平成1890日目

平成6年3月12日(土)

1994/03/12

【新生党・小沢一郎代表幹事】新・新党結成を目指す

新生党の小沢代表幹事は12日午後、高知市で講演し、今後の政界再編について「これからの統一地方選、参院選、さらに新選挙制度での衆院選で、新時代の流れに対応した政界再編なり、新しいグループの形成が行われる」と述べ、一連の選挙を通じて「新・新党」結成を目指す考えを示した。

また、「次の選挙では(新生党が)どういう名前になっているか。たとえ、名前が変わろうと立党の原点、精神だけは腹に入れておきたい」と述べ、党名変更にも柔軟に対応する考えを示した。 小沢氏は日米関係について「危機的状況にある」と強調したが、経済摩擦への対応や自身の訪米問題については触れなかった。

また持論の国際貢献論を展開したほか「本当の民主主義は自己主張であり、玉虫色の決着ではない。まとまらないときは責任者に一任するか、多数決しかない」と現状の政策決定の在り方批判した。 小沢氏が公的な場に姿をみせたのは内閣改造見送り決定後の2日夜以来、10日ぶり。

新生党の小沢代表幹事は21日から訪米し、クリントン大統領ら政府首脳と会談することが固まっている。当の小沢氏は12日の高知市での講演後、記者団に対して「まだ、予定も未定も何もない」と口を閉ざしているが、周辺によると小沢氏は「険悪化した日米関係を元に戻す役割を果たせるのは自分しかいない」と、訪米には並々ならぬ意欲を持っているという。

この日の講演では「日米関係は危機的な状況にある。今日の豊かな暮らしや平和を維持するには自由な交流が日本の存立の大前提」と、抽象的に日米関係修復の重要さを強調したにとどまった。「交渉は過程が明らかになると壊れる」が持論だけに、得意の隠密行動や沈黙に徹する構えのようだ。

これまで小沢氏が官房副長官の時を除き外交の節目で直接行動に出たのはゴルバチョフ・旧ソ連元大統領来日直前の訪ソだけ(1991年4月)。昨年夏の訪欧途中では、ひそかにジュネーブの関税貿易一般協定(ガット)事務局を訪れ、コメ市場開放の地ならしをしたとされる。

小沢氏は2日の内閣改造見送り決定以降、公の場から姿を消していたが、この間、来日していたクリストファー米国務長官と会談したとの説も出た。新生党幹部は「小沢氏に対する米国の期待は大きい。内閣改造が思い通りに行かずに政治力の陰りを指摘された小沢氏にとり、力量を誇示するチャンス」ともみる。《共同通信》



【細川護熙首相】戦争責任を謝罪へ

細川首相は、19日からの中国訪問の際に戦争責任問題について従軍慰安婦、旧日本軍による虐殺と略奪行為など具体例を挙げて明確に謝罪する方向で検討に入った。首相周辺が12日、明らかにした。《共同通信》

【民社党・大内委員長】「二大政党必要ない」

民社党の大内委員長は12日午前、都内で開いた全国書記長会議であいさつし、政界再編について「自民党にとって代わる政治的基盤をつくることが重要で、即二大政党である必要はない」と述べ、二大政党論にはくみしない考えを表明した。

大内氏は「連立与党は大変幅広く、直ちに新党に一本化するのは難しい」と強調。国民福祉税構想や内閣改造問題で共同歩調をとった社会、新党さきがけ両党との連携について「即政界再編の核になるものではない。核となるためには社会党の基本政策が根本的に変わり、左派路線を完全に清算することが条件となる」と、社会党に基本政策の大胆な転換を求めた。

大内氏は再編のめどについて、来年夏の参院選の一年前には候補者調整などが本格化することを指摘し「ことしの夏ごろまでには一定の方向がつくられなければならない」と表明。同時に「時間的に間に合わないという場合は、広範な政党間の選挙協力で統一候補をつくる努力をしなければならないが、あくまでも次善の策だ」と述べ、政界再編の動きをにらみながら連立与党間の選挙協力調整を並行して進める考えを示した。《共同通信》

【米中外相会談】人権で対立

中国を訪問した米国のクリストファー国務長官は12日、中国の銭其琛外相および李鵬首相と会談、人権問題や国際情勢などについて意見を交換した。人権問題をめぐって双方は原則的な立場を譲らずに厳しい応酬が交わされた。しかし米中関係を安定させることは重要との認識では一致、13日の江沢民国家主席兼総書記との会談で、さらに協議を続けることになった。

クリストファー長官の訪中は、昨年11月の米シアトルでの米中首脳会談で両国が関係改善に歩み出したのを受けたものだが、人権問題で中国側がこれまでにない強硬な姿勢を見せていることから、ことし6月の米国の中国に対する最恵国待遇(MFN)延長はより困難な見通しで、両国関係が再び冷却化に向かう兆しも出てきた。

米中双方によると、まず。外相会談では冒頭、銭外相が「先にシャタック国務次官補(人権問題担当)が訪中した際に中国の内政に干渉する行動をした」と述べ、シャタック次官補が民主活動家の魏京生氏と会見する。などしたことを厳しく非難。さらに「対話には誠意と良好な雰囲気が必要だ」として、中国公安当局がクリストファー長官訪中の直前に十数人の民主活動家を拘束するなどしたことに国際的な批判が集まっていることに不満を表明するとともに、MFNと人権問題を絡めることに強く反発した。

これに対して、クリストファー長官は、「外交官は外国の市民と会う権利がある」と反論し、MFN延長には人権問題の明らかな改善が必要だとのクリントン政権の立場を強調。延長の具体的条件として①世界人権宣言の順守②政治犯の釈放③チベット固有の伝統の尊重―など七条件を改めて提示し、「人権問題は米国や中国の価値の問題ではなく、国連憲章にうたわれた普遍的なものだ」と主張した。

クリストファー長官は、中国のパキスタンへのミサイル技術輸出問題を挙げて、ミサイル関連技術輸出規制(MTCR)の順守を求めたのに対し、銭外相は専門家レベルでの協議を継続すべきだと言明した。一方、銭外相は、最近の米国の台湾へのF6戦闘機売却や、中国に対する制裁措置などを厳しく非難した。《共同通信》

【Jリーグ】第1節

Jリーグ・サントリーシリーズ第1節(12日・国立競技場ほか=6試合)2シーズン目が開幕し、昨季のチャンピオン・ヴェルディー川崎が5―1で新加入のベルマーレ平塚に大勝。優勝候補の一角、清水エスパルス、横浜マリノスなどとともに、幸先の良いスタートを切った。

川崎は平塚の守備陣をほんろう。清水は横浜フリューゲルスと好ゲームを展開。後半43分、ガンバ大阪から移籍した永島が決勝ゴールを決めた。横浜Mは新外国人選手のメディナベージョなどが得点し、2−0で浦和レッズに完勝。鹿島アントラーズは、新加入のジュビロ磐田に1−0で勝った。ジェフ市原は、5−1でガンバ大阪に圧勝。サンフレッチェ広島は2−0で名古屋グランパスを下した。《共同通信》



3月12日のできごと