平成2153日目

平成6年11月30日(水)

1994/11/30

【女子バレー・日立】大林素子、吉原知子選手を解雇

女子バレーボールの名門、日立は30日、主将の大林素子(27とベテランセンターの吉原知子(24)両選手との嘱託契約を解除すると発表した。2人とも日本代表で日立の主力だが、日立本社の方針に反発したため新体制にはそぐわないと判断され、事実上の解雇となった。 大林、吉原両選手は、12月17日に開幕するVリーグ(日本リーグ改称)登録規定により、他チームへの移籍は認められず、同リーグ出場は絶望となり、Vリーグは日本の「顔」的存在の2人を欠いてのスタートとなる。両選手は現役引退に追い込まれる可能性も出てきた。

大林、吉原は今年7月、他の主力7選手とともに、プロ契約を求めて会社側に辞表を提出。長期間の話し合いの末、10月に辞表を撤回する形で一応決着した。しかし、11月18日、元監督の山田重雄氏が会社から顧問契約を解かれ、新監督に米田一典氏の就任が決まったため、大林、吉原両選手は再び反発するなどしていた。

日立バレーボール部の篠原忠彦部長(本社専務)は、最終的に日立でのプレーを表明していた両選手の契約を突然、解除したことについて「2人(大林、吉原両選手)は(新スタッフとの)溝がある。これまでのことを引きずったままでは、新体制の基礎を作ることはできないと判断した」と説明した。

日立がチーム内の火種を切るという思い切った行動に出た。社の方針に反してきた大林、吉原両選手。体制交代を機に「山田色一掃」を図りたい会社側の姿勢が見えてくる。

元監督で顧問だった山田重雄氏に対する両選手の信頼は、異常なほど強いものだった。2人は7月、その山田氏の旗振りに乗る格好で、他の7選手と一緒にプ口契約を求めて会社に辞表を提出した。話し合いの末のに、辞表撤回となったが、大林は「そのうちにまた要求する」と公言。将来も認めないという会社の方針に真っ向から対立した立場を取っていた。

さらに11月18日。山田氏がスキャンダル問題で事実上解任され、新監督に米田一典氏が就任した際、大林らは山田氏に追随して、退部することを示唆した。この裏には全日本時代からの大林と米田新監督との反目もあった。大林はプレー継続を決めたが、実は米田氏の方から監督を引き受ける条件として「大林解雇」を求めたともいわれている。

最終的に日立は戦力ダウンを承知で、山田氏と一体なった身勝手な行動が目に余る2人をチームから外すことにした。「山田日立」からの脱却を完全に図りたいとの社の論理も働いたに違いない。これで規定では、大林、吉原両選手はVリーグでプレーできなくなった。 日本の「顔」とも言える人気選手だけに、協会が強引に規定を変える可能性もあるが、果たして引き受けるチームがあるかどうか。

さらにこのままだと、力が落ちるだけでなく、協会に未登録ということで全日本にも選ばれなくなる。 アトランタ五輪への出場の道も絶たれるかもしれない。自業自得の面もあるとはいえ、旧体質のバレー界の中でプロ宣言などの突出した動きが排除されたということだろう。《共同通信》



【秋篠宮文仁親王殿下】29歳に

秋篠宮さまは30日、29歳の誕生日を迎えられた。誕生日を前に東京・元赤坂の赤坂東邸で紀子さまとともに記者会見した秋篠宮さまは「与えられた仕事を一つひとつ大切に務めていきたい」などと、20代最後となる年の抱負を述べられた。

来年1月に予定される第二子誕生について秋篠宮さまは「非常に楽しみにしています」と笑顔を見せ、紀子さまも「子を迎える親の幸せな気持ちは娘の眞子の時と同じです。子供の成長を見守っていくために心の準備に努めていきたいと思います」と答えられた。《共同通信》

【社会党・久保亘書記長】新党結成の決意を表明

社会党の久保書記長は30日、京都市内のホテルで行われた社会党京都市議団と支持者らとのパーティーであいさつ。「(新党の掲げる)旗の色を民主リベラルとして進めていきたい。これまでの社会民主主義者も頑張ることができ、リベラルな人も存分に活躍することができる翼の広い新党が生まれてこなければならない」と述べ、あらためて新党結成への決意を示した。《共同通信》

【村山富市首相】新党結成主導に意欲

村山首相は30日午後、社会党の目指す民主リベラル新党について「平和憲法を踏まえた政党が必要だと考えている人は多く、そういう人たちが本当に結集できるなら三極の一極になり得る。そのためには捨て石になってもいい」と述べ、新党結成に向け主導権を発揮することに強い意欲を示した。

さらに「学者や文化人でも新しい党に期待している人が多いのだから、そこに社会党が加わっていくということでもいい」として、新党結成の形にはこだわらないとの考えも打ち出した。首相官邸で記者団に語った。

首相の積極発言は、新党結成をめぐる党内の路線対立が、首相支持派の主張してきた「全党一致での新党づくり」の方向に傾き、分裂の危機がひとまず回避されたことが背景にありそうだ。

首相は12月10日に結成される野党の「新進党」についても「世論調査などでも期待があまりない。ただ政党が集まるだけでは魅力がない」と厳しい見方を示した。《共同通信》

【政界談話室】

○…新生党の羽田党首は30日午後、都内の早稲田大学で講演。大学での講演は今年4回目だが、これまでの熱烈歓迎とは違って、講演の冒頭いきなり数人の学生から「帰れ」のやじが飛んだ。羽田氏は苦笑いを浮かベ「意見は別の機会に聞くから、今は静かに話を聞いてください」「人の意見を聞かないで民主主義は達成できない」と冷静にたしなめ、拍手喝さい。もっとも、講演では「(新進党の)党首がだれでもいいとは言わないが、党首、党首で明け暮れては不協和音が生まれる」と、新生党内の「いろんな意見」に頭を痛めている様子もチラリ。

○…社会党の森井国対委員長はこの日の記者会見で、広島選出の秋葉忠利同党衆院議員が被爆者援護法の野党案への賛成もあり得ると表明したことに触れ「極めて遺憾。与党3党と官邸側で合意したわが党の案は、党内の特別委員会やプロジェクトチームを経て党議決定されている」と批判。さらに「自らの存在をアピールしたかったんじゃないか」とたたみかけ、秋葉氏のスタンドプレーと言わんばかり。ただ、森井氏自身も被爆地広島の出身だけに「国家補償」で与党案より踏み込んだ野党案には「あまり気にしていない」と言いながらも、複雑な表情。《共同通信》



11月30日のできごと