1994 平成6年10月7日(金)

平成2099日目

平成6年10月7日(金)

1994/10/07

【中国】通算41回目の核実験

新華社電によると、中国外務省スポークスマンは7日、中国が地下核実験を同日実施したと発表した。6月10日に続いて今年2回目で通算では41回目。昨年10月にも実施した。米国、英国、フランスなど核保有国が一時的に核実験を停止している中での度重なる実験だけに、国際社会から非難を浴びるのは必至だ。

同外務省は実験場所を明らかにしていないが、新疆ウイグル自治区のロプノル実験場で行われたとみられる。爆発に伴う地震波を観測したオーストラリア地震センターによると、実験は日本時間7日午後0時25分実施され、規模は40〜150キロトン。センターはマグニチュード6.1〜6.3の地震を観測した。

中国外務省は同時に声明を発表し、1996年までに包括的核実験禁止条約(CTBT)を締結するようあらためて主張、条約発効以降は実験しないと重ねて明言した。実験強行は、タイムリミットを2年後に控え締結交渉を有利に進めるためにも核兵器の技術水準で米国、ロシアなど核先進国に追い付いておこうとの狙いがあるとみられる。

声明は、中国は自衛目的で少量の核兵器を保有しているが、核保有国は早期に全面的な核兵器の廃絶で合意すべきだと主張。その上で、核保有国の中で中国の核実験回数は最も少なく、これまで実験を常に自制してきたし今後もそうするつもりだとした。

中国が提示した核保有国間での核兵器第一不使用条約、および非核保有国への核攻撃の禁止に関する合意については、核保有国が早期に積極的な反応をみせるべきだとし、これら合意が成立すればCTBTの早期締結に向けた良い環境ができると述べた。

前回6月の実験では日本をはじめ米国、英国など世界各国から批判を受けたが、それでも再度実験を強行したのは、計画通りに技術向上を急ぐ軍部の強い要請があるためとみられる。《共同通信》



【村山富市首相】「慰安婦」に誠心誠意対応

村山首相は7日午前の参院代表質問の答弁で「従軍慰安婦問題など戦後50年問題は村山内閣の重大な使命であり、広く民意を結集して誠心誠意取り組んでいく」と述べ、内閣の重要課題として積極的に対応する決意をあらためて表明した。

税制改革に関しては「租税特別措置法の抜本的な整理、合理化、利子所得の総合課税化などについてさらに検討を進める」と強調した。アイヌ新法制定問題については「政府部内で鋭意検討しているが、(新法ではなく)アイヌの方々の要望に耳を傾け、さらなる支援措置の強化を図っていきたい」と述べるにとどまった。

在日外国人に対する選挙権の付与については、「在日外国人の参政権問題は公権力の行使となる公務員を選任する行為となり、難しい問題だ」と、消極的な見解を示した。いずれも社会党の青木新次氏に対する答弁。

続いて質問した公明党の及川順郎氏は、自衛隊合憲など社会党の基本政策転換など、首相の政治姿勢をただした。首相は「痛みを伴うことがあっても21世紀を見据え、政治、経済の大胆な改革に取り組んでいく」と表明。衆院小選挙区の区割り法案成立後の衆院解散に関しては「課題の遂行があり、政治停滞は許されない」と早期解散を否定した。《共同通信》

国会は7日午後の参院本会議で、午前に引き続き村山首相の所信表明演説に対する各党代表質問を行い、共産党の高崎裕子氏が内外政策全般にわたり首相の姿勢を厳しくただした。

首相は税制改革大綱で5%に決定した消費税率の見直し条項に関し「社会保障費や財政状況を総合的に勘案して、必要とあれば平成8年9月末までに見直しを決めるが、何ら予断を持っていない」と答弁、税率再引き上げについては白紙の状態であることを強調した。さらに同日閣議決定した新公共投資基本計画について「経済全体のバランスを考慮して630兆円とした。消費税を7%に引き上げるといった構想を前提として総額を決めたものではない」と述べた。

これで3日間にわたった衆参両院本会議での代表質問は終わり、論戦の舞台は11日からの衆院予算委に移る。

首相は社会党の基本政策の転換について「時代の変化に対応し、何が国民にとって最適の政策か、ということで誠心誠意対応してきた。いろいろなアプローチの仕方がある」などと述べ、公約違反ではない、とあらためて反論した。また国連安保理常任理事国入り問題に関連して①日本はいかなる場合でも憲法の禁じる武力行使はしない②米政府は日本の常任理事国入りを支持すると明確にしているーなどと述べた。《共同通信》

【政界談話室】

○…村山首相は7日、参院本会議の休憩中に、記者団としばし「プロ野球と政界再編談議」。「セ・リーグは巨人と中日が最終戦にもつれ込んで激戦だが」と聞かれ「そうらしいな」と、二強の勝負の行方に興味津々の様子。しかし「政治の世界でも二大政党制でしのぎを削るべきだ、との声もあるが」と突っ込まれると、さっと表情を変えて「そりゃないよ」ときっぱりと否定した。「社民リベラル勢力の結集」という党の方針を強調したかったようだが、政界で「三強(極)」の一角を占める自信のほどは?

○…自民党の島村国対委員長はこの日、与党3党の国対委員長会議の後、国会内で記者会見。来週からの予算委員会の見通しについて「前政権からの引き継ぎの案件も多いし、よほどひねくった話にならない限り、こじれることはない」と余裕。しかし、相棒の森井社会党国対委員長が先に、自民党要求の創価学会幹部らの証人喚問に否定的な姿勢を示したことをただされ「(森井氏は)全面撤回したので、ほじくることはしない。私は性善説ですから」。善意が最後の頼りとは、与党の結束力もいまひとつ。《共同通信》

【民社党史】刊行

民社党は7日、1959年の結党前夜から今年6月の党大会までの歴史をまとめた「民社党史」を刊行した。自ら手掛けた“正史”は初めて。新・新党結成に参加のため12月に民社党は解党することから、最初で最後の党史になる。

7日、お披露目の記者会見をした中野寛成書記長は、民社党の解党が決まっているだけに、分厚い党史を前に「娘を結婚させる父親の心境。うれしくもあり、寂しくもあり」と感慨深げだった。

本稿は、社会党を飛び出してスタートした西尾末広初代委員長時代から、第8代の米沢現委員長時代までの35年間を記録。結党直後、西尾委員長が「政権をとらぬ政党はネズミをとらぬ猫のようなものである。5年以内に政権をとる」と講演したエピソードなど、責任政党を目指した歴史を振り返ることができる。

資料編には綱領や運動方針、主要政策などが収められ、民社党研究の基礎資料となっている。それぞれ各編3万円、両編一組なら5万円。《共同通信》

【新生党・小沢一郎代表幹事】「親米」批判に反論

米国訪問中の小沢一郎新生党代表幹事は7日夕(日本時間8日朝)、バージニア州ウィリアムズバーグで開かれた国際草の根交流センター主催の「日米草の根交流サミット」歓迎交流会であいさつし、日米関係について「一層のきずなを強め、平和のために、草の根からのさらなる信頼と友情を築き上げたい」と述べ、今後とも友好関係の発展に努力する考えを示した。

さらに小沢氏は、「小沢はあまりに親米的すぎる、と(日本国内で)批判を受けるが、日米のきずなこそ本当に大事だ。何と言われようと、さらに声を大きくして(日米関係の重要性を)訴えていきたい」と強調した。

交流サミットは8日午前(日本時間同日深夜)に全体会議を開く。《共同通信》

【イラク軍】国境へ南進

クウェートからの報道によると、同国駐在の複数の外交官は7日、イラク軍の二個師団(兵力は約2万人)が南部のクウェート国境方面へ向け移動中であると述べ、軍事的緊張が高まっていることを明らかにした。

オルブライト米国連大使は7日の国連安保理で、クウェート国境地帯のイラク軍総兵力は6万人にも達すると述べた。これほどの規模のイラク軍部隊が、クウェート国境方面に集結するのは1991年の湾岸戦争以来となる。クウェート政府は緊急閣議を開いて一部予備役の招集を決めるなど厳戒態勢を敷き、米軍は地中海に展開していた空母ジョージ・ワシントンを紅海・ペルシャ湾方面に移動させた。

外交官らによると、南下しているイラク軍部隊は機械化、装甲の両師団で、湾岸戦争で生き残った最強の大統領警護隊が中心といわれる。一師団はクウェート国境まで20キロに迫っているとの情報もある。しかし、両国国境の非武装地帯に駐留する国連の停戦監視団スポークスマーンは同日、イラク部隊の動きは確認できないと述べた。《共同通信》



10月7日のできごと

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