平成2144日目

平成6年11月21日(月)

1994/11/21

【政治改革3法】成立

衆院小選挙区比例代表並立制の区割り法、腐敗防止法(以上公職選挙法改正)、政党法人格付与法からなる政治改革3法が21日午後の参院本会議で、与野党の起立多数で可決、成立した。社会党の矢田部理、山口哲夫両氏が造反、区割り法などに反対した。25日に公布され、1カ月間の周知期間を経て、小選挙区300、比例代表200議席の新選挙制度が12月下旬施行、新制度での総選挙が可能となる。政党助成制度も来年1月からスタートする。

区割り法などの成立で、平成3年に海部内閣が政治改革法案を提出して以来の懸案だった政治改革がひとまず完結。今後は衆院の解散時期をにらんだ政界再編の動きが本格化しそうだ。

従来の中選挙区制は、戦後の一時期を除き、大正14年に採用されてから、約70年間にわたって続いてきた。日本に選挙制度が初めて導入された明治22年当時は小選挙区制だった。

区割り法は小選挙区の区割りを定めており、全国の15市区を分割、選挙区間の最大人口格差は2.237倍。今後は10年ごとの国勢人口調査に基づき、衆院選挙区画定審議会が区割りの見直しについて勧告する。

政党法人格付与法は、政党に法人格付与を義務付ける。政党が公費助成を受けて財政基盤を強化するに当たり、金銭関係を持つ相手とのトラブルが生じないよう、法的位置付けを明確にする。

腐敗防止法は連座対象を企業、労組、宗教団体の末端幹部に当たる「組織的選挙運動管理者」にまで拡大する。国政選挙への適用は、総選挙以前の衆院補欠選挙を除き施行日から。地方選挙は来年3月1日からで、同4月の地方統一選には適用される。

新制度施行後、各政党は政党名や政党支部設立を自治省と都道府県選管に届け出。その政党に対し、来年から総額309億円を公費助成する制度が始まる。第1回の支給は来年7月。

21日の参院本会議では、区割り法と法人格付与法が共産、二院クラブ、新党・護憲リベラルと社会党の一部などを除く各党の起立多数で、また腐敗防止法は紀平悌子氏(無所属)を除く多数で可決された。政府は22日の閣議で、区割り法の公布期日と関係政令を決定する運びだ。《共同通信》



【村山富市首相】仏に魂入れ信頼を回復

村山首相は21日午後、政治改革関連法案が成立したことについて、国会内で報道各社のインタビューに答え、「これが政治改革の出発点だ。仏つくって魂入れないでは意味がない。魂を入れて国民の信頼を回復するようにしたい。腐敗防止は不断に努力していかなければならない」と述べ、今後とも腐敗防止策に取り組む考えを表明した。

首相は解散・総選挙について「不況対策、行政改革など多くの課題を抱えている。国民の期待にこたえてしっかりやることが大事だ。各党が政策をきちんと示して審判を仰ぐことが必要だ。今のところ考えていない」として、現段階では念頭にないことを強調した。《共同通信》

【政界談話室】

○…村山首相は21日、新党さきがけの鳩山由紀夫代表幹事に北海道知事選出馬断念を口説いたが、会談では「人生にはそういう時期もあるよなあ」と同情するような口ぶりも。「知事という職に興味を持ったんでしょうな」と真意をただす首相に、鳩山氏が「経済界からの強い要請を受けたときに、私の気持ちが大きく動いたのは事実です」と答えると、「それはそうだろうな」。結局鳩山氏は首相に態度を明確にしないまま。周りに担がれて社会党委員長、首相と上り詰めた首相だけに、こういう説得はいまいち苦手?

○…自民党の森幹事長はこの日午後、都内のホテルで開かれた同党一年生議員のパーティーであいさつ。世界貿易機関(WTO)設置協定・関連法案の扱いに関して「本来は細川内閣で決めて羽田さんがハンコをついたんだから、羽田さんから、“おれがハンコをついたんだからきちんとやってくれ”と頭を下げてきてしかるべきだ」と、野党「改革」側を批判。さらに「なのに本人は逃げ回ってあっちこっちで、好き勝手なことを言っている。そういう人たちに改革を言う資格はない」と切り捨てた。WHOがらみで会期延長必至になってきただけに、嫌みたっぷり。《共同通信》

【横綱審議委員会】貴乃花関を横綱に推薦

大相撲九州場所で先場所に続く15戦全勝で、通算7度目の優勝を果たした東大関、貴乃花光司(22)=二子山部屋、東京都出身=が、21日夕、東京・両国国技館で開かれた横綱審議委員会(横審=渡辺誠毅委員長)で満場一致で横綱に推薦された。日本相撲協会が横審の推薦答申を覆した例はなく、昇進が事実上決定した。

23日午前9時から福岡市内の中華料理店で開かれる来年初場所(1月8日初日・両国国技館)の番付編成会議と、平行して開かれる理事会で正式に65人目の横綱貴乃花が誕生する。

横審は11委員のうち9人(鈴木俊一委員、加藤巴一郎委員は欠席)が出席。協会から諮問のあった貴乃花の横綱昇進について審議した。2場所連続全勝優勝は横審の推薦内規「大関で、2場所連続優勝か、それに準ずる成績」を完全にクリアしており、各委員とも昇進に異論はなく、満場一致で推薦を決めた。

先場所後は、内規を満たしていない諮問のため、横審は2時間に及ぶ議論の末、無記名投票で見送りの答申を出した。しかし今場所はわずか10分で審議が終了。記者会見した設辺委員長は「全国民が一致して貴乃花の昇進を望んでいる。全会一致で賛成を表明した」と話した。

また答申を受けた出羽海理事長(元横綱佐田の山)は「東西に横綱が座って、相撲界も明るい見通しがつくのではないかと、うれしく思う」と語った。

貴乃花は22歳3カ月の昇進となり、北の湖(21歳2カ月)、大鵬(21歳3カ月)に続く史上3位の年少記録。所要41場所は、曙の30場所に次ぐ年6場所制以降で2位のスピード昇進。二子山部屋からの横綱誕生は3人目で、現二子山親方(元大関貴ノ花)が部屋を継いでからは初めて。東京都出身の横綱は栃錦以来となる。《共同通信》



11月21日のできごと