現在、死者は兵庫県5040人、大阪府11人の計5051人で、行方不明者は106人に上っている。

一方、23日夕までに神戸市など被災地全域で電気などが仮復旧。残るライフラインであるガス、水道などの復旧には、今後、最長約1カ月半かかる見込みだが、人員を増やすなど作業は本格化しており、復旧の動きは急ピッチだ。《共同通信》

壊滅的な被害を受けた兵庫県南部地震の被災地では地震から一週間目の23日、公立の小中学校や高校の半数が再開され、児童・生徒が安否確認のため一斉登校した。不自由な避難場所で生活する子供たちが無事を喜び合った。

JR西日本など鉄道3社は、神戸市と西宮市などを結ぶ振り替えバスの運行を始めた。被害の中心部で、初めて公共交通機関が回復した。神戸市では電気が23中に仮復旧を終える見通しで、水道も既に市内約40%に給水。神戸市中央卸売市場本場では、地震後初めての鮮魚のせりがあり、市内5カ所のごみ処理場のうち1カ所が再開した。被災地の生活はわずかずつ本来の機能を取り戻し始めた。

一方、多数の行方不明者が残る神戸市長田区などの約150カ所では、自衛隊員などが倒壊家屋などの懸命の捜索を続けた。

学校を再開したのは、休校していた小中学校、高校のうち比較的被害が少なかった地域の約180校。多くの学校は被災住民の避難場所になっており、家族を含む被災状況を調査するのが目的。本格的な授業再開はまだ先になりそうだ。被害の激しかった神戸市長田区や東灘区では学校再開のめどは立っていない。《共同通信》

運輸省は23日、阪神大震災で鉄道施設の被害総額が4120億円に上ったことを明らかにした。JR西日本が山陽新幹線730億円、在来線900億円の計1630億円。次いで阪急電鉄860億円、阪神電気鉄道700億円や神戸、大阪両市営地下鉄など計11の鉄道事業者が被害を受けた。

山陽新幹線の六甲トンネルなど、4トンネルで相当数のひび割れが判明、神戸市の第3セクター地下鉄「神戸高速鉄道」の地下駅舎が崩壊するなど、これまで地震に強いとされてきたトンネルや地下部分でも深刻な被害が出た。運輸省は今後鉄道軌道整備法の適用などで復旧事業を支援する考えだが、全面復旧までに長期間かかり、各社の経営にも打撃を与えるのは必至とみられる。

主な被害は、山陽新幹線の新大阪ー新神戸間で高架橋が、同西明石ー姫路間で橋りょうが新たに1カ所ずつ崩落しているのが判明。高架橋の崩落は計10カ所になった。また兵庫県西宮市の同新幹線甲東園高架橋の崩落で地上を交差する阪急電鉄今津線がふさがれた。トンネルの被害についてはひび割れの程度や、列車の走行が可能かどうかを含め、確認中。

神戸市兵庫区の神戸高速鉄道大開駅では、ホームなど駅舎が120メートル崩れ、トンネルを支える柱が220本、長さ530メートルにわたって倒壊。同鉄道の高速長田駅でも柱7本が倒れた。《共同通信》



【村山富市首相】「地震対応は最善の策だった」

国会は23日午後1時からの衆院本会議で、村山首相の施政方針演説に対する代表質問を行った。村山首相は、最初に質問に立った海部新進党党首が、阪神大震災(兵庫県南部地震)に対する政府の対応の遅さを指摘したのに対し、小里震災担当相の任命や現地対策本部の設置を例に「現状に照らして最善の策だったと確信をもって言いたい」と言明し、「内閣は一体となって全力を挙げて支援と復旧に取り組んでいく」と決意を表明。同震災の復興資金などの財源を含めた補正予算の必要性について、首相は「時期を失することなく補正予算の検討などあらゆる手を尽くして万全の措置を護ずる」と述べた。特別法の制定については「検討しなければならない課題と認識する」と述べるにとどまった。

首相は、関係自治体や民間ボランティア団体、海外からの支援に謝辞を述べるとともに、被災者に対し「大きな苦労、難儀をかけるが、お互い支えあって頑張ってもらいたい」と激励した。

橋本通産相は、被災企業の救済をめぐり、既に実施した中小企業への低利融資措置に言及した上で、「大手企業については輸出入への影響、他産業、他地域への影響を把握した上で、適切な対策を国会に相談したい」と述べ、法改正を含む融資制度などを検討していることを示唆した。

首相は、海部新進党党首が求めた地震対策のための国会の10日間程度の「休戦」については「国会日程は国会で決まる」とし、国会決議要求に対しても「国会で取り扱いを決めてほしい」と突っぱねた。

代表質問には、海部氏のほか、森自民党幹事長、米沢新進党副党首が立った。海部、米沢両氏は、それぞれ新進党の「政治演説」「経済・財政演説」と位置付け、答弁はほとんど求めなかった。

海部氏が、政府の危機管理能力を批判したほか、米沢氏は政府の平成7年度予算を「無責任なバラマキ予算」と批判。行政改革が実現できなかった場合には、首相は退陣すべきだと迫った。《共同通信》

【政界談話室】

○…村山首相は23日午後、衆院本会議場へ向かう国会内のエレベーター内で、細川元首相にばったり出くわした。久しぶりの再会に少々戸惑いながらも、阪神大震災の対応に追われている首相は「いやあ、苦労がよく分かるでしょう」と“先輩首相”の理解を求めた。細川氏は「そりゃあ、よく分かりますよ」と応じ、エレベーターを降りる際にも「まあまあ」と先を譲り合う友好ムード。ところが、この直後の衆院代表質問では、新進党から政府対策の不備を厳しく突かれ、“与野党協調路線”は幻にー。

○…新進党の市川政務会長はこの日の代議士会で、村山首相の施政方針演説を「首相としての危機管理の自覚がない、との一言に尽きる」とバッサリ。自らが提案した10日間の国会休戦についても「何も(国会を)引き延ばすためにやったわけじゃない。地震に全力で取り組んでほしいと言ったのに、首相は『ありがたいことじゃ。気持ちは分かる』と繰り返すばかりだった」と、あっさり断られたことに憤まんやる方ない様子。さらには「自衛隊を生かすだけの力、機能を政治が持っていない」と、休戦どこ吹く風とばかり首相批判のトーンは上がりっ放し。《共同通信》

【皇太子ご夫妻】UAEに到着

中東3カ国を訪問中の皇太子ご夫妻は23日午後、2番目の訪問国アラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビに到着された。アブダビ国際空港にはアブダビ首長国のハリファ皇太子らが出迎え、民族衣装を着た子供たちが、ご夫妻に歓迎の花束を贈った。続いて皇太子さまが儀じょう隊の栄誉礼を受けられた。

この後、空港内の貴賓室でご夫妻と歓談したハリファ皇太子は阪神大震災の被災者に対しお見舞いの言葉を述べた。

ご夫妻は同日夜、ハリファ皇太子主催の晩さん会に出席。26日までのUAE滞在中に、ドバイ首長国を訪問するほか、アブダビ沖の海上石油施設などを視察される。《共同通信》

アラブ首長国連邦(UAE)を訪れている皇太子ご夫妻は23日夜(日本時間24日未明)、アブダビ市内のムシュリフ宮(迎賓館)でハリファ皇太子と会見、続いて同皇太子主催の晩さん会に出席された。会見では、ハリファ皇太子から阪神大震災の被災者へのお悔やみとお見舞いの言葉が重ねて述べられた。贈り物の交換ではUAE最高位の勲章が皇太子さまに贈られた。

晩さん会には約100人が招かれ、ご夫妻は和やかにハリファ皇太子ら要人と歓談された。イスラムの慣習でUAE側からの女性の出席者はなかった。24日には内陸のオアシス都市アルアインを訪問、ラクダレースの見学などを予定している。《共同通信》

【全豪テニス】沢松奈生子選手、初のベスト8進出

テニスの全豪オープン第8日は23日、メルボルンのナショナル・テニスセンターで行われ、沢松奈生子(松蔭女大)をはじめ、男女シングルスのベスト8が出そろった。沢松は準々決勝で第1シードのアランチャ・サンチェス(スペイン)と対戦する。

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沢松は4回戦メアリージョー・フェルナンデス(米国)に6−4、7−6で破って四大大会初の8強入りを果たし、日本選手3人目のベスト4入りを目指す。《共同通信》



1月23日のできごと