平成2152日目

平成6年11月29日(火)

1994/11/29

【東京高裁】日本新党・山崎順子氏の当選は「無効」

平成4年の参院比例代表選挙をめぐり、日本新党を除名された松崎哲久・元同党組織委員長が除名処分は無効で、昨年7月の繰上げ当選者は、名簿5位だった自分とされるべきだとして、中央選挙管理会を相手に、名簿7位で繰り上げ当選した山崎順子(円より子)議員の当選を無効とするよう求めた訴訟の判決が29日、東京高裁であった。

柴田保幸裁判長は「中央選挙管理会の決定自体に過誤があったとは言えないが、同党の除名は民主的かつ公正な手続きに従っておらず無効」と述べ、松崎氏の除名を前提とした山崎氏の当選を無効とした。

参院事務局によると、こうしたケースで当選無効とした判決は初めて。ただ、判決確定までは山崎氏の参院議員としての法的地位は影響を受けない。

柴田裁判長は、日本新党がとった除名手続きについて「党則の規定は民主的かつ公正な適正手続きを定めていない。松崎氏の除名に当たり、松崎氏に対し除名要件に当たる具体的事由をあらかじめ告知、反論を提出させる機会などを与えておらず除名は公序良俗に反する」と指摘。

名簿登載者の除名は、有権者の投票意思をも無視する重要な事項と指摘。その上で「名神登載者が不当に除名された場合、(政党から)法定の除名届や宣誓書が提出されただけで、除名された者が当選できないとすることは実質的な公正さを損なう」と述べた。

判決によると、平成4年7月の参院選の比例代表選で、日本新党は細川元首相ら4人が当選。名簿5位の松崎氏は次点となった。松崎氏は昨年6月、細川元首相から「信頼関係がなくなった」などと名簿から外れるよう求められたが、これを拒否したため除名され、自治省に除名届などが提出された。

この結果、昨年7月、名簿1位の細川元首相と2位の小池百合子議員が総選挙出馬で参院議員を辞職した際、名簿6、7位の小島慶三、山崎順子の両氏が繰り上げ当選した。

松崎氏は、除名された直後、党員としての地位保全などを求める仮処分を東京地裁に申請したが、取り下げていた。《共同通信》



【村山富市首相】「(今後の税制は)不断の検討が必要」

政府税制調査会は29日、総会を開き、租税特別措置の抜本的な見直しを中心とする1995年度税制改正の本格的な審議に入った。

総会には村山首相が就任後初めて出席。首相は今国会で成立した税制改革関連法に盛り込まれた消費税率の見直し規定に関連し「条項に規定されている課税の適正化についても税制調査会での議論をお願いする。政府としても最大限の努力を払いたい」とあいさつ。政府税調に租税特別措置や公益法人課税の見直しなど不公平税制是正へ向けた審議を要望した上で、政府としても、不公平税制是正に積極的に取り組む姿勢を見せた。

首相は今後の税制の在り方について「今般の措置によって終わるものではない」として、今回の税制改革にとどまらず「適正な税負担水準と公平の確保を目指して、不断の検討が必要」との認識を示した。《共同通信》

【政界談話室】

○…村山首相は29日、首相官邸を訪れた木下敬之助大分市長から故郷の名物「関サバ」を贈られた。潮流の速い豊後水道で取れる関サバは身のしまりの良さ、美味で誉れ高い。古里の味に「やっぱり地元じゃ、ありがたいのう」と、早速昼食で刺し身にして舌鼓を打ったとか。食後、記者団に囲まれた首相は「おいしかった。魚も野菜も鮮度が大事」と大満足の様子。「発足からちょうど5カ月たった政権の鮮度の方は」と水を向けられても「できたころと変わらずは」と余裕の受け答え。記者のサバき方もだいぶ脂が乗ってきた?

○…浜本労相はこの日の閣議後会見で、新聞社の世論調査で「総選挙後も自民、社会、さきがけの現政権ができることに期待する」とした答えが約41%もあったことについて「最初は自社が一諸になったというのみんな驚いた。各党が自我を殺して政局の不安定さをなくそうとしていることが支持を得た」とニヤリ。「村山さんの人懐っこさや庶民性も信頼を得ている」と付けえた。しかし、記者団から分裂の火種を抱える社会党の現状を指摘されると「社会党もしっかりしてよ、の声多いですね。正直言って」と分裂反対派の労相としては一転、苦しげに。《共同通信》

【ノルウェー】EU加盟を拒否

欧州連合(EU)への加盟の是非を問うノルウェーの国民投票が28日に行われ、29日未明までの開票作業で、反対票が小差で賛成票を上回り、EU加盟が見送られることになった。ノルウェーのEU加盟拒否は、1972年の欧州共同体(EC)=当=時をめぐる国民投票での否決に続き2回目。

オーストリア、フィンランド、スウェーデンは来年1月からのEU加盟を国民投票で決めており、ノルウェーの加盟拒否で、EU加盟国は当面、15カ国にとどまる。今回のEU加盟拒否で、英国やデンマークなどで欧州統合反対派の勢力を増すとみられ、今後の欧州統合の行方にも影響を与えそうだ。《共同通信》



11月29日のできごと