平成2057日目

1994/08/26

【北陸電力・志賀原発】「安全お墨付き」翌日にトラブル

26日朝、北陸電力から石川県に入った連絡によると、同日午前5時32分、志賀町の北陸電力志賀原発1号機(沸騰水型軽水炉、出力54万キロワット)の2台あるうちの1台の再循環ポンプが自動停止した。北陸電力によると、再循環ポンプの流量を調節するモーターの回転を変化させるインバーターが故障してポンプが停止したとみられる。

その際、燃料制御棒の一部が自動的に炉内に入り、54万キロワットから31万9000キロワットに出力が急低下。その後、手動に切り替え3時間半かけて出力を約20万キロワットに落とし、安定的に運転中という。同電力は、原因調査とともに低出力運転を続けるのは問題があるとして「運転停止も含めて検討中」としている。放射能漏れの心配はないという。同原発でのトラブルは昨年7月の営業運転開始以来、初めて。

志賀原発は昨年7月営業運転を開始し、今年4月に定期検査を実施、今月11日、営業運転を再開していた。定期検査では通常の検査のほか、原子炉再循環ポンプが停止した際に、自動的に燃料制御棒を挿入する機能を追加していた。

同原発に関しては25日、周辺住民らが起こした運転差し止め請求訴訟の判決が金沢地裁であり、「事故の具体的危険はない」として、訴えが退けられたばかりだった。志賀原発は志賀町の中心部から北約7キロにある。《北國新聞》

26日早朝、石川県志賀町の北陸電力志賀原発1号機(沸騰水型軽水炉、出力54万キロワット)の2台あるうちの1台の再循環ポンプが自動停止したトラブルで、北陸電力は、志賀町など関係自治体の要請を受け入れる形で原子炉を停止する方針を固め、同日午後6時ごろから原子炉を停止する作業に入った。27日午前2時ごろ原子炉が停止するとしている。

北陸電力は富山市の本店と金沢市の石川支店で記者会見し、「再循環ポンプの流量を調節するモーターの回転を制御するインバーターが故障したのが原因」としたものの、故障個所の特定には至らず、早ければ27日午後にも、再循環ポンプが入っている原子炉格納容器内の本格調査に着手する。《北國新聞》




昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

情報量が少ない日は随時加筆中です。

引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。

外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)

古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。

このサイトについて

【村山富市首相】ベトナム首脳と会談

東南アジア歴訪でベトナムを訪れている村山首相は26日午前9時40分から焼く1時間半、ハノイ市内でレ・ドク・アイン大統領(国家主席)、最高指導者のド・ムオイ共産党書記長と相次いで会談した。

首相は書記長との会談で、統一後のベトナムを日本の首相として初めて訪問した意義を強調。「両国の新時代の新しい役割を手を携えて果たしたい。政治、経済、文化など幅広い分野で人的交流を進めたい」と述べ、友好協力関係を確立しアジアの安定に寄与する考えを示した。

首相も経済発展に自助努力が必要との見解を示したのに対し、書記長は「外からの応援も大切だ」と述べ、日本の協力な援助を求めた。

書記長は首相が来年にも招請したいと伝えたのに対し、早期訪日の意向を示した。《共同通信》

【政界談話室】

○…五十嵐官房長官は26日の記者会見で、東南アジア歴訪中の村山首相から「私も皆も元気にやっているよ」と電話があったことを披露。「総理は元気で、順調に日程をこなしている。おなかの方も調子がいいようで、食欲も十分だそうだ」とナポリ・サミットのハプニングを思い出してか健康状態にまで触れた。2人の官房副長官も首相同行と夏季休暇中と不在で、たった一人で首相官邸を守る五十嵐長官は首相に「こちらは平穏です」と伝えたとか。9月の社会党大会や臨時国会など待ち受ける厳しい難局を前につかの間の静けさに浸っている様子だった。

○…この日、自民党の河野総裁は党改革本部(堀内光雄本部長)から一年越しの党改革の答申を受け、堀内氏の「答申をフォローアップするための推進機関を早く設置してほしい」との要請に厳しい表情で聞き入っていた。答申に先立つ改革本部総会で河野氏は「党改革で体質改善を果たし国民の信頼、支持を得た上で政権復帰を考えていたが(6月の)政変で政権の翼を担うことになった。問題は党改革であり、改革ができるのかどうか国民が注視している」と力説、段取りの狂った“うれしい誤算”に党内が浮かれないようにクギを刺すことに懸命だった。《共同通信》

【米政府】対キューバ送金停止

米国政府は26日、在米キューバ人による本国への送金停止など、クリントン大統領が20日に発表した対キューバ追加制域措置を実施に移した。財務省当局者によると、送金は年間5000万ドル(約50億円)規模に上っており、貴重な外貨収入源を絶つことで、カストロ政権に打撃を与えるのが狙いだ。

今回の制裁が、難民流出問題の背景にある経済不振に一層の拍車を掛けることは必至で、米キューバ関係はさらに対立の度を高めそうだ。両国間の旅行もキューバからの合法的な移民などを除き、大幅に制限が加えられる。米国からの旅行者がもたらす経済効果は年間1億ドル(約100億円)に上るという。

ただし送金については、人道上の理由から停止の例外を認めることも「ケース・バイ・ケース」(同当局者)であり得るとしている。

クリントン大統領は26日、休暇の途中でワシントンに戻ったクリストファー国務長官ら外交チームを招集して、キューバ問題を中心に今後の対応を協議した。《共同通信》



8月26日 その日のできごと(何の日)