平成2056日目

平成6年8月25日(木)

1994/08/25

【志賀原発訴訟】運転差止請求を棄却

石川県志賀町の北陸電力志賀原発1号機(沸騰水型軽水炉、出力54万キロワット)の周辺住民ら200人が「事故が発生し放射線が放出されれば、生命や環境に重大な被害を受ける」と、北陸電力に同原発の運転差し止めを求めた訴訟の判決が25日、金沢地裁であった。

市村陽典裁判長は、請求権として環境権を適法と認めなかったが、これまでの原発訴訟で最も広範囲にまたがった北海道から熊本県までの原告全員を原告適格と判断した。

そのうえで「平常運転時の放射線放出は生命、身体への影響を無視できる程度に小さい。志賀原発の安全確保対策に欠ける点はなく、重大事故の具体的危険性は認められない」と述べ、住民側の請求を棄却した。

また、同原発の必要性については「請求の理由となるものとは解されない」としながらも、「急激な電力使用の伸びにこたえるため、新たな電源開発の必要があった」と北電側の主張を認めた。原告側は控訴する方針。

原発の運転差し止めを求めた民事訴訟の判決は、高浜(福井)、女川(宮城)に続いて原告住民側敗訴となった。《北國新聞》



【村山富市首相】ベトナム訪問

村山富市
https://www.kantei.go.jp/

村山首相は25日、二番目の訪問国ベトナムに入り、同日午後4時前(日本時間同6時前)からハノイ市内の主席府でキエト首相と約1時間半、首脳会談を行った。

村山首相は「日本の首相としてベトナムを(統一後)初めて訪問したことが、日越新時代の扉を開くきっかけになってほしい」と強調、「ベトナムの発展がインドシナの平和と繁栄に寄与するよう可能な限り協力する」と述べた。キエト首相も「村山首相の訪問は新時代を切り開く」と応じた。

村山首相は、ベトナムの開放政策「ドイモイ」(刷新)への積極支援を表明、「インフラストラクチャー」(社会基盤)整備の援助のため円借款、無償資金供与、政府開発援助(ODA)による経済協力を確実に前進させる考えを表明した。キエト首相は、特に無償援助の拡大を求めた。

村山首相は「平和憲法の下、軍事大国にならないとの基本的考え方で外交を進める」と言明、「アジアの人々と共生できるよう努力する」と述べた。キエト首相は「第二次大戦に関する(所信表明演説などでの)村山首相の言葉を高く評価する。両国間の過去の問題は扉を閉ざす」と戦争貴任問題にはこだわらない姿勢を示して「未来に向けた友好関係の強化」を強調した。《共同通信》

【政界談話室】

○…河野外相(自民党総裁)は25日、参院愛知選挙区再選挙応援のため名古屋市入り。同選挙の与党候補は社会党が担ぎ出したことなどから自民党サイドの動きの鈍さが指摘されているため、同党地方議員を前に「与党候補が元駐日大使のライシャワー博士の下で勉強していたことはよく知っている」「与党側候補は自由主義者でわれわれと考え方が変わらない」と身内の候補をひたすら強調。「自民党がフル回転したと分かる選挙をやろうじゃないか」とげきを飛ばすなど、自らが選択した自社連立政権への評価が真正面から問われている選挙だけに力も入っていた。

○…この日記者会見した新生党の渡部代表幹事代行の胸に、見慣れぬワッペン。共産党を除く野党の一年生議員が発足させた「統一推進一期生の会」が新・新党結成の機運を盛り上げるためバッジとともに作ったもので、中央にシンボルマークの富士山が描かれている。渡部氏はこれを広めようと早速、記者団に披露したわけだが、「できれば新生党担当記者のみなさんにもワッペンを着けてほしいなあ。それで物足りなければ、バッジも…」と漏らすと、会見室は爆笑の渦。新・新党結成までの道は平たんでないだけに、記者団も味方につけたいとの気持ちがありあり。《共同通信》



8月25日のできごと